●郵政公社の上告糾弾!25年を経て、
なお職場復帰を拒むのか!
待ちの姿勢でなく攻勢的に闘い抜こう!
原職奪還は現場の力・
仲間の力で!
〜10・19大崎局闘争<争団連統一行動>
に大結集を〜
4・28闘争に心をよせる全ての仲間の皆さん。
●劇的な東京高裁逆転勝利判決から2ヶ月半が経過した。郵政公社は、上告期限ぎりぎりの7月13日に上告した。不当な免職処分から25年もたって、なお職場復帰を拒み続ける郵政公社を許すことはできない。
●最高裁が上告を却下して高裁判決を維持するのか、政治判断で上告を受理するのか予断を許さない。しかし、いかなる判断がなされようと、反動著しい東京高裁江見裁判長をして【別掲】の今回判決を出させるところまで切り開いたこの地平を押し戻すことはできないし、私たちは許さない。
●上告棄却となれば、私たちは自動的に復職する。しかし、船橋東局の例がある。超勤拒否で免職となった桜沢さんは、2000年4月人事院の「処分取消し」判定で2年ぶりに職場復帰。しかし、彼を待ち受けていたのは連日の異常なまでの監視と現認体制だった。まさに「退職するまで力で潰す」というものだった。1年以上頑張ったが2001年6月に退職した。いや、退職に追い込まれた。その重圧と憤り・悔しさを思うとやり切れない。こうした当局の暴力的労務姿勢は、4・28被免職者にも向けられる。
●4・28闘争を勝たせる力は裁判所の判決ではない。全逓反マル生闘争への大量過酷な4・28不当処分にも、全逓本部の理不尽な闘争終結・被免職者切り捨てにも屈せず、25年の長きにわたって闘い続けた仲間の力であり、勝利を信じて、司法反動にも不当弾圧にも屈せず、郵政省ー事業庁ー公社と三代にわたって処分責任・争議責任を実力で追及してきた現場闘争の力以外にない。
●被免職者は一人で職場に戻るのではない。全ての仲間たちの力と、どんな弾圧も許さない構えをもって職場に戻るのである。
●最後の勝利のその一瞬までご支援を!
10・19大崎局闘争への結集を!
【別掲】
6・30高裁勝利判決 主文
【東京高裁民事1部 裁判長 江見弘武】
1、原判決を取り消す。
2、東京郵政局長が徳差、神矢、黒瀬、庄野、斉藤、名古屋に対して昭和54年4月28日付けでした懲戒免職処
分をいずれも取り消す。
3、池田に対する懲戒免職処分が無効であることを確認する。
4、控訴人らの追加請求に係る訴えを棄却する。
5、訴訟費用は、第1、2審を通じ、被控訴人の負担とする。
(注)@原判決とは、一審り東京地裁不当判決のこと。
A控訴人とは被免職者7名、被控訴人は日本郵政公社。
B4の「追加請求」とは、江見裁判長に促されて「地位確認」請求を追加したが、結局、判決において「本件
処分が取り消され、又は無効が確認されれば、その判決の効力により、被控訴人(日本郵政公社)の職員た
る地 位が確認されるというべく、地位確認請求をするまでもない」として、却下したものだ。
判決要旨
■「反マル生闘争は労働組合としての争議であり、被免職者らは本部の指令・指導に忠実に従った末端の組合員にすぎず、懲戒免職は許されない。本件懲戒免職は、社会通念に照らして著しく不合理、裁量権の行使を誤った重大明白な瑕疵があり、取消しを免れず、また、無効というべき」
●上告弾劾!ただちに原職にもどせ!
10/19大崎局申入れ・昼集会へ
〜争団連統一行動・南部交流会集中闘争〜
10月19日(火) 11時半〜13時 大崎郵便局窓口前
■6・30高裁勝利判決によって、処分の不当性は明白となった。上告は争議を引き延ばし、当局の責任を重くする役割しかない。大崎局は神矢をただちに原職に戻せ!
