学研、また金の取り立てと嫌がらせを狙う!
 「損賠」& 2度目の組合員
     自宅差し押さえ=強制競売攻撃!

あきれたココファン第2次損賠、取り立ての悪質さ浮き彫り
 2013年から争われてきたココファンあすみが丘(千葉市)の居住者の声を取り上げた本紙の記事への学研HDと学研ココファンからの損害賠償およびネット記事削除請求の訴訟の不当判決を受けて学研の悪質金融なみの嫌がらせが続いています。
 6月21日、学研HDとココファンからの損害賠償請求の訴状(6/1提訴)が再び送りつけられてきました。「2月の最高裁での判決確定後、学研ココファン分の66万円+遅延損害金支払いとネット記事の削除請求をしたのにすぐに支払わなかったので、3月、強制競売やネット記事削除の申請を余儀なくされた。強制競売申立での予納金60万円はわずかしか戻らなかった、弁護士費用もかかった、ネット記事削除(3月末)までに損害が発生した」等で約360万円を請求しているものです。
約80万円を取り立てるために、多額の予納金(今回は60万円と判明した)を支払って、組合員の自宅不動産への差し押さえを行ってきたことを私たちは闘争つぶしを狙った悪質な嫌がらせであると批判してきました。学研は昨年2月の一審地裁判決(仮執行付き)の段階で、学研HD分の33万円+遅延損害金を、組合員の銀行口座を差し押さえて取り立てました。それ自体も不当ですが、今回のココファン分の取り立てもこの口座で行うことは可能でしたが、あえてそれをせず自宅差し押さえ=強制競売攻撃へとエスカレートさせてきたものです。3月、私たちは約80万円を弁済しています。請求から約1ヶ月余り後になったことを理由に、自分たちの悪質な取り立てのつけを回すなどの悪質な訴訟に対しては、全面的に争っていきます。経営側には何でもOKの判断を出す傾向へと劣化した最近の裁判所(週刊誌などでも批判されている)を当てにした学研側の悪質な訴訟です。
「間接強制違反金」取り立てを理由に、また強制競売攻撃!
地裁段階から間違っていた裁判所の判決のミスを悪用

