PΛLS 本号の内容
  5・9学研、仙台地裁での損賠訴訟に東北ベストスタデイ消滅を隠して臨む!!
 消滅3日前に新たにSさんを被告に提訴!! 
 4・13 地裁前・国土交通省前で抗議・情宣行動
 学研経営 組合員へ執拗に嫌がらせの強制執行
 共闘報告 労働法制大改悪を許すな! 刑訴法改悪反対!


           
4・13裁判所前抗議行動

東北ベストスタディ、4月1日に消滅!
学研、仙台地裁でこの事実を隠す!
(5/9)
 5月9日、仙台地裁で東北ベストスタディの損賠裁判が開かれました。今回も前段に仙台市街での情宣を本山労組など地元の支援も受け展開しました。争議責任を居直り、不当な損賠訴訟を仕掛けてきている学研HDの実態を知らせるビラを多くの人々に配布することができました。
 前回、学研側が「あすなろ学院買収は良好なM&Aだった」としてそれを裏付ける証拠だとして出してきた決算書がごく一部の時期のものでしかなく、組合は釈明を求め、全時期の決算書を示すように求め、「文書提出命令」を裁判所が出すように申請したこと、学研側が、証拠提出を拒否すると、裁判所は組合側に反論の補充文書を次回期日前に提出するよう求めてきたことを報告しました。
 この日の法廷に組合側は、M&A後の学研側のあすなろへの教材使用の押しつけ等があったかなかったか、ノルマを課した点はどうか、2011年の希望退職募集時の退職者数・氏名などにつき、より具体的な事実を交えた主張を準備書面として提出しました。また文書提出命令の必要性についての補充意見書を出し、裁判所の審理、公正な判断にとって全決算書の提出を原告に命じることの必要性・妥当性を改めて鮮明にしました。 これにつき裁判所は近いうちに判断を出すことを約しました。準備書面についての原告側の認否について学研代理人は最初不要なごとき主張をしていましたが、組合ニュース記事の真実性に関する新たに重要な記載を行っているにもかかわらず反論の必要もない、というのはおかしな話です。結局、裁判長に促されて、次回「簡単な認否を行う」と学研代理人は答えました。
 学研が新たに支援共Sさんを被告に据えた訴訟(後述)については裁判所は併合する意向を示しました。しかし、それ以前に扱いを検討すべきことが起きていたのです。
東北BS消滅を指摘され、学研代理人返答に窮して、「確認して見ます」! 
 この日の法廷の最後に、被告組合側から4月1日付で東北ベストスタディは埼玉に本社を置く学研スタディエに吸収合併され消滅しているが、原告の変更等の届けは裁判所に提出されているかを裁判長に問い質しました。そのような届けはなく、裁判長が原告に問い質すと、代理人は返答に窮し、やがて「確認してみます」などと回答しました。
 この合併消滅の事実はスタディエの公告として3月中に掲載されており、この日も東北ベストスタディの役員だった人物が傍聴席に来ていました。確認するもなにもなく、分かっている「原告消滅」という不都合な事実を一ヶ月以上経っている5月9日の法廷に学研側は隠して臨んだのでした。このような結末に至った東北ベストスタディを知れば、学研のあすなろ買収が良好だったのか、組合のニュースに書かれた事実は真実であったのではないか、として裁判所の文書提出命令にも影響する、少しでも長く隠しておきたかった、という思惑が透けて見えます。そして、東北BSの債権・債務を引き継ぐとしている事業会社学研スタディエに訴訟提起を原告として引き継がせる愚を強行するのかも問われます。 裁判所を欺く挙に及んだ学研HDと代理人の姿勢は、ココファン損賠で自分たちの主張(到底、良識ある人々には通用しない)と一体になって判決を出した裁判所の劣化した状況に増長し、企業のモラルハザードをより悪化させている姿として受け取れます。
 これでも、仙台地裁は学研HDの姿勢を容認するのか、岐路に立っています。そしてさらに学研HDと代理人=二重橋法律事務所の卑劣な法廷姿勢が浮かび上がっています。