■10月19日の大崎局闘争は、争議団連絡会議統一行動<大地闘争→4・28闘争→渡辺工業闘争>の一環として、また、南部地区労働者交流会の集中闘争として闘われます。連帯大地も連帯渡辺工業も、8月25日、地労委で不当解雇撤回の救済命令を勝ち取っています。勝利判決・勝利命令を実際の勝利にたぐり寄せる力は、現場行動と仲間の力以外にありません。力強い結集を!
10月19日(火)争団連統一行動
■8時〜10時15分 連帯労組・大地/市川センター闘争
(市川塩浜駅下車)
■11時半〜13時 4・28連絡会/大崎局闘争
(五反田駅下車 西口)
■14時15分〜16時 連帯労組・渡辺工業/本社(社長自宅)闘争
(地下鉄「茗荷谷」駅下車)
(注)争団連は、都内のおよそ30争議団で構成され、官・民、社員・パートなど様々な不当解雇と闘っています。南部交流会は、東京南部地域における争議・職場闘争、南部労組(地域合同労組)による労働相談と解決のための闘いなどを闘っている地域共闘です。東京の地域共闘は、南部以外に、中部交流会、北部共闘、西部共闘、三多摩労争連があって、互いに連帯共闘しています。
郵政公社「上告理由書」を提出
「本部指令でも拒否できたはずだ。首は当然」と主張
●9月2日、郵政公社は本文53頁、資料(原告7名の闘争内容、滞留物数、処分歴)を含めれば81頁に及ぶ「上告受理申立て理由書」を最高裁に提出した。
●内容は、「いくら本部指令だからといって、こんなひどい闘争をやった連中を許していいのか」「そもそも、反マル生闘争を誰が企画立案したかなんて問題ではない。原告7名のやった行為を問題にしているんだ」「本部指令があったからといって、全逓は強制加入ではないし、闘争に参加するもしないも、どんな闘争をするかも各参加者の自主的判断に委ねられていたはずだ」「原告7名による業務阻害の程度は重大で、その処分内容は懲戒権者に委ねられているのであって、裁判所が決めるものじゃない」「裁判所は裁量権を濫用したときだけ違法と判断すべきだが、裁量権の濫用などない」と、これまでの主張を繰り返す。
「池田解雇無効判決」に噛みつく
●もう一つは、池田君の関係。「処分取消し」訴訟を取り下げた関係で、彼一人「解雇無効」訴訟を提訴し、今回「重大明白な瑕疵があり無効を確認する」との判決を得ていることに、全体の半分位の頁を使っている。「瑕疵の明白性とは、国家機関の判断を待つまでもなく外形的・客観的に明白ということであって、今回の処分にそんな瑕疵はない」「解雇無効は、そもそも他の有効な訴訟がない場合にのみ提起しうるものだ。池田の場合は本来地位確認訴訟が適合するが、これは高裁判決で却下されているではないか」というものだ。郵政公社側は、「重大明白な瑕疵」を要件とする「解雇無効」でも負けたことにショックを隠せないでいる。
最高裁判断に注目を!
●あとは最高裁が、この上告を却下するか受理するのか。受理した上で棄却するか、あるいは勝利判決を破棄して被免職者の請求そのものを退けるのか、高裁に差し戻すのか。最高裁の判断が果たして労働者の権利を守るのか、最高裁特有の不当な政治的判断となるのか、内容も時間的幅も含めて予断を許さない。注目を。
※ 全逓組合員資格裁判の時は、全逓本部の上告が却下されたのは高裁判決から半年後のことだった。
4・28高裁勝利判決から
闘う勇気をもらった!