 さらに、学研HDとココファンが、いったん取り下げていた自宅差し押さえをまた行い、6月24日「強制競売開始決定」通知が地裁民事21部から送達されてきました。
2月の確定判決を受け、学研側は3月16日にネット記事削除の間接強制を申し立て、
3月29日に決定が出されました。組合は指定期限の3月31日までに決定に書かれていた「名誉毀損部分」の削除を行いました。ところが・・・
 削除されていない記事が決定文の範囲外にあったことを理由に学研側は、670万円(1日10万円の違反金)ずつをHDとココファンに支払う義務があるとして、これを債権に今回の2回目の自宅差し押さえを行ってきたのです。実は、昨年2月の地裁判決が間違っていて、今年4月14日地裁36部から「更正決定通知」(4/18着)で一審判決の訂正があり、5月8日地裁21部代執行係から「更正決定通知」(5/9着)で、 間接強制決定の訂正がありました。学研側も組合側の削除結果を見るまで地裁判決の誤りに気がつかず、まず昨年2月に一審判決を出した地裁36部に訂正を申し立てて、次いで21部にも申し立てたようです。今回の間接強制違反金の取り立ての執行は、4月1日から、申し立ての6月6日まで、670万円(1日10万円)×2として行っていますが、21部からの訂正通知があった5月9日までは間接強制決定には違反していないことになります。少なくとも、この期間の380万円×2の請求は失当です。また、決定文の訂正が、訂正により決定違反が生じていることを債務者に明示しておらず、更正決定通知はホームページアドレス部分の誤植の訂正のみの体裁を取っています。
 加えて言うなら、学研側は間接強制の申し立てをやり直しし、それを21部は債務者に知らせるべきで、更正決定通知で済ませるのは、間違いではないでしょうか?間接強制は金の取り立てが目的ではく、不作為義務の履行を強制するものです。学研は「名誉毀損だ」とするネット記事の掲載を問題にし、それを削除することを求めていたにもかかわらず、(判決のミスにより)「削除もれが生じているから、すぐに削除を」と組合に告知せずにわざと放置し、1日ごとに違反金がたまることを狙って日数を稼いで金の取り立てを狙ってきたのです。間接強制制度の趣旨に反した本末転倒で、到底許されません。また、削除もれも全体の一部でしかありません。
請求異議、執行停止申立て等で争う!
 組合は、上記の点などを指摘し、学研HDと学研ココファンが、裁判所の誤りを奇貨とした強制競売開始決定の申立てを行ったことにつき、権利の濫用であり不当で過大な請求を行っているものである、として「請求異議」と「執行停止」の申立てを7月
11日に行いました。
 「裁判所は、ウェブサイト上の記事の抹消の範囲について、4回にわたり判断を示し、その全てで抹消範囲の特定について誤りを犯し、東京地方裁判所民事第36部が2016年2月15日に下した判決中の誤りを、東京高等裁判所が2016年9月14日、最高裁判所が2017年2月3日、東京地方裁判所民事第21部が同年3月29日に気づかずに放置した。・・・(中略)・・
被告らは、原告らが認識していた限りで義務履行を行ったことを認識しながら、一片の更正決定によって意外にも義務を履行していない状態が事後的に作出されたこと(これは裁判所の過失に端を発するものである)に認識を有していないことを奇貨として、間接強制制度を悪用しているのであって、このような強制競売開始決定申立ては明らかに権利の濫用にあたる。・・・
 同年4月1日から本件更正決定が送達された同年5月9日までの間は、原告らは本件決定主文1項、2項の各債務を履行しているのであるから、この間の請求債権には何ら根拠に基づくものではない。本件競売決定の申立ては、著しく過大な請求債権に基づくものといえ、権利を濫用するものである。」旨を主張して、申立てを行いました。
翌日には地裁民事9部の裁判官との面接があり、学研経営の差し押さえと、巨額の請求での嫌がらせの不当性を訴えました。どう見ても無理筋な請求につき、裁判官に理を尽くして説明しました。「強制競売開始決定」通知書にも、請求額はあくまで申立人の主張である旨の記載があるように、丸呑みはできないという受け止めはある様子でした。
6・14学研社前行動
6月14日には、朝7時半からの学研社前闘争を展開しました。
 中森常務が7時40分過ぎに出社。争議を解決せよ、と抗議、シュプレヒコールを浴びせました。
朝ビラ配布を終了し、9時過ぎから社前座り込み・抗議行動に移りました。途中、交番の警官が「苦情があった」などとして自転車で来たが、すぐにひきさがりました。
 シュプレヒコールをあげ、共謀罪反対(朝ビラでも呼びかけた)国会行動へ向け、いつもより30分早く、社前行動を終了しました。

