黒字拡大でも学研経営の不安は解消せず
株主総会で問題体質を追及するぞ!
 
 会社は11月14日に2012年9月期連結決算の結果を発表しました。経常利益が前比12%増の23億円、営業利益が16.5%増の22億円、売上高は0.5%と微増の80億円、純利益は15億円でした。「ダイエット本の『カーヴィーダンス』など、健康関の出版物の販売好調が続いた。進学塾の不採算校舎を閉鎖し、収益が大幅に改善した高齢者向け住宅の新設を進めた結果、13年9月期は経常利益が前期比1%増の24億円見込む。高齢者住宅の新設が増えて開設費用が重くなるが、堅調な出版や塾事業で吸する。新設の高齢者住宅が増えるうえ、買収した神奈川県地盤の介護会社が寄与し、上高は5%増の845億円の見通しだ。」との説明が日経新聞でされています。
 しかし、今期、新規開設費用の投資先行で約2億円の営業赤字となった学研ココフンを堅調な出版事業がカバーするとの見通しを含め、今後につき楽観的に展望が語らても、学研で働いている人々が、それに現実感を抱けない状態にあること、そしてモベーションが上がらないので宮原社長が苛立っていることにつき、7月号でも触れてました。そして、9月号で、その原因が、経費削減・労働者・利用者への犠牲強要のに、いまの業績が成り立っていること、その問題体質が露呈し、新規事業の柱である齢者福祉事業=学研ココファンでは大変な事態が発生していることを皆さんにお伝えてきました。
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社内からの告発の声(続き)
 9月号で一部を紹介していましたが、社内からの告発の声の続きをお伝えします。ず、2009年まで、3月末決算だった時期に、市販での見かけの売上げ計上と同じとが直販でも隠し倉庫を使った架空の売利上げ計上が行われていた件から。これは各署で役職者(上司)の意思で実行され、異議を唱える者たちは「配置転換」などをさたため、社員は実行をよぎなくされた、しかし、ホールディングス発足の1年目の期には、事業会社の一つ「学研教育M」ではT氏が同社社長の意思として指示・命令をけて行った架空計上にもかかわらず、社長により2階級降格処分となった、部下に押つけてトップが責任逃れをしているので社員の士気は当然下がる、という声が届いてます。これに関連して宮原社長の就任挨拶で「コンプライアンス違反は駄目です」とっていたことが、学研ライフ655号では割愛されていた、とか。あれれですね。
 最近届いた別の告発の手紙では、「学研グループ内で一番腐っているマーケティンの実情」と題して、社内部門長宛メールで部員へのサービス残業の強要と長時間残業認めた場合のマイナス査定という違法行為を強要したI取締役が姿を消したこと、新での契約労働者解雇以外に、昨年(女性)、今年(男性)と「解雇」をちらつかせなら脅して、辞表を書かせるという同じ手口で首切りが実施されていると、学研M社社のパワハラ暴言、その下で人事担当取締役としての職権をふりかざしてこれら三件の雇を自分は表(交渉の場)に出ずに部門長や担当課長にやらせている某取締役をやりに上げています。労働者への犠牲強要はこの部署に限らないのではないかと考えられます。 
 職場で困ったこと、職場の情報、ご意見などをお寄せください
 最近、学研職場から情報が寄せられています。困ったこと、問題だと感じているこ
と、ご意見などをお寄せください。匿名でも構いません。
 本紙タイトルのところにある住所への手紙・電話・ファクスや
                h25cap@mbh.nifty.comへのメールを。
 また、地域で共に活動している東京南部労組では、いつでも無料で労働相談を
 受け付けています。上記からも連絡取れます。または southwind@mbr.nifty.comへ
<秋季闘争後半戦の報告>
10・30学研社前行動
 10月30日、早朝からの社前行動を行いました。朝ビラ配布と併せ、出社する学研役員へは抗議・団交申し入れを行うべく用意していましたが、この日は一人の役員も姿を見せませんでした。はりつき行動とマイク情宣では本社内で行われた学研関連の行事に参加するため訪れた人々へもビラを配布、結構な数のビラを渡すことができました。
朝ビラでは、学研ココファンあすみが丘で起きていることの続報を掲載、「学研ライフ」での宮原社長の「68期のスタートにあたり」というメッセージに対する批判も掲載しました。特に、ココファンの実情を明かす記事は大きな反響を呼んでいます。                      
                        
                         10・30学研社前

11・17宮原学研社長宅行動
 土曜日の午後、あいにくの激しい雨となりましたが、逃げ回る宮原社長の自宅へ話合い申し入れの行動に赴きました。宮原社長の自宅は品川区の御殿山トラストコート。はじめにフロントで申し入れを行いました。よく応対に出て来るT氏が「宮さんに取り次ぐなと言われているので」との答え。「この前、学研にも言われていと言っていたが」と聞くと最初は言葉を濁していましたが、学研にも取り次ぐなと言われていると認めました。「何故、学研の名前が出るの?」と質すと「居住者でから」、「何も教えられません」との答え。「えっ、会社で契約してるのですか」とい質すと「教えられません」とくり返すばかりでした。「前回取次ぐな、と言われも、今日現在の宮原さんの考えは違うかも知れない、独断で答えず、いま確かめてほしい」と言っても「取り次ぎません」と頑なな態度でした。
マンションフロント(森トラスト)と学研HDの癒着の匂い
 宮原氏は2011年の初め、社長に就任した直後に、それまで居住していた品川駅港南口のコスモポリス品川(40階建てタワーマンション)から転居しました。港南の1LDKの分譲マンションはそのまま保有して賃貸しし(約17万円)、御殿山に移りましたが、こちらは1LDKで月30万〜40万円の賃貸マンションです。彼独身のようで普通なら不要と思われますが、もっと広い部屋なら月100万円程までの部屋があるようです。わざわざ学研ホールディングス本社が、宮原氏の住む御殿山トラストコートに「取り次ぎ拒否」の指示を出す、という構え方をして争議現場として対応していることは今年5月の申し入れ時から判ったことですが、契約の実態に学研が絡んでいるのであれば、またさらに疑問が沸いてきます。



