南部労組イデー、未払い賃金問題 
 ついに要求総額をかち取り勝利!

 
家具デザイン販売会社イデーで昨年1月の労組加入以降、請求して闘ってきた未払いの残業及び休日出勤手当につき、今年3月にその一部が支払われ、さる5月18日の団体交渉で、会社は残余の請求額についても支払い義務があることを認めたことを既に報告してきました。
 昨年末に出された品川労基署の勧告は、会社が残業費の申請を抑え込んでタイムカード記載の労働時間よりずっと少ない時間で提出させていた残業申請書を基準に、また、05年1月から2年時効にあたる遡及期間で請求していた期間についても、労基署勧告から過去2年分としたため、3月の会社支払い額は組合側請求約4千万円の4分の1でしかなかった。
 組合は、労基署にも申入書を出しつつ、労基署勧告の範囲で収拾を図ろうとしていた会社を追及し、残余の額についても自主交渉で支払うように要求して重ねてきた団体交渉の末、ついに6月23日、総額の支払いを認めさせることができた。会社は5月の団交で深々と頭を下げ、これまでの対応につき謝罪したが、合意書・和解書作成でさらに1ヶ月余を要した。労基署勧告を越え、総額支払いをかち取ったことは大きな成果です。
 7月20日には五反田の酒田屋で南部労組とイデーの仲間で勝利解決パーティが持たれた。残念ながら海外渡航中、病気の2人は参加できなかったが、9名のイデーメンバーは、一人ひとりが歓びを語り、祝杯を交わした。20歳代の若者たちと共に闘ってきた経過と現状については、勝利した中にも、将来へつなぐべき課題もありました。近く報告集をまとめる予定です。
 アールプロジェクト、都労委立ち会い団交で謝罪しても居直り。ついに補償打ち切りと解雇を強行!
 昨年末の団交打ちきり=一方的な復職命令で、業務上の疾病の責任を居直ろうとしてきたアールプロジェクト(昨年イデーから完全分離した会社)に対し、今年1月都労委に申立て、都労委からの和解打診に対し、会社が、ここへ来て、「復職命令を撤回して謝罪し、団体交渉に応じる」旨の表明を行ったので、都労委の場で6月12日に立ち会い団交が開催されたことは報告した。会社は「謝罪」も「結果として本人が傷ついたのなら、謝罪する」と反省もなく、「過去のことにこだわらず先のことを決めよう。本人は復職する意思があるのか。リハビリを含めた復帰の具体案を示せ」等の発言で紛糾。そこで6月19日の団交で、組合は、会社の問題姿勢が、今後の復職にとってどう障害になっているのか、病状回復とリハビリ就労にとって欠かせないプロセスと環境整備の必要性を提示し、リハビリ就労提案を行ったところ、会社は「会社業務の現状はリハビリを受け入れる状態ではない」等の居直りを行い、用意してきた6月26日付けでの補償打ち切りでの退職案を提示。団交は決裂し、6月28日、会社は打ちきり補償金の振込と解雇通告を行ってきた。組合は、これに抗議文を送付、7月26日の都労委調査では、会社の約束反故と金銭解決提案を放置し、金銭収拾を打診してきた都労委に抗議する書面を提出し、補償打ち切りと解雇に対する追加の申立を通告、次回期日が今秋に入りました。