〜関西報告集会に67名〜
関西の仲間が一堂に会し
8月29日、兵庫・尼崎で「4・28裁判勝利!全関西報告集会」が、「強制配転に反対する近畿の会」「郵政労働者ユニオン近畿地本」「郵政人権全国連絡会議」の三者共催の下、4・28被免職者の神矢(大崎局)・池田(赤羽局)を招いて、67名の郵政労働者・支援の仲間が結集して開催された。
原告7名全員の処分撤回と職場復帰という高裁での歴史的勝利判決から2ヶ月、原告の声を聞き、25年間の不撓不屈の闘いに学び、何よりも共に勝利を喜びあいたいという多くの闘う関西の労働者の要望に応えるべくこの集会は企画された。
司会は全逓阪神東支部尼崎分会の相川さん。最初に主催各団体からあいさつ。
●郵政ユニオン近畿地本委員長の三木さん
「25年は長かったが、労働者は闘い続ければ勝てることを示す勝利判決だった。民営化も射程に入っている中、そのトバクチでの勝利だった。明るい未来を予感させるものだ。深夜勤も裁判が始まっている。働き続けられる職場をめざしたい」
●郵政人権全国連絡会議事務局長の阿佐さん
「郵政職場で、全逓運動が後退し、労働者の権利が抑圧され、不当処分も横行している中で、4・28はその尖端での闘いだ。不当処分は明白だが、25年も闘ってこれたエネルギーは何なのか、今日は多くを学びたい。四国でも何かせなあかんということで、愛媛にいる被免職者の黒瀬君と交流会をやった。
●強制配転に反対する近畿の会の平沼さん
「勝利判決を受けて99臨中を思い出す。支部委員会で「被免職者を守れ」と支部決議を上げた。千葉大会には、被免職者の呼びかけで署名を集め組合員の思いを集めて行った。全逓大会に初めて機動隊が動員され、被免職者が切られて、それでも闘ってきて、今回勝てた。本当に嬉しい。今回支部大会に来賓できていた地本役員に、代議員が「見解を聞かせろ」と迫った。地本役員はオロオロするばかりだった。最後まで共に闘おう」
そして、被免職者が登壇して発言。
●池田実[赤羽局]
皆さんの方が頑張った
「私は全逓本部の指導で裁判を取り下げた経緯があり、他の6名の『処分取消し訴訟』と違って『解雇無効確認訴訟』。解雇無効は『処分に重大かつ明白な違法』が必要で、自分だけが取り残されるのではとの不安があった。判決を聞いてホッとした。8・22文書=本部方針に従って、裁判を取下げて受験したがだまされた。そして、犠救打ち切り・組合員資格はく奪。二重の首切りだった。その時、個人の意思を無視した組織の決定には従えない、これからは自分のための闘いを始めると決断した。25年頑張ったと言われるが皆さんの方が頑張った。今後は自分の闘いをひとにつなげていく」
●神矢努[大崎局]
判決でなく、仲間の力で戻るんだ
「26歳で首を切られて、今日52歳の誕生日。当時、東京に処分が集中したことで、東京は一体どんな闘争をやったんだと、ずいぶん言われた。滞留物数一覧表を見てわかるように、東京地本より近畿地本の方が何倍も溜めてた。この集会に参加している人の方が免職処分にふさわしかったかもしれない。結局、業務上の戦略拠点であり、反本部の拠点でもある東京に狙いを絞った。その東京でも、36締結権ギリギリの支部をターゲットにした。大崎局の集配分会40数名に免職2名、停職1年5名などで、私の班は8名中4名が免職停職だった。同じ班の支部長は闘いの先頭に立ったが停職1ヶ月だった。組織破壊が目的の処分だった。本部に切られてからの14年間、自力の闘いと皆さんの支えで闘ってきた。仮に最高裁で負けても屈するつもりはない。復職命令を勝ち取っても、監視や嫌がらせ、不当処分などの弾圧も想定されるが、それを許さない構えで闘っていきたい。判決で職場に戻るのではない。闘いと仲間の力で戻るのだ。職場で苦闘する仲間と結びついて、最後まで頑張ります」