         6・14学研社前

6・26学研大阪本社前行動を打ち抜く!
 6・25全国争議団交流会企画会議開催の翌日、全国結集行動の第一弾として、 御堂筋線の「江坂」駅前の大同生命ビル11階にある学研大阪本社に対して抗議行動を展開しました。朝8時に集まった、関西、東京、九州の仲間は、「学研の倒産・解雇攻撃を許さないぞ」のゼッケンをつけ、通勤客があふれ、多数の通行人が行き交う「江坂」駅頭でビラを配布。大同生命ビル前には「学研は争議を解決しろ」との横断幕が掲げられ人目をひきました。
東京ふじせ労組の当該がマイクを握り、学研ホールディングスの仕掛けた下請組合つぶしの倒産・解雇攻撃による争議の現在までの長い経過、そして争議責任を居直り、新規事業高齢者施設=学研ココファンの千葉市あすみが丘の居住者の声を取り上げた組合のニュース記事に対して2013年より、損害賠償と記事を転載したネットの削除を請求する不当な訴訟を起こし、不当判決に基づいて当該組合員個人の預金口座へ、さらには今年になって自宅へまで差し押さえ=強制競売攻撃を仕掛けている嫌がらせで組合の争議行為と居住者の声を圧殺しようとしていること、などを出勤した学研労働者、地域の労働者に訴えました。学研ココファンの居住者の待遇をめぐるトラブル、職員へのパワハラ退職強要事件が岡山など関西でも起きていることも訴えました。
 また、学研・ふじせ闘争だけでなく、多くの争議を闘う仲間にふじせと同様の民事弾圧がかけられていること、7月8日には大阪で間接強制・損賠攻撃に反対する全国集会が開催されることなどにも注目を呼びかけました。
 この後、関西単一労組阪大分会の仲間からも闘いの報告、アピールが行われ、最後に大阪本社へ向けて抗議のシュプレヒコールをあげて、終了しました。大阪本社行動は今回で4回目、はじめの2回までは出てきたマネージャーらが抗議・申入書を受け取りましたが、前回からは面会も拒否となっています。本社という機能も出来上がっておらず、社長職は大阪にはありません。責任者もいつも不在という状況で、東京から指令を出され、面会さえ拒否する対応を取っているものと考えられます。

   6・26学研大阪本社前               6・29三井住友銀行本店(株主総会会場)前 

6・29三井住友FG株主総会、情宣行動
 今年も、三井住友銀行(フィナンシャルグループ)の株主総会への情宣行動を大手町本店前で展開しました。8時半から設営、ビラを配布。株主は9時を過ぎた頃から多数がやってきました。マイクでも、昨年来の三井住友の銀行口座の学研側への開示、差し押さえへの協力につき糾弾、個人口座が漏らされたことに株主の関心も高く、受け取りはよく、用意したビラが完配となりました。
口座開示糾弾、学研への争議解決を働きかけろ、などのシュプレヒコールをあげて総会開始の10時までの行動を打ち抜い                         きました。
7・8間接強制・損賠攻撃に反対する
       全国集会の成功をかち取る!

 いま学研経営が仕掛けている強制競売攻撃は、下請組合潰しを狙った倒産・解雇で労働者の生活を破壊し雇用を奪った争議責任を追及されると、居直って、損害賠償請求などとして、さらに労働者の自宅に差し押さえまでするという極悪なものです。学研への非難、批判の声は高まるばかりですが、そこまでではないにしても争議責任を居直っての民事手段による争議行為弾圧攻撃は、裁判所の劣化、労働基本権を否定する不当判決の濫発に助けられ、他にも現場で争議を闘う仲間に続いてかけられています。
 前号の予告記事でもお知らせしたように、民事弾圧をはね返して闘っている全国の仲間が一堂に会して「間接強制・損賠攻撃に反対する全国集会」が5回目を数えて、今年は7月8日に大阪の学働館で開催されました。全日建運輸連帯労組関西生コン支部の新しい会館で、今回提供してもらった集会室は100名近い仲間が参加して埋め尽くされました。基調報告の他に、弁護士さんの二つの講演(「争議弾圧と共謀罪」「韓国における争議弾圧と労働運動の現状」)、は大変参考になる貴重なものでした。関生支部の闘い、大理生労組の闘いなど関西からの報告、沖縄現地闘争団などの連帯挨拶を受け、そして
東京からは連帯大道測量闘争と東京ふじせ企画労組からの報告を行いました。ふじせ労組からは今後に向けた提起も行い、闘いの交流、連帯・共闘が一層深まる集会となりました。
全国で共に闘う仲間と共に、私たちはうち続く学研の悪辣な攻撃を打ち破り、全ての争議、大衆運動の勝利・発展をかち取っていきます。