5・26学研社前行動

「学研グループを強い企業集団にする」
      との号令の足下で何が起きているのか?

 会社は、宮原新体制の下で、しきりに「いま変わらなければ、学研の未来はない」
として、労働者を叱咤し、社内報「学研ライフ」6月号では、「強い学研の復活プロジェクト」と称して、学研グループをそれぞれの業界の中でトップ企業となる強い企業集団にするためのキャンペーンをはっています。
 往時の「強い学研」への復活を夢見ていますが、その頃の学研に問題はなかったのか、の検証はされていません。「私設文部省」を豪語していた学研、その下で、「中が白紙の本でも売って見せる」と傲慢なおごり高ぶった発言をしていたのは、黒川巌学習科学編集局次長(当時)でした。彼は、ふじせ労組が結成された時、「ショック療法で組合を解散させる」として、業務総引き上げによる組合潰しの指揮を取り、東京ふじせ企画倒産・全員解雇の争議を引き起こした学研経営の現場責任者でした。最後は副社長にまでなり退任しましたが、傳人事部長や黒川局長に体現される暴力労務政策は、古岡創業者一族の専制支配の下で、社内に学研の問題体質を蔓延させ、
93年以降の慢性的赤字状況を引き起こしていったのです。改革の中身を真摯に問うことなく「強い学研」を期待する危険性に気づかなければ、同じ轍を踏むことになります。
東北ベストスタディで大量の希望退職募集!
 学研経営はこれまで、こうした歴史につき、反省もせず、全学研労組との間の争議も含めて、自らの責任を認めていません。前任者である遠藤社長の労務政策を引き継ぐのかどうかを株主総会で問われても明確な回答を避け、実際は引き続き、私たちとの一切の話し合いを拒んで逃げ続けているようでは、宮原社長の「改革」も極めて怪しいものでしかなく、こうした号令には危険が潜んでいると考えます。
 全国の進学塾等の買収で手腕を発揮して社長になったと言われている宮原社長ですが、××××××××××××××××××××(仙台地裁・高裁の不当判決を受け、124文字を削除)××××××××××××××震災による打撃もありますが、それ以前に、×××(仙台地裁・高裁の不当判決を受け、33文字を削除)×××、経営陣の一部と労働者(残業代不払いなどにも反発)が離反し、別の進学塾「あすなろ舎」をつくるという分裂劇に発展し、学研側は「登録商標使用禁止」の仮処分申請、あすなろ舎側は残業費支払い請求訴訟など、裁判沙汰になっていく中、東北ベストスタディの業績は大幅に悪化し、今回の事態になったようです。宮原現社長(学研側)の強引な手法が招いた事態なのではないでしょうか。学研グループの一角で起きた分裂劇につき、株主総会で問われても、木村常務は「学研が起こした裁判ではないので関係ない」などと回答を逃げてしまいましたが、無責任の極みというしかありません。
 同様なことが、学研ホールディングスの各事業会社の中でも起きていないでしょうか?業績向上への貢献を迫り、意に添わない労働者にパワハラや退職強要が行われていないでしょうか?学研の問題体質が深く関わって招いた厳しい経営状況、これを真に立て直すには、これまでの経営の問題姿勢への反省こそ不可欠なはずです。
 宮原社長は、ふじせ争議解決の決断をすべきです。
6・8八王子駅頭で抗議情宣
 私たちは、争議責任を居直り、一切の話し合いを拒み、逃げ続けている学研経営を糾弾する情宣行動を各地で展開しています。
 6月8日には、JR八王子駅頭でビラ配布、マイクでの訴えを行ないました。地元の人々、駅利用者の多くが関心を持ち、私たちの訴えに耳を傾け、ビラを受け取ってくれました。
 いまJR東日本は子育て支援事業に乗り出し、首都圏の各駅で駅中保育園を展開しています。八王子の駅ビル「セレシオ」には学研が参入して、保育園と学童保育クラブを昨秋から開設しています。人の子の親である労働者に対してリストラ・解雇攻撃などを仕掛けて、その生活を侵害・破壊しておきながら、「子育て支援事業」とは驚きです。いまの学研にその資格があるのか?まず争議を解決し、労働者へ犠牲を強要する労務政策を改めるべきです。



