業績「好調」の裏で学研経営の問題体質が露呈!
 学研は第3四半期決算発表の中で順調な業績回復をアピールしていますが、各所で問題体質を露呈、経費削減・労働者・利用者への犠牲強要の上に、いまの業績が成り立っていることが明らかになっています。
板橋区科学館、学研が経費節減で利用者の苦情を無視
 板橋区の「教育科学館」に続き「エコポリスセンター」と、二つの施設で4月より指定管理者として学研が管理・運営を始めたとたんに持ち上がったのは、利用者の苦情無視でした。女性用のトイレが壊れて使えなくなっているので直して欲しいとの要望が上がっても、「予算の都合で・・」と言い逃れて4月以降(9月現在)未だに放置しているとのこと。「区の運営だったらとても考えられない」とあきれられています。
居住者の不満爆発に対して、施設売却などで
問題隠しを図る学研ココファンあすみが丘
 
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 そして、学研の老人福祉事業=学研ココファンでも学研経営の問題体質が露呈し、重大な事態が生まれています。私たちは、一度に100名規模の希望退職募集(その裏で退職強要)を何度も実施し、経営危機を乗り切るためとして長年学研で働いてきた中高年労働者を追い出すリストラ攻撃をくり返してきた学研が老人福祉事業に進出することに対して、いまの学研にその資格があるのか、と問うてきました。私たちとの争議を含めて労働者への生活破壊を仕掛けた責任を取らない経営が、このような事業を行えば問題を引き起こす可能性が高い、順風満帆で推移するとは思えない、と危惧を表明してきたものです。
 そして、千葉県のココファンあすみが丘(2010年11月開設)で大変なことが起きているようで、その様子の一部が私たちへも伝わってきています。起こるべくして起きたということでしょう。###########################
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学研経営は、居住者と職員に責任ある対応を取れ!
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 本社サイドへの要請も含めて不満の声は今春から上げられているようですが、学研は、ココファンあすみが丘を、この10月に「年金ファンドS.O.W」に売却する方針を打ち出しています。このことは居住者の方々には伝えているのでしょうか。まず説明がされてしかるべきですが、行れていないとすれば、「問題が発覚したココファンを施設ごと売っ払って事態を隠蔽てしまおうとしているのではないか」と居住者を不安に陥れるものです。このような居住者無視のやり方は許されません。「売却後も建物を一括賃借し、運営する」と学研は言っていますが、小早川社長が言うところの「安定稼働」にもなっていない状態での売却(以前にココファン日吉について別のファンドに売却することに失敗し、今回が初めて)は不可解であり、また「福祉」を投資に売り渡す危険を伴っています。こうした対応を続ければ、さらに問題は拡大します。私たちのところへもさらに詳しい状況が伝ってくることになるでしょう。売却を停止し、居住者と職員の声を聞いて施設の改善を行うことこそ、まず行うべきです。
学研社内からも、さらに告発の声が届く 
 問題発覚はこれらにとどまりません。先週、社内からまた内部告発の手紙が届きました。学研が決算期末にムック本等を濫造して取次に持ち込み、見かけ上の売上げと黒字決算を計上し、中間決算では返本の山となって赤字の連続となっていたことについては以前から問題にしてきました。それが、直販の販売店(代理店)に対しても、「隠し倉庫」まで使って架空の売上げを計上するやり方で行われており、ホールディングス発足後も続いていたこと、コンプライアンス違反につき相談した者が不利な立場に追いやられたり(オリンパスでも、それが粉飾決算事件につながっていった)、「パワハラ」「セクハラ」の犠牲者が毎年複数名出ていること、などが暴露されています(詳細は、また次号へ)。
学研マーケティングの解雇争議、未だ解決せず 
 「パルス」6月号でも、昨年のメディカル秀潤社での退職強要事件に続き、今年3月学研マーケティングが新潟の契約労働者の解雇事件をひき起こしていることを社内からの声として報告しましたが、学研経営はこれまで持たれた団交(当該は新潟のユニオンに加入)で未だに責任を認める姿勢を見せず、争議の解決を先延ばしにしています。責任を取り、早期に解決をすべきです。
職場で困ったこと、職場の情報、ご意見などをお寄せください
 最近、学研職場から情報が寄せられています。困ったこと、問題だと感じていること、ご意見などをお寄せください。匿名でも構いません。
     品川区西五反田2−11−15−501  03−3490−0372 へ電話・ファクスや
                       h25cap#mbh.nifty.comへのメールを(#を@に変えて送信)。
 また、地域で共に活動している東京南部労組では、いつでも無料で労働相談を受け付けています。上記からも連絡取れます。または南部労組のアドレスは  southwind#mbr.nifty.comへ(#を@に変えて送信)です。
夏季後半戦の闘い
 学研・ふじせ闘争は、夏の闘いを、学研社前闘争、宮原社長宅・木村常務・遠藤相談役自宅闘争、学研ココファン周辺情宣、三井住友銀行申し入れ&同行株主総会会場前闘争、東京国際ブックフェア会場前行動、等々として展開してきました。そして、後半では、7・25学研社前、8・2教育工学研修セミナー情宣、ココファン周辺、さら学研教室指導者の皆さんへの呼びかけなどを行ってきました。以下、主な現場報告。

