PΛl s 2020年6月18日号

コロナウイルスをめぐる社会状況の中で
現場行動を堅持してきた学研・ふじせ闘争

 
学研の下請組合潰しを狙った業務総引き上げ=倒産・解雇攻撃と闘うふじせ闘争は、一切の話合いを拒み争議責任を居直り続けている学研経営に対して、長期にわたる闘いを展開してきました。そして、2013年から経営が新たに仕掛けてきた民事弾圧との攻防も攻撃に屈することなく、ひき続き展開してきています。
組合員預金口座や自宅への悪質な連続差押え、高額損賠請求を許さない
 学研の運営する高齢者施設=学研ココファンあすみが丘(千葉市)の居住者の方々から寄せられた相談の声を掲載した組合のニュース記事に対して2013年から学研が「名誉毀損」を言い立てて起こした損害賠償訴訟、そして経営と一体化して裁判所が不当判決を濫発し、16年一審判決直後の当該組員の預金口座差し押さえ、17年2月最高裁決定以降の学研の立て続けの新たな訴訟攻撃と組合員の自宅への2次にわたる差し押さえ等へと激化してきた攻撃をはね返し闘い抜いてきました。
 これまで相次ぐ損賠訴訟などで、学研経営が請求してきた金額は総計約5000万円以上になっています(判決では、約400万円が取り立てられています)。
連続的損賠攻撃でも組合の闘いを潰せず、判決は私たちからは不当なものとなっているものの学研側の法外な請求も通らないままで、焦る経営は、2019年初頭にも前年末の株主総会で組合が配布したビラにまたまた「名誉毀損」を言い立てて1650万円の損賠訴訟を仕掛けてきました(「新新損賠」=ココファン第3次訴訟)。昨年12月には「新損賠」(ココファン第2次訴訟)判決が32万余円で確定、ネット記事削除違反で自宅差し押さを仕掛けた「間接強制決定違反」に対する請求異議審は高裁でも160万円の認定で双方最高裁に上告となりました。
新新損賠は「高齢者施設での殺人事件」等めぐる無理筋な訴訟攻撃
 2019年初頭からの「新新損賠」は、18年9月に起きた学研ココファンまちだ鶴川での殺人事件について、学研が記者会見も開かないことについて高齢者福祉団体が主宰するブログでコメントしていることを引用して、こうした声に対して学研経営の見解を示すよう求めた12月の株主総会の質問書を掲載した組合ニュースに対してかけられたものです。組合は引用し紹介しただけですが、学研経営は引用元ブログには訴訟はおろか抗議さえしていません。また、ニュースの中で、御用株主にふじせ株主を誹謗中傷させた悪質な総会運営を批判している表現の仕方も名誉毀損だなどとしています。現在、コロナで裁判所の全審理がストップしていますが、おそらく8月頃までには再開し、その後、証人調べでヤマ場に入ります。
株主総会で不当な訴訟攻撃につき質問しても答えない経営の卑劣な態度
 闘争潰しを狙った民事弾圧を許さず、昨年12月の株主総会でも、学研の悪質な訴訟攻撃の実態を訴え、請求異議審で「著しく信義誠実の原則に反し、正当な権利行使の名に値しないほど不当なもの」(東京高裁11月判決)と、学研の訴訟と自宅差し押さえが指弾されたこと等について回答することなどを要求しましたが、宮原社長、木村専務らは全く答弁をしませんでした。答えられなかったのです。
緊急事態宣言、安倍政権の自粛強要の中で行動を打ち抜いたのは・・・
 学研の不当な訴訟攻撃を許さず、現場ー法廷を貫いて闘ってきましたが、今春からは新型コロナウイルスをめぐって緊急事態宣言が発動される中で、私たちは争議責任追及に自粛はない、として現場行動を打ち抜いてきました。学研総務が「社前でのビラ配布は感染を拡大する」とか言ってきたり、警察への通報(経営が行った可能性あり、実際は不明)で交番から巡査が来るなどもありましたが、私たちは自分たちで感染対策を取って自制しながら社前行動をいつもどおり展開してきました。
防衛大出身、宮原学研社長の「ふじせ労組は非国民」扱い
 宮原社長は、株主総会でふじせ争議への回答を総会の目的事項でないとして頑なに拒む一方で、株主に向かって、たびたびふじせ労組への誹謗・中傷を行い、「東日本大震災の翌日に社前でビラをまいた」、この非常時に行動を自粛しなかったなどと非難をくり返しました。戦中の非国民扱いをする発想に驚くばかりでしたが、それ以外にも学研ライフでアメリカ海兵隊の志気を評価したり、「一番心がけているのは『逡巡の罪』だ」として、「やった罪よりやらなかった罪、逃げた罪を犯したくない。軍人には責任を取る知性がある、しかし、逡巡の罪という意識は民間の方にはない」と述べたりしました(株主総会で私たちに指摘され、「軍人」という言葉には反省の意を述べましたが)。こうした考え方が、今回のコロナ自粛強要の中で「自粛警察」などを生み出したのです。
改憲ー緊急事態条項制定の先取り、例外状態の常態化を許さないぞ
 緊急事態宣言が解除された後の、6月2日、東京都は「夜の歓楽街」での感染者が増えているとして、警視庁とともに「夜の歓楽街見回り隊」を結成することを検討するとしました。小池都政が行った「警戒」は、パフォーマンスの「東京アラート」発令、わけの分からない都庁建物とレインボーブリッジの赤塗りだけのことでしたが、表向きには経済や社会の常態への復帰を進めつつも、他方で「緊急事態」の事実上の継続を、なしくずし的に強行しようとしています。この新「緊急事態」は基準も不明で、例外状態=非常時の常態化です。国と共に感染者数が増えると歓楽街や遊興業を標的にして「時局にふさわしくない」という風潮をつくり、叩いて、同調圧力の下で治安管理に従う自粛意識を内面化させるファシズム的手法を駆使してきてそれを定着させようとしているものです。社会政策としての行政の責務である休業補償等を上から目線でしぶり、やっと始まって見れば、政商=竹中(パソナ会長)や電通に利権を与える実態が露見しています。生活・生存の支援をまともに受けられない人々が溢れているのです。
「新しい生活様式」の押しつけはゴメンだ・・・  新しい闘争と生活へ
 コロナに乗じた治安管理の強化、改憲・緊急事態条項制定を企む政権は、テレワークでの働き方、生活の場へのIT拡大などを前面に「新しい生活様式」を打ち出し、その実施を奨励しています。労働現場での合理化から生活・生存の場の合理化推進で、何か新しい希望が開かれ、ウイルスにも打ち克つ未来が来るようなことを言っていますが、ウイルスと人の向き合いは生命=自然の動的平衡をめざすしかなく、私たちは自分たちの生活(スタイル)は個々人で創っていくべきもので、管理に適する生活様式の押しつけなどゴメンです。コロナが新自由主義グローバリズムを直撃し、改変を迫る局面において、他方でテレワーク的時間活用がかつてないツイッターデモで検察庁法改悪に立ちはだかったような場面も生まれています。私たちなりの活用や抵抗・対抗の局面を創り出していく、新しい生活と闘争を築いていきたいと考えています。
5・28学研社前行動
 7時30分から学研社前闘争を展開しました。小早川取締役(学研ココファンHD社長)が7時45分頃、宮原社長もいつものアルファードで8時30頃に出社、それぞれに抗議の声を浴びせました。朝ビラでは、ココファン2箇所で感染者が出たコロナウイルスへの対応で、非正社員数が12、041人(正社員数は6、970人)。5年前に比べ、なんと6、016人も増加になっている(非正社員比率が63、3%)現状での労働者使い捨てを許さないことを強調。9時過ぎから座りこみ抗議行動に移り、マイクで社内と地域への訴えを行いました。この日は衆議院で憲法審査会が開かれ、国民投票法改悪の強行が画策される中、国会前の緊急行動が入ったため、30分程早く切り上げてシュプレヒコールで締めて社前行動を終了しました。学研社前、国会前、労働法厚労省前の3連続行動となりました。

