東京南部地域からー2(04年12月)
 9・3南部反弾圧学習会、9・30品川臨職闘争29周年=区長宅包囲デモ、10・19大崎郵便局前4・28処分反対行動を打ち抜く!
 南部交流会は、毎年9月に反弾圧学習会を開催し、その年に取り組んできて、また焦点になっている地域の反弾圧の課題につき共有を図ってきました。今年04年の秋季反弾圧集会は、「日の丸・君が代の強制ー処分攻撃を現場と結び、地域からどう打ち返すか」をテーマに9月3日に開催されました。南部交流会は90年代初頭からこの課題に取り組んできました。矢口養護学校にいた仲間(教員)が、卒業式での日の丸掲揚に反対し、校長室前に座り込むなどして掲揚を阻止したのが皮切りで、以後、彼が転勤してからも、この学校の校長への申し入れで掲揚を断念させてきました。しかし、だんだん教育委員会からの圧力が強まり、我々の申し入れを拒否、式場入口への掲揚、さらには式場壇上への掲揚と変わり、時を同じくして、「国旗・国歌法制化」(98年)が行われるに至り、教員らへの「日の丸・君が代」の強制が行われていきました。その後も、抗議行動を続け、祝日に地域の都バスでの日の丸設置に反対する行動等も行ってきました。現在は「君が代・日の丸の強制に反対する品川の会」の運動への支援・連帯を中心に活動しています。9月3日の学習会も、会の仲間で都立大崎高校で今春の卒業式・入学式に「立たなかった、歌わなかった」「教育指導要領に従わなかった」として処分された仲間からの報告をメインスピーチにして開催されました。石原都政の下で、都教育委員会は今春の卒・入学式では、式場に職員を派遣して、日の丸掲揚・君が代斉唱の実施状況を監視し、教師や生徒一人一人をチェックし、また校長による教師への事前強要、休暇届の検閲的チェックなど人権無視の強要が行われ、抵抗する教師に今回の大量処分を行ってきました。その中では、自主的に立たなかった、歌わなかった生徒に対する「指導責任」という名目での処分にも付されています。学習会では、その詳しい報告と教育現場の現状、反対運動の状況などが報告され、私たちからも労働組合の観点からの教育労働者の現状等につき質問を行い、有意義な交流・討論となりました。この他、立川自衛隊監視村の仲間からの反戦ビラのポスティングに対する弾圧の報告、野宿者の強制排除と闘う渋谷のじれんの仲間からの発言など、連帯挨拶を受け、充実した会となりました。
9・30南部交流会集中闘争=品川臨職闘争29周年 庁舎前集会・区長宅抗議デモを打ち抜く!
 9月30日、品川区の臨時職員佐久間さんの解雇撤回を要求する区庁舎前の集会が夕方6時15分から行われました。昨年秋出された地労委命令の成果等につき、前号でも報告しましたが、現在、中労委での再審査が開始され、名実共に勝利命令をかち取るべく闘っています。この日、集中闘争を設定した地元=南部地区労働者交流会のメンバーをはじめ、全都からも多くの仲間が集まり、当該からの発言、連帯・杉並、連帯・渡辺工業、人権と教育を考える品川の会から連帯挨拶、南部から4・28連絡会が決意を述べて、デモに出発、約90名の結集で庁舎前〜大井町駅前〜青物横丁〜品川警察署〜海岸通りを越えて区長宅マンション前を通って力強い抗議行動を展開しました。
 さる6月30日、全逓4・28連絡会は、東京高裁で「79年の4月28日に行った郵政当局が行った全逓組合員への懲戒免職処分の取り消しと無効」を命じる逆転勝訴の判決をかち取りました。近年、裁判所が経営のリストラ解雇等を容認し、労働委員会までもが労働者の団結権擁護機関としての役割を放棄し、労組への救済命令の率を大きく低下させています。その中でもこうした流れに抗して郵政当局が行った4・28不当処分を容認する東京地裁の不当判決をを許さず、控訴審で争ってきたのです。これも、全逓本部の反処分闘争切り捨て、相次ぐ弾圧・闘争潰しを許さず、当該局そして広く郵政職場に根を張って、現場から自力・実力で闘い、処分の不当性を揺るぎないものとして明らかにしてきたことによりたぐり寄せた局面です。逆転勝訴をもぎ取って原職奪還へ大きく前進している
 私たち南部交流会は4・28連絡会と共に、争団連や全都・全国の闘う仲間との共闘関係を築き、
ここまで闘ってきましたが、4・28闘争の今後につき、次のような決意を固めています。
 「今後、最高裁においては、より政治判断が加味されてくるので余談は許さないが、いかなる判断が出されようと、ここまで切り拓いてきた闘いを押し戻すことはできないし、私たちは許さない。処分の不当性を広く明らかにし、この勝利判決を打ち固め、現場からの闘いで当局の争議責任を認めさせ、処分撤回=原職奪還へつき進んで行こう。最高裁決定を前後する過程で、現場からどう闘い、当該の職場復帰を将来的にどう支えて闘う態勢をつくるのか、私たち南部交流会にとっても重要で挑みがいのある課題が見えてきている。郵政職場の仲間、全都・全国の仲間と共有できる、波及力のある、争議・労働運動の現状を変える流れとして還流させていく大きな勝利を、全力で奪取していこう!」 そして、10・19南部集中闘争=争団連統一行動では、約90名の仲間が大崎局前に結集して、力強く処分撤回・原職奪還を迫る闘いを展開しました。この行動を引き継ぎ、向島局に対する闘いも12月3日に南部集中行動として設定しました。皆さんの参加を呼び掛けます。