倒産・解雇攻撃の争議責任追及
学研イベント糾弾
10・20 久原小学校前で情宣!
学研は文部科学省に働きかけて小学校の放課後課外授業に参画し始めました。かつて学研の「科学」「学習」が学校の校庭で売られていた時代がありましたが、1971年に日本消費者連盟が告発し、学研は撤退、その後、学校直販から家庭直販に切り替えられてきました。
<1971年日消連事件>の反省もなく・・・学研は・・
この時の消費者連盟の告発をめぐる模様が、「趣味の経済学」というホームページで<教育を食う学研商法> として掲載されています。
http://www.h6.dion.ne.jp/~tanaka42/shouhisha.html
「7月21日、竹内代表と大阪府立大吉田幸夫助教授は、通産省クラブで記者会見し、学研雑誌の校内販売、雑誌内容の誤り、学習年鑑の不当表示、学習百科辞典(数学編)の膨大なミスなど数々の問題点について発表した。これよりさき、公取委に対し、不当表示防止法違反で申告していたことは言うまでもない」として、その要点も列記、これに対する学研側の反発と「毅然とした態度で、学校内外でのいささかの不信、動揺感をも払拭いただきますように」という直販店への指示、他方での学研の元販売員の「学校の先生に対するリベートは絶対にある。そのほか運動会などに寄付する、させられる。大抵の学校は寄付をもらう。リベートは先生個人に対するもの。高学年では個人で受け取る先生とクラス費に入れる先生と半々くらい。低学年は全部個人。東京、千葉、大阪市内などリベートはほとんど1割だ。」元学研社員の「私は学研で百科辞典もらったけど、
あんな間違ったもの、子供に使わせられませんよ。」といった反響も紹介し、「学研は『(昭和)47年3月までに校内販売をやめていく』と公約していたはずなのに、新学期を当て込んで再び校内販売の宣伝をしている、というニュースが伝わってきた。私たちは先手をうって国会でたたいておこうと作戦をたて、土井たか子議員(社会)に依頼した。
土井議員は47年3月21日、衆議院予算委第一分科会で高見文部大臣以下を追及した。」など、当時、大きな問題に発展した様子を伝えています。 (詳細はHPを参照)
学研は、この時の反省もなく、「学校市場を教育産業の食い物に」という考えで夢を再びと、今回の課外授業参画を始めたのでしょうか?
子どもたちに「取らないでいい」と怒鳴り、
ビラを奪うという学研スタッフの慌てぶり
10月20日、土曜日の午前9時、私たちは大田区久原小学校の校門前で登校してくる生徒たちに「おうちの人にわたしてくださいね」という表紙を付けたビラを配布し始めました。争議の現状、学研の問題体質等を知らせるビラです。
「何してるんですか」と校内から教職員が出てきたので、「学研が課外授業をやるんですよね。学研に抗議し、ビラを配布するのですよ」と説明。「子どもしか来ませんよ」「親に渡してもらうように書いてあります」「これなんか(拳を上げ)もやるんですか」「音量は配慮してマイクも使うし、最後にはやります」といったやりとりに。実際には、親子連れで来校する姿も見られ、保護者に直接渡すこともできました。
平穏な情宣行動を始めたばかりでしたが、緑のスカーフをまいた学研社員(この日の課外授業は「自然環境教育」)が出てきて、生徒に「受け取らなくてよい」と大声で指示し始めました。直ちに抗議、「そんなこと子どもに言うのか。あなたは、どこの誰だ。」と首からさげた名札を見ようとすると、慌てて隠して、校門内に逃げ込んでしまいました。そして、今度は、教職員にも協力させて、ビラを受け取って構内に入った生徒からビラを出すように命じて、回収をし始めました。
マイク情宣を行い、「子どもが親に持って帰ろうとしているビラを取り上げるのか。そんなに学研が読まれるとまずいことが書かれているわけか」と強く抗議、争議の実態、不祥事等の問題企業ぶりを訴え、学校としてもこれでいいのか問い質しました。
情宣行動の終了間際には、警察まで呼んだので、これにも抗議すると、学校側は、「学研が呼んだ」とのこと。制服警官が校舎の中に入って事情を聞き、パトカーも1台、 80m程離れたところには私服の公安が乗った車も停車。抗議のシュプレヒコールを上げて情宣行動を終わりました。
10・24学研社前闘争
秋季の本社闘争第2波を10月24日に展開しました。午後1時からの社前座り込み抗議とマイク及びビラ配布情宣です。行動の途中、ちょうど中国からの来客=学研と提携した中国の中央青年総社という出版社の人たちと思われます。学研への抗議のシュプレヒコールを上げている中、社内へ入っていきました。社前を埋め尽くす旗・横断幕・幟と合わせて、争議状況を目の当たりにしての来社となりました。
新作の横断幕・幟は社前を通行する車からも注目の的となり、情宣効果は抜群です。
午後3時まで、社前行動を打ち抜きました。
学研、中間決算は75億の赤字
会社は、11月5日に業績予想の下方修正を発表しました。連結純損失で75億6千万円(前回予想は58億円)、営業損失は32億5千万円(同21億円)、経常損失は、35億7千万円(同23億円)へと赤字が膨れあがったとのこと。単独でも71億円の純損失となっていますが、その原因は、市販事業における雑誌の売上部数、広告収入が減少したこと、学習参考書の一部について返品が予想を上回ったこと、実用書の新刊売り上げが下期に延期になったこと、と説明しています。また、棚卸資産の評価基準を変更したことにより、中間期において棚卸資産評価損として32億3千万円を特別損失に、6億5千万円を売上原価に計上したことを発表しています。