                    5・28学研社前

世界の人々と国際連帯を強め、闘うぞ!


 米国ミネソタ州ミネアポリスにて、黒人男性ジョージ・フロイドさんが警察に拘束され死亡した事件をきっかけに始まった「警察による暴力と白人至上主義に抗議する活動」は、全米各地からさらに世界へと広がっています。さらにアメリカでは社会の深部に拡がっています。   写真=ホワイトハウスの前で抗議の声を上げる人々
7・18民事弾圧を許さない日韓連帯集会
7月18日(土)12時半開場 13:00〜17:00  
  第1部:韓国ドキュメンタリー映画「死守」上映(104分)
  第2部:日韓労働者WEB交流集会
 会場:日本キリスト教会館4階会議室  
新宿区西早稲田2−3−18


7・29労働法連絡会学習・討論集会
    労働法制解体=企業法制化の真相を暴く

■日時: 2020年7月29日(金) 18:30開場 18:45〜21:00

■場所: 東京しごとセンター5Fセミナー室(地図裏面)
■提起: 久原穏さん
「働き方改革」の嘘〜コロナがあぶりだしたもの

 
久原穏さん(東京新聞・中日新聞経済部編集委員。1984年、中日新聞社入社、 東京経済部で日銀、大蔵省(現・財務省)、 財界などを担当。2010年からフランスに社費留学、02〜05年パリ特派員。
 『「働き方改革」の嘘 誰が得をして、誰が苦しむのか』、共著に『「IT革命」の現 実』東京新聞経済部)など。日本労働ペンクラブ所属。)


      5・28厚労省前
「解雇自由化・裁量労働制拡大反対」
 「検討会」糾弾の声を上げる