争議の実情と共にこうした点を訴えました。激励の声をかけてくださる方や学研の状況につき質問してくる方もあり、効果的な情宣行動を行なうことができました。
 JR本社申し入れも行う
 また、これに先立ち、6月初めにはJR本社申入も行いました。応対した地域活性化部門の子育て事業開発グループの担当者の方に、争議を抱えた学研の実態を説明し、JRの側のこの事業のコンセプトや保育園・企業を選定する基準などにつき聞き、こうした事業に当たる上で、現在の学研経営の姿勢は改められねばならず、争議解決が必須であること、そうした働きかけを行うように要請しました。
6・8当日も、八王子駅を管理するJRの子会社が現場に出てきて横断幕設置などの様子を見て、事情を聞いてきました。本社へも申し入れをしている事実を伝えて対応し、最後まで行動を打ち抜きました。、


                             6・8JR八王子駅頭

5・26学研社前闘争
 5月26日、早朝からの社前行動を行ないました。業績が落ち込んだ学研の中間決算の発表内容、被災地支援を行う前に、学研の教育映画や「科学」で原発推進、安全神話づくりに関与してきた事への反省抜きに福島原発のもたらしている現状に向き合えないはずであること、4・28、5・11学研社前行動の報告、などを掲載した朝ビラを配布しました。この日は私たちが社前にいた朝7時半から10時までの間、役員は誰も出社して来ませんでした。しかし、学研と地域の労働者に多数のビラを配布することができ、9時過ぎからは、すわりこみ抗議行動に移り、最後まで力強い社前行動を打ち抜くことができました。


                  5・26学研社前行動

共闘報告
6・6南部集中闘争=エッソ本社前行動、社前集会
 南部交流会では、春季集会の成功を受け、地域の労組・争議団の解雇撤回闘争等の局面に合わせた集中行動を取り組むことにしました。エクソンモービルの鏑木さんが不当解雇されて35年、中労委の腕章着用禁止攻撃に伴う審問ストップなどの影響で現在、行政訴訟の高裁控訴審がヤマ場という超長期の争いになっている中、午後に法廷が入っている6月6日、朝の情宣と社前集会を開催しました。
6・11反原発集会・デモ 日本各地、世界で高揚!
6月11日「脱原発100万人アクション」が全国各地で開催されました。争団連・地域共闘交流会のメンバーは、芝公園の集会・デモに約30名が参加しました。主催者発表で6千人が結集。新宿では若者を中心に数千人規模のサウンドデモが繁華街を通過、沿道から次々とデモに加わり、午後6時、デモ解散地である新宿駅東口アルタ前では2万人に膨れあがり、福島県民の訴えや、ヨーロッパからの連帯表明、などが行われました。
 福島は郡山で行われた「原発いらね!郡山パレード」に200人が参加、現在でも1時間あたり約1.5マイクロシーベルトが計測されている中、被曝の恐れをおして多数の人々が参加。切実な思いをアピールしました。東京から参加した私たちの仲間もいます。
 フランスでも、「6.11脱原発アクション国際デーの呼びかけ」に応えて、フランス全国で多数の催しがあり、パリでは5000人の集会・デモが行われました。
6・18−19南部交流会合宿を開催
 城ヶ島の地で、地域の争議、南部労組の各職場の課題、障害者組合員鈴木さんの大田区との闘い、渋谷のじれんの闘い等々につき熱心に討論・共有を図り、おいしい魚も堪能。
6・24品川臨職闘争報告集会へ 18:30〜目黒区中小企業センター
使い捨てを許さず、非正規・不安定雇用労働者の闘いを現場から!
 昨年夏に出された、「有期労働契約研究会」の報告を受け、厚生労働省・労働政策審議会の労働条件分科会では、有期契約労働についての法制化を準備しています。期限付き雇用の始まりや雇い止め、不均等な待遇などをめぐって問題が噴出している中、「トラブル防止」の名の下に有期雇用のルールを定めることをうたっていますが、期間の定めのない直接雇用という大原則が崩され、非正規・不安定雇用による労働者使い捨てが固定化されるおそれもあり、現場からこれを撃っていく必要があります。
 これに関連して以下の催しがあります。
6・25労働法連絡会拡大討論会 18:30〜
                    大崎第2区民集会所 大崎駅南口5分
6・27出版職場交流会 「非正規雇用労働者の実情と私たちの課題」
 マガジンハウスでの取り組みの歴史と現状
       平凡出版労組の組合員から
 双葉社における非正規雇用の実態
    双葉社労組から その他
       6月27日(月) 18:30〜双葉社地下ホール
                主催:出版関連労組交流会議