マンションフロントの男? 空き部屋テラスから写真撮影
 マンションフロントの取次拒否に抗議し、全員でマンションのテラス側、日本庭園に囲まれたマンションの窓側に面した公道へ回り、横断幕を掲げながらマイク情宣を行い、マンション居住者や地域の人々に訴えました。その時、前段の申入れに不誠実な対応を取っていたマンションフロントのT氏とよく似た男がマンションの室のテラスに出てきてこちらを写真撮影していました。空き部屋に入り、やったことなのか、そして宮原さんがやらせたことなのか。いずれにしてもそうであるなら学研経営・宮原社長と一体化した敵対的な姿勢が露わになった挙動です。このような姿勢が続くようなら森トラストの側にも抗議をせざるを得ません。行動の最後にシュプレヒコールで宮原社長への抗議の声を上げました。悪天候の中でしたが、多くの仲間の結集で打ち抜きました。

<共闘報告>
日広通信闘争、都労委の場で和解解決
 広告代理店=株式会社日広通信が、残業代不払いを居直った上、組合員排除を狙った退職強要、パワハラ攻撃を重ね、組合員を病気・休職に追い込んだ末に解雇した争議で南部労組は、11月1日、都労委和解の場で、会社に組合並びに当該の五十嵐さんに対して遺憾の意を表明、解雇の撤回をさせ、本人の自主退職、解決金の支払い等の確認を骨子とした協定書を交わして解決調印をかち取りました。残業代をめぐっては既に裁判所で勝利的和解をかち取り、最近、経営が起こしてきた労働審判申立(組合で闘っている集団的労使紛争を個別紛争として当該を切り離して分断解決を狙ったもの)を打ち破って審判終了をかち取っていました。都労委では焦点となった排除・解雇の不当労働行為につき、本人の病状によって職場復帰はあきらめての解決とせざるを得ませんでしたが、一定の争議責任を認めさせての決着にこぎつけることができました。解決にあたり、経営側が争議を引き起こした経営の問題性を知られたくないとの動機から、協定書の内容と本件紛争について一切情宣活動を行わない旨の「和解内容非開示」項目を盛り込もうとし、また、労働委員会もこれに乗じて同様な協定項目を押しつけようとして来るという最近の悪しき傾向との対峙となりました。南部労組は「解決内容の非開示」攻撃=組合の連帯・共闘活動、情宣の禁圧を押し返して、公開の機会を確保しました。多くの未だ見ぬ人々にも闘いの意義を伝えていくことは大変重要なことです。
南部労組二葉、団交で会社を追及
 50歳で早くも昇給停止、57歳で年収30%削減、58歳から40%削減する内容で年俸制に移行させられる、等の不当な人事・賃金制度の適用と闘っている食品輸入会社=二葉での闘いについては既に紹介していますが、11月5日の団交でも、この適用で生涯賃金が1千万円もの減額になること等につき明らかにさせた上での追及を行いました。この制度が就業規則の改訂もせずに実施され、15年後の今年、南部労組の指摘を受けて、あわてて後追い的に改訂就業規則を労基署に届け出たことについても不利益変更への労働者の承認手続きの不備も含めて問題性を追及するなどして、不当な人事制度に反対しています。引き続き、注目を。
11・11全国争議団交流会企画会議、全国争議団結集行動
 11月11日、来年東京で開催される第32回全国争議団交流集会(不当解雇などと闘っている労組・争議団が交流・連帯・共闘をめざす集まり)の成功へ向けて、福岡の地で企画会議が開催され、翌日には=施設の廃園攻撃と闘っている虹ヶ丘学園の仲間、雇い止め解雇と闘っている鴻池運輸の仲間の現場行動が全国の労働者の結集で打ち抜かれました。
11・16出版関連労組交流会議秋季シンポ開催
 11月16日、出労交秋季シンポジウムが東京しごとセンターで開催されました。今年は「電子書籍の現在(いま)」と題して、弁護士の村瀬拓男氏に講演をしていただきました。村瀬さんは、大学で土木工学を修めた後、新潮社に入社して電子書籍事業等を担当、その後弁護士に転じた方。今年の東京国際ブックフェアでも講演をしています。
 最盛期と比較して約8千億円のマイナスとなっている出版業界の売上げを電子書籍がカバーできるのか、日本では現状6百億円の規模を誇る電子書籍市場だが、その8割がアダルト、テイーンズラブ等の携帯で、これはいずれ消滅する。次の新しい電子書籍が可能性を開くのか、紙と違った電子データが出版社に利益を保障しない関係などに触れ、国を引っ張り込んでの日本電子書籍出版社協会設立の内情や出版デジタル機構発足、標準フォーマットや著作権、出版社の価格決定権、配信業者による検閲の問題等にも触れた話でした。取次、書店、低賃金労働の増加、読者の観点など質疑も活発で盛況でした。