「4・28に続け」と
争議団や職場の仲間たち
質疑の後は、@国労熊本闘争団(大阪常駐オルグ)、A武庫川ユニオン書記長、B関西単一労組から連帯あいさつ。さらに、C愛媛・伊予局で保険外務のコンプライアンスを理由に停職6月の処分を受けて人事院で争っている高橋さん、D京都・左京局で「超勤拒否」を理由に他の仲間と共に4年連続で減給や戒告処分を受け、人事院や裁判で闘っている郵政ユニオンの岡本さん、E日逓京都での「遅刻への懲罰」で3ヶ月間も会議室に缶詰めにされ、損賠裁判に勝訴した山本さん(別掲新聞記事)、F日逓大阪の「減収だが増益」という状況を人員削減と賃金引き下げの一方的不利益変更を押しつける会社(全逓は会社側補助参加人となっている)に原告団31名で闘う 「まともな労働運動をきずく日逓の会」の仲間。
最後に、強制配転反対する会代表の妻鳥さんがまとめと団結がんばろうで閉会。その後の懇親会に引き継がれた。阪神尼崎駅前の酒場の2階座敷に約40名。東灘局の北川さんの音頭で乾杯!一人一人が立って、被免職者に語りかけるように、4・28闘争への熱い思いと喜び、職場での苦闘、支部大会や地本大会での4・28発言をめぐるエピソードなど、じっくりと聞かせてくれる。最高に楽しかった。そして二次会。
この勝利を次の飛躍へ
後日の実行委ニュースに、こう書かれていた。嬉しくもあり、励みでもある。「4・28闘争は、この25年間、常に郵政労働運動の結集軸の一つであり続けた。従って、集会でも多くの人から指摘されていたように、この高裁での勝利を郵政労働運動の発展といかに結びつけていくのかが課題として問われている。それは7人の原告だけでなく、むしろ現場の郵政労働者にこそ鋭く問われている。仮に、最高裁で勝利したとしても、それで闘いが終わるならば、それこそ権力の思う壺であろう」。
全逓加古川分会の
役員会議で判決報告
集会翌日、江渡分会長をはじめ14名の役員が集まり、被免職者・神矢の報告をじっくり聞いてくれた。加古川分会は、全逓本部の切り捨て以来、分会として一貫して4・28を支え続けてきた。人事交流や効率化施策など労使一体の攻撃に対しても、本務者・非常勤を貫く労働条件の維持向上へ粘り強く闘っている。反戦も4・28も職場課題も一体なのだ。現場に根ざした分会運営に自信に満ちている感じだ。質問や激励を受け、ほのぼの気分で東京への帰路についた。
●東京みなみ支部(大崎局・神矢所属)
支部大会で代議員「4・28」を発言
■役員選挙にも立候補
みなみ支部は、大崎、品川、荏原、大森、千鳥、蒲田、田園調布の7局で構成。連絡会会員の仲間が支部長に対立で立候補。そして、被免職者・神矢は書記長に対立で立候補。神矢の選挙結果は391票対74票で落選。ちなみに無効票・白票は50票。大会代議員選挙(選挙区・大崎総分会)にも立候補したが、40票中、神矢本人が投じた1票しか入らなかった。ハハ。
■会場前で「通信」配布、そして大会傍聴
7月26日、全逓からJPU(日本郵政公社労働組合)になって初めての大会。98年に組合員資格を取り戻してから、大会会場は局会議室から局外施設になった。支部委員会もそうだ。組合室への立ち入りを前支部長が拒んで以来、被免職者の局内立ち入りはさらに難しくなっている。会場前で「4・28勝訴」の「通信」を代議員・来賓に配布。全員が受取り、「良かったな」「新聞で読んだよ」と声をかけてくれる。そして、大会会場へ。事前に傍聴を申し入れていたが、議事運営委員会での結論が出るまでロビーで待たされる。そして傍聴へ。
■「職場復帰を実現すべきだ」
来賓は、東京地本、東簡保支部、連合、都議会議員、連合、区議会議員(神矢と同じ大崎局被免職者)。
議案討議に入ってすぐ、田園調布総分会の代議員発言だ。
