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期日:2004年7月6日(火)〜11日(日)

場所:世田谷美術館分館−清川泰次記念ギャラリー・区民ギャラリー( 成城学園 )

今回は、日本の伝統模様として独自に発展してきました源氏香の図を表装作品に取り入れてみました
本来の雅(みやび)には、かなり程遠かったようですが、私達"ごぶりんばあほお"が表現でき得る限りの"みやび"の世界です。


《会場風景》

源氏香とは、香道の組香の1つです。5種類の香木を5包ずつ計25包を混ぜ合わせて、無作為に5包を選んで順に焚き、香席に5回聞香炉を回します。客は、香りを聞いたら紙に右から順に縦線を引き、同じ香りと思うものの縦線の上の部分を横線で繋ぎます。5回香りを聞いた後に出来た図を、源氏物語の巻名がつけられた「源氏香之図」に当てはめて、巻名で答えて遊びます。その「源氏香之図」は、香道を離れ独自に雅な文様として広まり、着物の柄などにも多く使われています。また源氏物語の内容から、時候や吉凶なども有るようです。源氏物語の巻名は全部で54ですが、「源氏香之図」には、桐壺と夢浮橋がないので52種類の文様があります。

上記の画像は、裂地で作った「源氏香之図」で、左から「玉鬘」「若菜 下」「篝火」「常夏」です。今回源氏香をテーマに作成した作品には、全て「源氏香之図」の名前をつけました。その名の元となりました源氏物語の内容に合わせたイメージで仕立てた軸、源氏香の柄の表装裂をはじめ着物地、帯地、帯揚などを使用した軸や屏風や硯屏なども仕立てました。展示作品の中からいくつかご紹介したいと思います。

《源氏香》

《胡蝶》

《花宴》

《須磨》


《源氏物語から歌を選んで自書、全54組の歌留多に仕立ててみました。源氏香柄の長襦袢を用いました》


《「蛍」 と「蜻蛉」》

《「橋姫」と「若菜下」》

このギャラリーには、もう1部屋小さな展示スペースがございます。その部屋は、イメージを替えて「大津絵」のコーナーに致しました。"大津絵作房"で購入致しました高橋和堂氏直筆の大津絵「雷公」と「藤娘」取り合わせを替えて仕立ててみました。題字の「大津絵」の字は、小学四年の翔平君(書道教室K)に書いて頂きました。

《上記を大きな表示でを見る》


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