2・20学研社前行動                        3・13社前行動
学研の第一四半期決算

ヒット賞品減少で出版部門は営業赤字に
 会社は、2月14日に第一四半期の決算を発表しましたが、美容・健康関連トリプルミリオンセラーの恩恵もここまでとなり、4億円の減益・純損失8千万円という結果になりました。300円台に回復した株価も、いまは280円に下がりました。サービス付き高齢者住宅の開設やユーミーケアの子会社化等により売上高は5.6%増の196億円となりましたが、出版事業では売上高6.4%減の68億9千万円で3億円の営業損失となり、サ高住の開設費用、学研教室募集費用なども増加しての純損失と言っています。
宮原社長は、3期連続の増収増益へ、「68期末計画(売上高825億円/営業利益23億円)の必達と、70期末計画(売上高900億円/営業利益45億円)の達成へ」と号令をかけています。「勝負は時間軸とスピード」だと言っていますが、先号で報告した「学研まんが日本の歴史」の大量誤植事件をどう考えているのでしょうか?「編集ミス、増えている経費、遅い見極め・・・と、たがの緩みも見え始めて」と言及していますが、「たがの緩み」で括れる問題ではないでしょう。
 スピードを強調し、現場へのしわ寄せがサービス残業強制やパワハラ・退職強要にまで至っている現状をごまかして経営責任を転嫁することは許されません。
学研・ふじせ争議継続に焦燥深める経営陣
 学研ホールディングス経営陣は、昨年末の株主総会、今年2月の倒産・解雇35周年闘争の成功により、東京ふじせ企画労働組合と支援共闘会議の闘いが、社内で噴出しているパワハラ・退職強要等についての内部告発や、劣悪処遇に反対の声を上げているココファンあすみが丘の居住者の方等々、学研関連の人々と結んで、ますます強固に闘われていることに焦燥を深め、最近、提携先等への悪質な宣伝や組合潰しを図っていることが分かりました。
「ふじせ労組は嫌がらせで不当な要求を通そうとして
     いるが、学研には問題はない」と、提携先に虚偽の弁解

 
私たちは学研経営の話合い拒否による争議の長期化に抗して、学研の提携先へも申入れを行い、争議解決を学研に働きかけていただきたい、と訴えてきました。提携先企業と労働組合の立場は違うことを前提として、話を聞いてもらい、私たちの要望どおり学研に争議解決を進言するか、学研に実情を確かめるだけかは企業の独自の主体的な判断です。これまで多くの企業は少なくとも面会に応じて紳士的な話合いの場を設けて、申入れ内容を聞く姿勢を取り、中にはインデックスのように「問題解決が望ましい」との
意見を示すところもありました。しかし、学研経営はこうした話合いが持たれること自体を極度に怖れているようです。それは学研が仕掛けた倒産・解雇攻撃がまぎれもない真実であることを学研自身が知っていること、提携先に、組合と距離を置いてみても、学研のやったことは問題だと思われかねないことと考えているからです。
 提携先等の中には、学研はこう言っている等を示してくれるところも当然あり、また社内からの告発なども合わせると、この度、次のことが分かりました。
「東京ふじせ企画労組は、<下請け会社の倒産責任は学研にある>と全く独自の理屈を持ち出し、学研に対して嫌がらせを行って、自らの不当な要求を通そうとしている」との主旨の虚偽の弁解を、学研経営は提携先に行って、学研の責任隠しに躍起になっているようです。学研のホームページにも「東京ふじせ労組との問題とは」という弁解コーナーをわざわざ設けている会社ですが、そこには、「独自の理屈」とか「嫌がらせ」等の記載はありません。学研がふじせ労組を潰そうとして業務総引き上げ=倒産解雇攻撃をかけたことは、東京ふじせ破産管財人が提訴した損害賠償訴訟でも認定されており、独自の理屈でもなんでもなく、まぎれもない真実です。その責任を追及して抗議行動を行う労働組合の正当な活動を「嫌がらせ」と中傷するところに労組弾圧に明け暮れた学研経営の問題体質がよく現れています。提携先への学研経営の虚偽の弁解が通用せず、社会的にも指弾されていく状況が深まっていくことは必定です。
再び、代理人弁護士に丸投げして
        組合弾圧を標榜させる学研経営