「議案は内容的に抽象的。組合員の実態から乖離している。集配職場でアンケートをとった。25枚配布して25枚回収した。結果を大会会場で配りたかったが認められなかったので、ここで紹介したい」と言って読み上げた。(別掲)
【別掲/アンケート結果】
(一)全国大会で、集配10時間労働(拘束11〜12時間)導入の方向が決まった。
賛成1名、反対21名、何とも言えない3名
(二)JPS(トヨタ方式)が導入され、「椅子なし労働」(一日中立ち作業)が実験
実施されている。 反対25名
(三)人事評価制度が実施されたが、その結果について、
評価に納得できない17名、おおむね納得できた2名、
わからない4名、その他2名
(四)職場に将来に明るい展望があるか
不安だ25名、よくなる0名
(五)6月30日、東京高裁で反マル生闘争での免職処分取消し判決が出た。被免職者
がただちに職場復帰することを希望しますか。
職場復帰を実現すべきだ17名、そうは思わない0名、分からない8名
(代議員曰く「分からない8名」は若い人にはわからなかったということ)
■書記長答弁は、@集配10時間労働は、支部としては今回は拡大施行をせずに、撤退も視野に入れて施行すべき。A椅子なし作業は好ましくないと考えている。施行状況を取り寄せて各総分会に流したい。と答弁したが、4・28への言及はなかった。■組合員資格回復以来、やっと報われた思い!
何度となく支部大会を傍聴したが、4・28をめぐるこんな嬉しい発言は初めてだ。アンケート結果にも大感激だ。「通信」は支部内各局を中心に朝ビラで配布し続けてきたが、報われた思いだ。
■1999年のあの頃は…。
最高裁での確定と本部・地本との確認で組合員資格を回復した時、当時の山口支部長はこう言い放った。「判決に納得してない。従って、そういう対応をさせてもらう」「壁新聞を含めて、見たい資料は郵送するから組合室に来る必要はない」「組合室立ち入りは、(監視のため)私の休暇日程に合わせてもらう」「昼休みは都合が悪い。午後2時から4時だ(組合員に合わせない)」「日時の指定は私の裁量だ」「執行委員会に紹介する気はない」。そして、実際にも、組合室立ち入りも含めて、そういう扱いを受けてきた。あれから5年、ここまでくることができた。
近畿地本大会でも「4・28」発言
■全逓の責任を問う発言
7月15日からの近畿地本大会。会場前では「4・28東京高裁勝利判決」を告げる横断幕が掲げられ、「強制配転反対する会」のビラと「4・28通信」が、代議員・傍聴者・執行部・来賓あわせて150名に手渡された。
4・28勝利判決に言及した代議員は4名。そのうちの一人は、「6月30日、反マル生闘争ー4・28処分について、勝利判決が出た。画期的な判決に感動した。しかし、同時に思うことは、あれは全逓の指導による闘いではなかったのか」と、地本としての見解をただした。
■近畿地本のホームページ掲示板でも、7月3日に組合員から「判決に対してJPUの見解を述べるべきではないでしょうか。処分された仲間を最後まで支えるべきではなかったのでしょうか」と書き込みがあったが、いつまで経っても返信がなかった。■こうしたことは、東京や関西など、そこかしこで見られた。
■全国1200局の分会に支援要請
連絡会は、集配のある全局・全分会1153局に「通信」7月号と支援要請を発送。手応えが出てきている。詳細はヒ・ミ・ツ!
■本部委員長が見解?
一方、聞くところによると、判決直後、JPU(全逓)中央本部は菰田委員長名で全国各地本委員長宛で見解を出したという。現物を入手できていないが「反マル生闘争は今でも正しかったと考えている。4・28問題については、すでに組織的に整理されており、コメントする立場にはない」というものらしい。地本大会・支部大会での答弁マニュアルを意識してのものだろうか。心当たりの方は、ぜひ連絡を!
