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【展示会】 箔・染・織の伝統技術と素材展Vol.1
箔染織展 会期:2006年9月7日(木)〜9月10日(日)
会場:ICHYS GALLER(イチーズギャラリー)
主催:全京都企業組合連合会

9月9日(土)に行きました。
絵箔を細く切り緯糸にして帯を作るお話を伺いました。薄い螺鈿が施してあり糸と糸の間からキラキラ輝いています。ルーペで覗かせて頂いたら組織がとても綺麗でした。切った箔と切った箔を縦糸と緯糸にして織り、またそれを細く切って緯糸にもされるそうです。手作業と手描き絵箔にこだわっていらっしゃるのが素晴らしい事です。

会場では機を織っていらっしゃる方がいらして、その方が公舟織(こうしゅうおり)の井上公舟氏でした。機を機械(きかい)と言わずに道具(どうぐ)とおっしゃいます。手の延長にあるものなのですね。なるほどシンプルな構造のものですが、展示されている作品はなかなか凝ったものでした。頂いたご挨拶状には

「手と手道具のみで布を織る。織物の原点を探りながらの織物作りを営んでいます」

と書かれていました。何年もかけて独学で手織りを習得されたとの事、丁寧に楽しそうに織っていらっしゃいました。お年を重ねられてから始められた事も素晴らしい事ですが、物を大切になさる姿勢も素晴らしいと思いました。糸くずも全て使い切るそうです。現代人が忘れかけている物への慈しみの心を思い出させて頂きました

会場では、中心で青と黒の緯糸を色分けした織りに、途中に綟り織(もじりおり)を入れて見せて下さいました。板杼でどうされていたのか?あっと言う間に綟り織が一段出来上がりました。感激!

手織りの講習に何度が通ったのですが、手織り機(私の場合はきかいですね)は埃を被っています。平織りもまだ満足に出来ない状態なので、再挑戦しようかと思います。 見せて頂いた綟り織は紗や絽や羅の織り方で、いつか織れる日が来るでしょうか?

頂いたお名刺は和紙がちぎってあるものにプリントしたもので、「機おり労人」と言う肩書きが何とも洒落ていました。

※始めてから1年が過ぎたと言うブログには、作品の画像も沢山入っていました。是非ご覧下さい。

(2006.9.11記)


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