 
さる3月22日付で、学研ホールディングス代理人名で「警告書」が送られてきて、組合の一切の行動を取りやめるように求めてきました。3年前の2010年2月、学研ホールディングス発足直後にも、同様な主旨の「通知書」が代理人名で送られてきましたが、今回は、また別の法律事務所の弁護士(今回は名前を伏せますが、引き続き悪質な対応で労組弾圧に加担する姿勢を改めなければ実名を公表する予定です)が名を連ねています。労働法には全く疎く、設立2年程の弁護士事務所のようです。今回も警告書には学研HD(代表=宮原博昭社長)自身が名前を出さず、弁護士丸投げで「名誉毀損・業務妨害だ」などと言わせ、民事・刑事弾圧をほのめかしています。
 3年前の「通知書」にも私たちは丁重に、逐一反論をしたためた文書を弁護士に送り、2回程のやりとりの末、社会正義を実現すべき弁護士のやることではないことを諭し、結局、弾圧手段の行使はとりやめになりました。その直後、上席執行役員で学研ファシリティサービス(総務担当)の岩井社長が解任されることとなりました。このような弾圧策で争議は潰せず、逆に争議を泥沼化させるものであることは学研も経験上知っているはずなのですが。くり返しになりますが、以下の点を強調しておきます。
 私たちは学研経営が株主総会で、ふじせ労組の行動を「無関係の会社の労組が言いがかりを付けて学研の業務妨害をしている」かのように歪曲し、既に6年続けて、「彼らの違法行為に対して刑事・民事上の責任を追及する用意がある」との答弁を行っていることを追及し、「一方で学研に争議はない」と言い、他方で争議への弾圧を表明する矛盾を指摘し、無視するのか、それとも弾圧で悪しき対向関係=争議泥沼化を招くのか問い質しました。株主総会で争議責任を鋭く追及され、逆に刑事・民事弾圧の姿勢を露骨に示して開き直った末、軽率に表明してしまった言葉(誤った方針)に縛られるのは全く愚かしいことであり、このような弾圧策は学研の企業イメージをさらに著しく悪化させ、争議を拡大させるものでしかありません。80年代後半〜90年代前半、学研の暴力労務政策に続く民事弾圧策に憂き身をやつした結果が、経営の赤字転落、職場の荒廃(怪文書続出など)だったことを現経営陣も知っているはずです。
 株主総会で株主から鋭く問われたのは、「争議はない」と言って現実から目をそむけて無視する態度でも、争議への弾圧策でもなく、第三の道=話し合いの場を設けて争議を解決すべきではないのか、ということでした。
学研経営が錦の御旗にしている最高裁決定(2003年)は、労働委員会不当命令の取り消しを求めた行政訴訟でのものですが、その決定後から今日までの10年間を見ても、学研経営が、私たちの争議行為を受忍してきたのも事実(積極的に容認したとは言いませんが)です。学研の使用者性が不当にも認定されなかったからといって、倒産争議を引き起こした争議責任を追及する行動を展開する団体行動権、争議権を奪うことはできないことは当然ですから、受忍せざるを得なかったのです。
 学研経営が言うような決着は何も付いておらず、争議は双方が自主的な話合いを行うことでしか解決しません。話合いの場に出てきて争議を解決すべきです。
2・20学研社前闘争を打ち抜く!
2月20日、社前闘争を7時30分から開始しました。朝ビラを学研労働者・地域の労働
者に配布しながら、出社役員への抗議態勢へ。8時15分を過ぎた頃に、宮原社長の乗った車がやってきて地下駐車場へ向かいました。車の周囲から、そして地下へ降りていく背後からシュプレヒコールを浴びせました。
その10分後には、木村常務が五反田駅方面から歩いて出社してきました。団交申入書を突きつけ、「争議を解決しなさい」「12月のあの株主総会運営は何だ。恥ずかしくないのか」
等の抗議を浴びせ、シュプレヒコールをぶつけました。彼は表情をこわばらせ、社内へ逃げ込んで行きました。
 朝ビラには、問題発覚にもかかわらず「何も起きていない」と学研が株主総会で虚偽の答弁を行った学研ココファンにつき、その居住者が問題を指摘した文書を掲載。また、社内から情報が寄せられた「学研まんが日本の歴史」(昨年11月刊行)の夥しい誤植発覚の顛末を紹介。スピード重視の宮原体制での現場へのしわ寄せを批判しました。

     地下駐車場へ向かう社長車に抗議                     社内に逃げ込む木村常務

烈風が吹きすさぶ中
 3・13社前行動を展開!