四国では黒瀬君を囲んで
被免職者を招いての報告会が各地・各局で10数回開かれている。そんな中、8月20日、四国でも、愛媛・新居浜に住む被免職者黒瀬君(高輪局)を囲んでの慰労会が開かれた。全逓徳島反合研「渋渋ニュース」によると、黒瀬君は「極悪非道、危険思想」など作られた情報とは違い「控えめ、温厚」で、職場復帰が実現すれば「ぜひ私の職場にと勧めたい方」と評している。黒瀬君をよく知る私としては「強気で情熱的」と思うのだが、「いい奴」であるのは間違いない!黒瀬君は、四国でも強制配転や不当処分などの裁判・人事院に傍聴に行っているという。
9/4〜5こうべ職場交流集会報告
■8・29「高裁勝訴!全関西報告集会」から一週間後、また関西に来ることに。今度は神戸。参加者は、宮城、東京、関西、四国の全逓労働者。初日午後1時から特別報告として、(1)被免職者神矢から「4・28勝利判決後の闘い」(2)大阪・前田順一氏の「郵政民営化とドイツポストの郵便改革」。
■4・28勝利後の展望
4・28では、@勝利判決の意義と上告以降の闘いの展望、A原職奪還を実現する闘いと職場復帰後のイメージ、B職場労働運動の発展にどう引き継ぐか、について考え方が示され、意見交換を行った。この議論は、翌日の討論でも「4・28は我々の運動軸だったが、勝って『我々の運動軸を失う』にしてはならない。全国職場交流運動も各職場での闘いも発展させる力量・緻密さを含めて議論していこう」「攻撃に時間差・地域差があり、闘い方も全国多様だ。情報の集中など、さらに交流を深めよう」等、現状の不十分性も見据えた討論が行われた。
■民営4会社選択制?
民営化問題では、前田氏から、07年4月の民営化から17年の最終民営化までの【組織形態】、さらに、国家公務員待遇をなくし、07年4月までに「4会社のどこに行きたいのか」という新会社参加の意向調査を実施するという【雇用問題】、今後10年で7万人の自然減と「定年前退職」などの人員削減ー非常勤化、高齢者の人活センター送り、さらにはJPS(トヨタ方式)、「集配ネットワークの高度化」などの【大合理化】、そもそもの【民営化の狙い】が物流合理化であることと、公的金融(政府保証)を縮小し、銀行などのリスクマネーに(貯蓄から投資へ)振り向ける金融再編にあることなどを、先行して民営化したドイツポスト(39万人から22万人への人員削減、2万9千局から1万3千局への大幅削減)を検証しながら、今後の民営化攻撃の行方を1時間にわたって講演した。閣議決定も間近という中、質問も多岐に及んだ。次に職場報告が二本。
■木曜会と灯台
@東京の全逓首都圏交流会から新東京局の仲間が、92年の新夜勤廃止署名実(地域区分局など全国217局3776名を集約)を引き継ぐ形で首都圏交流会を立ち上げ、会員会費体制とニュースも発行し、月例会で意見・情報交換を図っていること。また、新東京局でも94年に全分会の三役クラスを結集して分会交流会を結成、まともな支部運動をつくろうと交流会やニュースで発信してきたが、配転やニュースへの弾圧で03年に解散。現在「木曜会」を立ち上げ、機関紙「灯台」を発行し、深夜勤廃止をはじめ職場課題をゆるやかな集まりの中で取り組んでいる。
■3分の2が帰局できず
A宮城・新仙台局の仲間は、02年10月、郵便関係のみの地域区分局として開局し、現在、深夜勤導入やJPSモデル局として、減員・コスト削減を打ち出し、セルワゴン=立ち作業化が導入されている。集配は、3局の寄せ集めで顔も知らない状況の中で、かつ、配達区が広がり山形県近くまでの配達で3分の2は昼休みに帰局できない。分会活動は悪戦苦闘・試行錯誤の連続だが、現場組合員の声を聞き、分会全体の要求にまとめ上げていこうと奮闘していると、多くの具体例も上げながら報告した。■これでやっと、風呂と夕食。夜7時から討論再開。「日の丸・君が代で処分を受けた教育労働者、憲法9条改悪反対を闘う新社会の元全逓労働者の報告を受け、次いで、サービス残業の実態を克明に調査し、改善に取り組んでいる全逓東灘の仲間から報告を受け、全国各局の状況を含め、質疑討論。10時すぎから部屋での飲み会。自己紹介を始めたのだが反マル生闘争の思い出や4・28勝訴の喜びなど語るとなかなか次の人に進まない。深夜まで自己紹介は果てしなく続いた。