3・29学研HDと東北BSが支援共闘会議Sさんを被告に提訴!?
 ココファン損賠での被告特定の誤りを指摘され、今になって辻褄合わせの愚挙
 3月29日付で、学研HDと、3日後には消滅する東北BSの名でふじせ闘争支援共闘会議のSさんに対して、両者に各330万円の損害賠償とウエブサイトの記事削除を請求する訴訟が提起されました。今、仙台で進行している訴訟と同じ内容で、要するに今になってSさんを被告に加えてきたものです。
 これは、私たちのニュース「パルス」2月29日号でココファン損賠判決を批判した際に、学研が同損賠訴訟で「支援共事務局長YことS」などとして、別人であるYさんとSさんを取り違えて、Sさんを被告に据え、その特定の誤りを指摘されるとYさんを新たに被告にしたばかりか、Sさんにつき取り下げずに被告に据え続けたこと、その6ヶ月後に仙台で起こした訴訟では、当然にもSさんは被告にされなかったことを指摘、ココファン損賠での濫訴を問題にしました。この学研側の自己矛盾を突かれて、今になってSさんを仙台でも被告に据えてきたのです。それも東北BSが消滅する直前に。卑劣、愚劣、姑息というほかありません。
学研経営、組合員へ嫌がらせの強制執行続ける!
 学研経営は、ココファン損賠判決で仮執行が認められたことを受け、当該ふじせ労組代表が株主総会出席のため信託銀行特別口座に保有していた学研の株式の差押えを2月29日付で行ってきましたが、空振りになり、3月23日に執行を取り下げたことは前号でお知らせしました。しかし、その直後、今度は証券会社の口座に差押えを行ってきました。こちらにも学研の株式はなく空振りになっていますが、未だに取り下げをしていません。

4・13裁判所&国土交通省前抗議行動
             裁判官にも、また直接抗議

 3月23日に続き、4月13日朝から、2月のココファン損賠不当判決に抗議する裁判所前情宣を行いました。前回に続いて左陪席=佐久間裁判官がやってきたので、支援共闘会議の仲間が声をかけ、抗議・追及を行いました。この後、右陪席の遠藤裁判官もやってきて抗議の声を浴び、顔をこわばらせながら裁判所構内に入っていきました。現場で闘う争議の存在を許さず、取ってつけたように、その行動の正当性を否定する判決を出した裁判官に対して、どういう根拠で「労組の情宣行動に正当性なし」と書いたのか、問い質したい思いは今も変わりません。

                                     
佐久間裁判官に「質問〜
 
 2003年最高裁決定以降も争議行為を続けたことを、違法であるかのように主張した学研HDと二重橋法律事務所の警告文を丸写しするような判断で、民事36部は判決を書きました。最高裁決定は、学研の使用者性を否定し、それに基づく団交応諾義務を認めなかった東京都労委命令の取り消しを求めた行政訴訟での最終判決ですが、地裁・高裁を含めて、組合が争議行為を行ってはならない、などとは判示していません。実際、そんな判断をくだす権限は裁判所にはありません。
 また、損賠法廷でも主張してきたように、組合の争議行為は学研の使用者責任だけを追及するものではなく下請会社を倒産させた争議責任を追及するもので、多くの労働組合・争議団が背景資本追及を含めて展開してきた歴史の積み上げもあります。これは使用者性の有無に関わりなく、ふじせの事件の場合も非組合員も含めた35名の労働者が学研の倒産攻撃で生活を破壊された点についての責任追及で労組法上の不当労働行為責任よりも広い内容です。これを否定する根拠など全くありません。そして、ふじせの倒産をめぐる破産管財人提訴の損賠訴訟の85年判決では、学研の組合潰しを狙った業務引き上げ=倒産攻撃の事実が明確に認定され、学研の使用者実態の存在も認定しています。ビラの真実性を否定するために争議行為=情宣行動の正当性を否定した地裁36部の
不当判決は許しがたい悪質判決です。
 ココファン損賠の高裁での控訴審は6月15日の15:30〜812号法廷で第1回口頭弁論開催となりました。
国土交通省前でも抗議・情宣
 この日は、裁判所前だけでなく国土交通省が入っている合同庁舎前でも情宣行動を同時に行いました。「学研ココファンナーサリー」が展開している保育園が霞ヶ関の公務員の子どもを対象に昨年から開園しています。多くのビラを配布し、学研とココファンの実態を知らせる情宣は反響を呼んだのでした。