私たちが指摘してきたように中間決算に赤字が膨れあがる学研の実状が隠しようがない程になってきています。
通期の見通しは11月16日の中間決算発表時に示すとしていますが、日本経済新聞
(11月6日)によると、原価に計上する通期の棚卸し資産評価損によっては、新たな
資産売却などによって最終赤字を回避することを検討するつもりのようです。「またか」という思いですね。
インデックス社長交替と学研株流出
さる10月1日、インデックスホールディングスは、代表者の異動に関するお知らせを発表しました。昨年12月1日付で社長に就任した椿進氏が退任し、会長だった落合正美氏が社長を兼任する、というものです。1年足らずで社長が突然交替することにつき、明確な理由は示されておらず、「椿社長が行ってきたグループの再編成と財務体質の強化を基盤として、業績の早期回復と将来に向けたさらなる成長を目指す」といった
表向きの表明がされているだけです。
ところで、インデックスは10月26日付で、「特別損失の発生及び業績予想並びに配当予想の下方修正に関するお知らせ」を発表しました。特別損失については、関係会社の株式売却損として、約24億円、関係会社貸付金などに対する引当金の設定として約59億円、関係会社株式評価損約12億円、再編・整理に関連する損失約29億円、
でトータル200億円近くを計上する見込みを発表しています。
ここまで読んでも学研は関係あるのか、と思いますが、「アクセスジャーナル」の山岡俊介が、10月22日に以下のような記事を配信しています。
本紙はいち早く、携帯向け情報配信の持ち株会社、ジャスダック上場の「インデックス・ホールディング
ス」(本社・東京都世田谷区)が所有していた大量の「学研」株が株式ブローカーによって持ち出され、
市場で売却されたとする件を報じている。
その後、この件の詳報が『ZAITEN』(07年10月、11月号)で報じられている。
同記事によれば、まず、学研株が流出した経緯だが、当初は同株式を担保に資金を借りようとした
が、うまくいかず「貸し株」に切り替えたところ、持ち出されたという。
インデックスは8月31日付のIR情報で、所有する投資有価証券4銘柄計28億800万円を売却し
たと報じており、そのなかにこの学研株が含まれているとの見方だ(ただし、インデックス広報は明
確に否定)。
山岡氏の記事は、この後、流出した学研株の回収にまつわるインデックスの動向に触れています。
また、東洋経済新報社の記事でも以下のような記載があります。
インデックスHLD 貸株取り引きで7億円の貸倒損失計上。前07年8月期決算で判明
インデックス・ホールディングスは、保有株の貸し株取り引きにからみ、約7億円の損失を計上して
いたことが明らかになった。10月29日に公表した前2007年8月期決算で判明した。インデックス
は大口投資先を含む保有株のうち、簿価25億7300万円分を、貸し株料の取得などを目的として、
投資家に貸し出しを行っている。この貸株のうち、回収の可能性が見込めなくなった株が約7億円
分発生、前期末で貸倒引当金として計上した。インデックス側としては回収可能性もあると判断して
いるが、会計監査人が「貸株業を本業としているわけではなく、与信、回収の社内体制などが不十
分」などとして、貸し倒れへの計上を求めたという 。
なお、インデックスは11月29日の株主総会で、社長交替と共に、監査法人も変更する方針のようです。社長の突然の退任とこの「学研株流出」事件が関連しているのではないか、という疑問も浮上してきますが、真相は定かではありません。
学研側は、今回の事態に対してインデックスへ何か申し入れたのでしょうか?証券会社を介して、「助けてほしい」と頼み込んで提携を求めた学研としては、インデックスに何か言える関係でもないのかも知れません。
私たちは、今年の株主総会で「インデックスは(ふじせ労組と)会ったこともない、と言っている」などという嘘でたらめの答弁を学研が行なったこと等について、今後、インデックスとの6回目の話し合いで確認し問題にしていく予定です。
共闘報告
10・25 争団連統一行動を打ち抜く!
今年3月刑事弾圧を受け、はね返した中央大学生協闘争の多摩キャンパス正門前の 行動と、都労委勝利命令を受けて解雇撤回を迫る論創社闘争の二つの現場を貫いて、争団連統一行動の成功をかち取りました。
10・26 労働契約法を廃案に!銀座デモを展開!
臨時国会で継続審議となっていた雇用関連3法案のうち、改悪変更した就業規則を 雇用契約とすることを可能にする労働契約法に対し、10/26に断固反対の声を上げ、雨の中銀座デモを打ち抜きました。が、ここへきて国会では突然の審議入り。労働契約法案は、連合が「成立させたい」と民主党に強く働きかけ、政府ー与党案を大 幅に受け入れる修正案で合意、11月7日の厚生労働委員会で採決が行われました。 同日、緊急で国会前行動を展開し、抗議と「廃案にしろ」の声を上げました。
11・22 シンポジウム 「メディア 翼賛化と可能性」
講演 森達也氏 ( 映画監督・ドキュメンタリー作家)
「世界が完全に思考停止する前に」
報告・望月 衣塑子 氏(東京新聞記者)「検察不祥事に自己規制するメディア」
・出版関連労組交流会議、その他
日時 11月22日(木)18:30〜21:00
会場 日本教育会館 9階(第5集会室)
主催:出版関連労組交流会議