■翌朝8時から、4・28と今後の職場闘争について前述の討論を行い、最後に来年の奈良大会まで頑張ることを確認して、終了。
■「歴史オプション」として、阪神大震災の名残りや六甲山、六甲の湧水、白鶴・菊正宗の酒蔵と原酒の試飲など。宮城・東京・四国の仲間を乗せて回ってくれた。運転手は三年前、全逓水戸大会で驚天動地の代議員選挙当選を果たした垂水局の大澤さん。ありがとうございました。
祝!!勝利判決
納涼パーティ
8月12日。最高39・5℃という猛暑の続く東京。毎年の暑気払いは手軽に飲み屋だが、高裁勝利判決を得て、今回は会場を借りて24名で祝勝パーティ。乾杯の後、大口弁護士が判決の意義を述べ、東京や神奈川の職場の仲間、南部地域の争議団や支援の一人一人が感想を。最後に被免職者の徳差・神矢からお礼と決意。神矢の手作り料理は東灘局北川さん自作の野菜をたっぷり使ったサラダ2種、枝豆、刺身、鰻、ゴーヤチャンプルなどなど。お酒の差し入れも多数。
芝局と荻窪局で集配10時間勤務
9月19日から来年3月末まで試行
■1ネット方式
●今年6月全逓大会議案書で、「集配ネットワークの高度化」と称して、1ネット方式は三大都市圏および県庁所在都市を中心として、@一人の外務職員が担当エリアの全ての郵便物の配達・集荷・営業を行なう。A小包配達委託は本務者に戻す。B集荷は個人・中小口を1時間以内に集荷する。そのため、担当者には全員、携帯電話、台車、はかりを配備する。C従って、自動二輪から軽四輪に切り替える。D10時間勤務(11〜12時間拘束)とする。と提案がされた。
●7月7日、公社はのJPU(全逓)にUIーNET39号によると、公社オペレーション本部は、同日、施行内容を本部に提案。変更されているのは、「容易に配達できるエリアは補助として非常勤職員を配置」となったことぐらい。
●試行局は東京支社の芝局と荻窪局第二集配課で、9月19日以降準備でき次第開始し、来年3月31日まで実施。
●荻窪局第二集配課では、当然「速達区」がなくなり、某班の要員は[通配1]が本務者2名で、8時から19時までの拘束11時間、[通配2]も本務者2名で、10時から21時までの拘束11時間、[4時間の短時間職員]が1名で8時から12時までモーニング10や速達配達、[6時間の非常勤]が3名で8時から14時45分まで受箱配達。
●芝局集配各課各班では、某班の要員は[早番]が本務者3名で、7時半から19時半までの10時間勤務で12時間拘束。[遅番]は本務者2名で8時半から20時半までの同じく12時間拘束だ。荻窪より1時間拘束が長いのは夕方にも1時間休憩を持つからだ。
●「通信」6月号でも問題点を列記したが、バイクでさえ一方通行や歩道・狭い通路を縫うように走らざるをえない現実の中で、四輪で一軒一軒の配達が可能なのか、免許のない労働者への配転攻撃はないのか、11時間・12時間の拘束に加えて超勤命令が出ない保障はあるのか、そもそも芝や荻窪に欠員はないのか。芝はトヨタ方式実験局だ。長時間勤務に加え、外に出れば全ての配達と集荷、膨大な営業ノルマまで負わされ、局内では椅子を撤去しての立ち作業。肉体的にも精神的にも尋常ではない。
■配達デポ方式
●小規模都市を中心に、@区分機配備局を拠点局として設置し、A拠点局から半径30q圏内の集配特定局などを配達デポと位置付け、B拠点局区分機で差立区分・配達区分・道順組立の集中処理を行い、運送・配達・営業要員を生み出す。Cそして、拠点局→デポ局間運送を本務者に切替え、2便から3便に増やし、集配車両はバイクから軽四に切替え、集荷・配達力を強化する。D拠点局が対面配達を、配達デポが受箱配達を行い、遠い所は配達デポが全てを配達する。E配達勤務時間は8時間だが、運送時間にシフトする。
●試行局は、[東北]拠点局が二本松局で安達局など5局がデポ局、[信越]上田局が拠点局で真田局など6局がデポ、[東海]拠点局が関局で富加局など3局がデポで、関局の新築移転時期に試行実施、[四国]高知東局(地域区分局)が拠点局で山北局など4局がデポ局。
●試行状況など情報を!