                5・11日比谷野音での集会に私たちの幟を立てて参加
<共闘報告>
労働法連絡会、5・11「雇用と暮らしの底上げアクション」集会・デモに参加
 南ドイツ新聞にリークされ、この4月公開されたパナマ文書が衝撃を生んでいますが、「21世紀の資本」のピケティの試算ではリークされていない分を合わせれば、世界のGDPの2〜3割以上がタックスヘイブンに消えている、といいます。日本は世界2位のタックスヘイブン利用額の国で、日本だけでも累計数百兆円規模と思われ、安倍政権の企業減税とこれらの巨額の脱税の一方で消費増税などしわ寄せと著しい格差・貧困を労働者・民衆は強いられています。安倍首相のいう「日本を世界で一番企業が活動しやすい国」への目論見の実相が露わになっています。
労働法制解体(企業のための法制へ転換)の攻撃が強欲資本と企業直営政権の足下で行われ、「アベノミクス」の成長戦略の要とされてきた労働分野の規制緩和は、雇用の流動化・不安定化による労働者使い捨て体制の徹底化、超格差社会での働き手の極限的な生活破壊です。
 労働法制改悪阻止・職場闘争勝利!労働者連絡会は、昨年来の派遣法大改悪、労基法一部改正案、そして解雇自由化(解雇の金銭解決制度)への動き等に対して、国会前と厚生労働省前等での行動に取り組んできました。労基法改悪案は、「特定高度専門業務・成果型労働制」に従事する労働者には時間外・休日労働協定の締結がなくなり、企業は労働者に時間外・休日深夜割増賃金を払わなくてよくなる。企画業務型裁量労働制の拡大も同様に時間規制を解体し長時間労働を強いていく攻撃で、賃金を労働時間から切り離し、「残業」=時間外労働という概念を解体(8時間労働制解体)し、長時間ただ働き法とするものです。
厚生労働省は昨秋10月から、「解雇の金銭解決制度」について「検討会」での議論を始め、4月25日まで計6回開催しています。裁判等で解雇無効と判示されても職場復帰させずに金銭で解決できる制度を作ろうとするもので、企業の雇用責任を免罪、組合潰しやリストラ・退職強要を助長する極めて悪質な経営の思惑による解雇自由化です。
 これらに対する私たち独自の闘いは多くが上部団体等に所属せず自力の闘いを展開している争議団や労働組合の現場に即した闘いを基軸にしたものですが、より広い共闘の場にも参加しています。5月11日、雇用アクションや労働弁護団が呼びかけ、連合・全労連全労協などのナショナルセンターの枠を超えた労働法制改悪反対の「雇用と暮らしの底上げアクション」という集会とデモがありました。5時半から労働法連絡会は日比谷野外音楽堂前ビラまきを行い、6時半から、争団連・各地域共闘の仲間と共に集会、デモに参加しました。全体で2千人近くの参加で、銀座を通るデモを力強く打ち抜きました。 

盗聴拡大・密告奨励の刑訴法改悪を阻止しよう!
 昨春通常国会での短期強行制定に失敗し、今春4月14日から参議院法務委員会で審議入りしている刑訴法改悪案が、連休明けから強行採決を狙った動きで緊迫した状況に入っています。警察の盗聴を拡大し、司法取引き(密告奨励)などの新たな捜査手法を導入するもので、冤罪の温床となってきた密室での取り調べへの批判、可視化要求に対して部分可視化とセットで「汚い捜査」の駆使などで警察権限を肥大化させ、逆に冤罪を作り出し拡大する内容になっています。
 秘密保護法・安保法制制定等の戦争・治安国家化と一体の攻撃で絶対に許してはならないものです。共同行動の仲間を先頭に連日、国会前行動、院内集会等も取り組まれています。共に刑訴法改悪案成立を阻止しよう!