委員長のきまぐれ「週報」 争議団的暮らしとは

第8回 争議と職場の段違い平行棒にしがみつき
(2000年10月1日〜10月14日)

組合活動週報
10月1日(日) 仙台へ
2日(月) 全金本山仙台現地闘争、旭ダイヤ東北支店闘争
5日(木) 争団連事務局、ふじせ闘争支援共闘会議
6日(金) 争団連総決起集会
7日(土) 争団連例会
11日(水) 教育社ニュートン社前
12日(木) 杉並区庁舎闘争、出版関連労組交流会議・労連中央委員会情宣、明大生協労組生協前情宣
13日(金) 東工大救対会議
14日(土) デイベンロイ労組定期大会



 10月前半の大きな共闘課題としては、年に1度の争団連総決起集会が開催されたことが上げられます。共に闘っている全争議団闘争の勝利!をスローガンに掲げて開かれるこの集会は、争議団連絡会議という集まりの活動を知るにはよいイベントです。1年間の活動の経過・総括や向こう1年間の方針が明らかにされ、勝利・解決した争議団や新らしく加盟した争議団の紹介、連帯・共闘関係にある諸団体の挨拶等が述べられます。また、この日に合わせて、前回の週報で紹介した「莽」という機関誌も無事、発刊にこぎつけ、一部600円で販売されました。読んで見たい方はどうぞ申し込んでください。労働運動の現在に対する争議団共闘の側からのアピールとして意義のあるこの集会ですが、ここのところ職場労組の参加が減っているのが残念です。争議を支援している職場労組が厳しい状況に置かれていることの反映です。リストラ・組合潰し等の嵐が吹き荒れる職場は争議前夜的状況ですが、同時にこれに対する職場組合はなかなか対抗できず、職場労組の闘う意識は争議団と相当な落差が生じています。争議になってしまえば、腹をくくってやるしかないのですがね。争団連の方針の中では職場の課題を共有し、共に争議ー職場貫く共闘を再度、作り上げていくことを確認していますので、これからの課題として盛り返していきたいところです。

 そんな中、10月14日には、東京は大田区大森にある職場労組であるデイベンロイ労組の定期大会に参加しました。リネンサプライの中堅企業として首都圏では知られている会社の労働組合で東部労組に属しています。私たちとは、南部地区労働者交流会という地域の交流・共闘組織が79年に発足した時からのおつき合いです。この日も南部交流会を代表して来賓の発言をさせていただきました。私たちのような長期争議の当該は結構、高齢化してきていますが、毎年若い新人が加入し、活気ある活動をしている職場の組合の集まりに行くと、良いものだなと感じます。また、職場の状況に触れることで、自分たちの争議の位置を見失わずに確かめるということもできます。これがないと浦島太郎になってしまいそう。デイベンロイの職場も不況を背景とした経営の動きの前に労組が厳しい状況を迎えていることは例外ではないようです。会社は「リストラ」という言葉は使わないものの人員合理化が行われていること、組合創生期のメンバーの一人が取締役になったことに対し、労使協調ではない組合として原則を守って向き合わなければならないこと等、多くの労働組合が共通に問われる課題が語られ、組合の民主主義的運営をめぐる議論も熱心に行われていました。所用もあり、今年は最後まで傍聴できませんでしたが、老若男女を問わず、純粋で熱心な組合員の人々の表情が帰路についても印象に残る大会でした。私たちと組合の歴史は同じほどの長さで、片や倒産争議、片や職場に定着、と異なる闘いを展開していますが、頑張って欲しいものです。また、私たちは地域で南部交流会のもとに地域合同労組=東京南部労働者組合をつくって未組織の仲間との出会いを図っており、デイベンロイ労組も東部労組の方針のもと、南部地域に合同労組を結成する方向で、「競合」するような面もありますが、おおらかに連帯していきたいと思っています。