全国大会速記録に見る全国の職場状況U
前号に引き続き掲載します。
新東京局、9割が健康に不安
〔東京〕「新東京支部書記長です。新東京では一指定で深夜勤に7回から8回従事しています。Aグループ、Bグループと深夜勤に入る週が入れ替わります。同時に、日勤、中勤、夜勤と非常に複雑な勤務になっています。新東京では3月末に20名、6月末に12名と勧奨退職に応じる人や体調を崩す人が目立っています。幾つかの分会が組合員アンケートを行ないました。アンケート結果によれば、深夜勤後の睡眠では、4時間以下と回答した人が6割から7割近い数字を示していることに、私は改めて驚きました。中には睡眠障害になり、睡眠薬を服用しながら深夜勤につく仲間がいるのも現実です。9割が「健康に不安」との数値も示されています。
新東京では、3年間にわたった厳しい非常勤化による460名の減員、加えてアクションプランによる効率化実施による176名の減員が実施されました」
無配特定の根本的見直しを
〔関東〕「無集配特定局の勤務時間の弾力化が導入されようとしています。仮に一人が早出出勤し、隣の仲間が忙しく日締決算をしている時に、いくら早く出勤したからといって、一人だけ早く帰ることができるでしょうか、皆さん。私ならできません。仲間が忙しく仕事をしていれば手伝うのが普通だと思います。結果、定時には帰れず、毎日サービス超勤となり、勤務時間も守れないといった状況になると思います。勤務時間の弾力化といった小手先の施策ではなく、根本的な見直しが必要だと思います」
トピックス(各地の状況)
■「振り向くな!後ろに未来はない」
JPU東北地本のスローガンだ。支部大会での宮城連協役員の挨拶はひどい。「収益が上がらなければ、雇用・賃金は危機的だ。『管理者と言ってることが同じだ』との意見があるが、労働組合自ら経営基盤を確立し、生産性を上げる運動をしてほしい。これが労働組合の団結権を守ることになる。事業研の取り組みをよろしく」〜職場の実情から出発して討論している大会議論から完全に浮いた発言だった。
■またも組織破壊の人事交流
9月6日、近畿で700名にのぼる人事交流=強制配転を発令。北大阪支部の吹田分会や大阪東南支部の生野分会では組織破壊の露骨な人事交流が行われたという。4年前に高砂局から加古川局に来た集配53才が「やっと慣れてきたのに」明石局に飛ばされた。東京も9月1日、百数十名規模の人事交流。
■JPU(全逓)中国地本委員長が不信任
7/22〜23の中国地方大会。代議員63名での役員信任投票で信任31票・不信任32票。新委員長は臨時大会で選出する。この背景には、公社の進める効率化施策に対する地本の取組み姿勢が、職場と乖離した対応に終始していることに対する代議員(現場役員)の不満や怒りがあるようだ。(全逓広島東支部ニュース)
■ゆうめいと雇い止め裁判に高裁不当判決
横浜港局の飯島さんが雇い止めの取消しを求めた裁判で、横浜地裁は不当判決。控訴したが東京高裁は1回の裁判で結審、8月25日、控訴を棄却。恒常的業務に雇い止めを認めた判決は、労働者としての権利の否定であり、まさに不当解雇だ。