 
3月13日、強風のため各地で列車が運休するなどしましたが、昼過ぎから予定していた学研社前での抗議行動を行いました。関東地方南部の各地で13日、最大瞬間風速で20メートルを超す強風が吹き荒れ、気象庁によると、午後0時23分に都心部で25・2メートルを記録。社屋前はいつものビル風も加わり壮絶な状態でした。
 そんな中でしたが、全都から共に闘う仲間が結集してくれ、学研社前でのはりつき行動を行いました。時折、横断幕も引きちぎれそうになり、立っているのも大変な状態になりましたが、ふじせ争議のビラと全都の合同労組が共同で行う春の労働相談の案内ビラを配布、マイクでの訴えも行いました。                     
1時を回ってから、宮原社長の乗った車が地下駐車場から出てきたので、抗議のシュプレヒコールを浴びせました。
最後まで社前抗議行動を打ち抜きました。

 職場で困ったこと、職場の情報、ご意見などをお寄せください
 最近、学研職場から情報が寄せられています。困ったこと、問題だと感じているこ
と、ご意見などをお寄せください。匿名でも構いません。本紙タイトルのところにある住所への手紙・電話・ファクスや h25cap@mbh.nifty.comへのメールを。
 また、地域で共に活動している東京南部労組では、いつでも無料で労働相談を
 受け付けています。上記からも連絡取れます。または southwind@mbr.nifty.comへ

<共闘報告>
3・3全国争議団交流集会を開催、
    3・4全国結集行動打ち抜く!

 
不当解雇等と闘っている全国の争議団が交流・共闘を積み重ねてきた全国争議団交流会は、争団連、関西争議交流会、北部九州反弾圧労組・争議団交流会の三者が共催して、全争議団闘争勝利勝利をめざしています。今年2013年の第32回は、昨年九州での開催を引き継ぎ、東京で、3月3日に豊島勤労福祉会館での協賛団体会議、分科会と池袋芸術劇場での交流集会として開催されました。
 第1分科会では争議の経験を交流、第2分科会では、民事・刑事手段での争議弾圧との闘い、労働委員会の動向につき活発な議論を行い、第3分科会では、合同労組の職場闘争をめぐる報告、質疑・討論が活発に行われました。この後、夜の交流集会は、反戦・反基地、日の丸・君が代強制反対、野宿者排除阻止、治安弾圧粉砕など、様々な領域で闘う仲間の連帯挨拶をいただき、争団連からの基調提起で全国交流のこの1年間の経過と現状、弾圧・労働法制改悪等をはね返して共に勝利をめざす方針が提起されました。続いて、この1年間の勝利・解決・終結争議団からの報告、そして全国各地の争議団が、東京、静岡、関西、九州の順に次々と登壇、闘いの報告が行われました。集会決議と翌日の現場が入っている4争議団からの決意と呼びかけが行われ、シュプレヒコールで締めくくられました。翌日は、鴻池運輸東京支社、南労会の三菱UFJ銀行抗議、教育社東京地検抗議行動、旭ダイヤ裁判所ー本社デモを貫く4現場連続の全国結集行動を成功裡に打ち抜きました。
3・27南部春季集会を開催
 3月27日、東京南部地域で交流・共闘を進めている南部地区交流会の春季集会が、
五反田の大崎第一区民集会所で開催されました。
司会の開会挨拶の後、まず連帯挨拶パートTとして、北部共闘の仲間から課題になっている合同労組の一人当該の闘いを職場に浸透させていくことなどを提起、三多摩労争連からは教育社闘争への任意出頭弾圧粉砕の報告と若い仲間の参加をかち取っていきたいとの発言など、また労働法連絡会からは、昨年、派遣法・労働契約法改正案が成立する、労働委員会の形骸化なども進むなどの中、労働法改悪をめぐる動向に対応した取り組みをめざすこと、争団連からは争議を取り巻く状況と、現場から闘いを創っていく自分たちの闘いへの確信が述べられ、破防法・組対法に反対する共同行動からは、3・30シンポへの呼びかけ、改憲・国防軍創設は軍法会議=戒厳令への道であり、排外主義=在特会の跳梁、反原発闘争への弾圧の中、秘密保全法などで情報管制と弾圧体制を敷きつつ共謀罪制定へ、という動きを打ち破っていく呼びかけがされました。
基調提起は、南部交流会の仲間が、この1年間の闘いの総括と2013年の課題・方針を提起、連帯挨拶パートUでは、ユニオン東京合同ブリタニカ闘争の労働委員会闘争を中心とした報告、渋谷のじれんからは渋谷の街で、東急による再開発や代々木公園オリンピック誘致で野宿者の不当な排除をさせない闘いの報告や宮下国賠裁判の報告がされました。決意表明は、ふじせ労組から、五反田移転から5年、最高裁判決から10年の35周年闘争の成功と学研HDの動向、ス労自主から8名の解雇撤回へ、労働委員会闘争
や境精油所事故隠蔽が語られ、南部労組らんがく舎から勝利報告と復帰後、グループホーム来年完成へ職場闘争の決意、南部労組二葉から裁判闘争傍聴のお礼、職場で呻吟してきたが、南部労組と出会えて声を上げることができたとの発言、新入の南部労組新日東電化の仲間から、団交での追及で粉じん用のマスク支給させることができた等の報告がされました。集会は充実して大いに盛り上がりました。