7・25学研社前行動 
        小早川ココファン社長に抗議

 7月25日、早朝より学研本社前での行動を行いました。旗・横断幕・幟を設営、朝ビラを配布しながら、出社してくる役員への団交申し入れ・抗議行動を構えました。しかし、この日は社長以下、ホールディングス役員は姿を見せませんでした。8時20分頃、小早川仁学研ココファン社長が出社してきたので、会社幹部として争議解決を図るようにと迫り、抗議のシュプレヒコールを浴びせました。      

 
  
                                抗議の声を浴びる小早川ココファン社長

 9時過ぎまでビラ配布を行いました。朝ビラには、社員の士気が上がらないと嘆く宮原社長に、労働者への犠牲強要の労務政策を改めない社長と学研労働者との間に生じている意識のギャップに目を向けよと直言する記事を冒頭に、行動報告を掲載し、多くの学研および地域の人々に受け取ってもらえました。
 この後、10時までの社前座り込み・抗議の行動を打ち抜きました。

8・2教育工学研修セミナー会場前情宣行動

8月2日には、恒例のイベント=教育工学研修セミナー会場前での情宣を行いました。
 小中学校の教員対象のイベントで、今年も港区の三田中学を会場に行われ、冒頭には文科省の初等中等教育課長の挨拶もあったようで、炎天下、歩いての参加者の先生たちを尻目に車で送り迎えされ、会場内に入っていきました。

                                  ビラを受け取り会場内へ向かう参加者

 私たちは、例年どおり、争議を抱えた学研の実態を訴えるビラを会場前で配布しました。今年は、昨年よりさらにビラの受け取りが良かったようで、用意したビラが殆どはけました。学研の争議の実情を知って、それぞれの勤務校に話が持ち帰られたことでしょう。
<共闘報告>
7・26 有期労働契約法制を撃つ講演・学習会を開催!
 労働法連絡会(労働法制改悪阻止・職場闘争勝利!労働者連絡会)主催による夏の講演・学習会「労働契約法「改正」=有期労働契約法制を撃つ!」が、講師に山本志都弁護士を招き、開催されました。
 山本さん自身が携わっている非正規公務員の雇い止め事件である武蔵野市訴訟の紹介、法律相談から見えてくる非正規拡大の実態、有期労働特有の問題点、現行法規制の限界などが示され、今回の労働契約法改正案=有期労働契約法制が、入口規制をせず無期が原則という視点がない点をはじめとする問題点を列挙し、この法制化で予想される経営の姿勢など今後の非正規・不安定雇用の拡大を許さぬ視点を提起してもらい、質疑・討論も活発に行われました。南部労組二葉の仲間の職場報告も行われました。
9・ 4 南部反弾圧学習会=労働委員会の形骸化に抗して
 労働委員会が経営者の不当労働行為から労働者の団結を守る機関としての役割を後退させています。労働委員会の審問廷での腕章着用禁止などと共に闘ってきて、南部交流会のメンバーでもあるス労自主の仲間を講師に南部反弾圧学習会を開催しました。労働者救済命令の減少、不当な審査指揮、和解収拾=紛争処理機関化、等々、現在の労働委員会の多くの問題点を指摘、中労委交渉などを行ない、国連人権規約委員会から腕章禁止を指弾する勧告をかちとってきた等々の成果も踏まえて、労働委員会制度の形骸化を許さず、様々な領域で闘うことにつき熱のこもった討論も行われました。
9・15 全都反弾圧集会・デモを打ち抜く!
 第37回を迎えた全都反弾圧集会(千駄ヶ谷区民会館)と原宿・渋谷デモが9月15日に行われました。資本・権力による労働運動解体・争議根絶の攻撃に屈せず闘う趣旨で毎年重ねられている行動です。3..11大震災・原発事故下、日本では、東電、政府、裁判所、科学者、マスコミ、財界それぞれが責任を取るどころか都合の悪い実態を隠蔽して脱・反原発の闘いを規制し、ついに原発再稼働を強行、野田民主党政権は自民・公明党と一体となり共謀罪、新たな汚い捜査手法・「刑の一部執行猶予」・暴力団対策法改悪・秘密保全法・「マイナンバー制」等の導入を策動し、板橋・練馬の市街地では迷彩服と機関銃で武装した自衛隊のレンジャー訓練や区役所への宿泊訓練など、治安管理の強化を生活の中にまで浸透させようとしています。そして、マルアイ争議弾圧、がくろう神奈川弾圧、関西生コン弾圧、竪川弾圧(野宿者排除)、反原発・反基地運動への弾圧等、労働運動や市民運動に対する弾圧、争議団闘争に対する民事弾圧も吹き荒れる状況となっています。これらに抗して、今年も実行委員会に参加した123団体から多くの仲間が結集して弾圧をはね返す声を上げて集会・デモを打ち抜きました。
10・5全争議団闘争勝利総決起集会へ
  10月5日(金)18:30〜豊島勤労福祉会館(池袋駅西口より7分)
10・25争団連統一行動へ
10月25日(木)10:30〜12:30 民事弾圧に加担する裁判所への抗議
          13:15〜14:50 旭ダイヤモンド工業闘争本社包囲デモ(日比谷公園霞門〜)
11・16出版関連労組交流会議秋季シンポジウム
  11月16日(金)18:30〜東京しごとセンター5階セミナー室
 昨年は、「原発災害とマスコミ報道」をテーマに開催。今年は「電子書籍の真実」 をテーマに予定しています。詳細は改めてお知らせします。