6・26学研株主総会ふじせ争議、悪質商法のGIC行政処分、等をめぐり紛糾!
無責任経営陣、マイク電源を切る等の破廉恥な運営
6月26日、学研の第61回定時株主総会が開催され、私たちは会場の第3ビル前で朝8時過ぎからの情宣行動=株主、3ビル労働者へのビラ配布と共に、会場内での質問権行使による経営責任追及を行いました。その詳報を掲載します(青字部分は掲載に伴う私たちのコメントと注記です)。
10時から始まった総会は、冒頭、遠藤社長の議長としての挨拶、執行役員の紹介、議決権を行使する株主の数、議決権の数の発表、監査役からの監査報告、印刷の誤りの訂正、事業報告、貸借対照表、損益計算書の概要の説明(この部分はナレーションとディスプレイ)、決議事項の内容の説明と型どおりに進められました。ここまで約30分。
続いて書面による質問への回答が富樫専務によって読み上げられました。
<事業計画と実績との乖離について>
2,3月に売上の25%が集中する事業構造を改革することが大きな課題となっていたところ、特に当期においては、3月に幼稚 園・保育園事業ならびに市販事業における売上の計画との乖離が起こり、2度にわた る業績見込みの下方修正をせざるを得なくなった。申し訳ありませんでした。この乖 離につき、どのような責任を取るのか、という質問をいただいていますが、私どもと しては、事業構造の改革による新たな企業体を構築することが、経営陣の責務と考え ている。その具体的な内容については後ほどの説明の中で適宜触れていく。
残念ながら、事業構造改革の中身は後ほどの説明でも明確に触れられて
いません。クロスメディア、能力開発事業強化も実績の見込みが示されず。
<総資産の減少について>
平成17年8月に子会社の株・学研クレジットの全保有 株式を売却し、連結子会社でなくなったことにより、割賦売掛金を含む資産総額、約 1090億円が6年前と比べ減少いたしました。しかし、これと同時に負債総額約9 80億円、そのうち有利子負債が約770億円、割賦未実現利益が134億円減少し たことにより、自己資本比率は6年前の23%から52%へ大幅に改善している。
<営業キャッシュフローのマイナスについて>
マイナスになったのは子会社の学研 GICの事業整理に伴うキャッシュアウトが発生したため。
<家庭訪問販売事業の見通しについて>
同事業においては営業損益が確実に改善しており、訪問販売を取り巻く外部環境が厳しさをます中、決して楽観はできないが、 昨年の中期経営計画で書かれた家庭訪問販売事業の2年以内での赤字解消は現時点でも達成可能と考えている。
これについてもそのような展望は全く示されていません。
<直販事業と市販事業の構成比率について>
ご指摘のような事業構造の変化、直販 事業の比率の低下と市販事業の比率の上昇は、市場環境の影響を受けたもので、この 傾向は今後も続いていくと予想している。今後は激変する市場のニーズを踏まえ、クロスメディア事業、能力開発事業などの分野にも積極的な投資を行っていく。
<クロスメディアコンテンツ事業の今後の展開について>
第62期においては本年 2月に立ち上げた全てのウェブサイトとリアルな出版物、その他既存事業との連動性 をさらに徹底的に高め、発信しえるすべてのコンテンツを文字通り縦横にクロスさせ て発信していくことで、新しいビジネスモデルに結びつく、集客力の強化を図ってま いります。そのために第62期は9億円を超える投資を予定しており、当期と同様に 投資が先行します。第63期に収支が均衡する計画となっています。なお具体的には 社内態勢の整備、及び事業戦略の強化により、新たな広告クライアントの獲得や従来 の紙の出版物では出し得なかった様々な形のアライアンスの提案を積極的に展開して参りたい。
<学習塾関連のM&Aについて>
学研教室事業は多様な学習機会の提供を通して、市場の様々なニーズに答えることを事業戦略として展開しており、従来の学研教室と は異なる顧客層、なかんずく受験層のニーズに答えるべく事業の展開を始めた。業界 においては敵対的な買収も散見されるが、当社では友好的M&Aにより、桐杏学園、 あすなろ学院、タートル先生などの株式を取得し、グループとしての事業を拡大して いる。今後ともこの方向を積極的に進めていく所存である。
<執行役員制導入の目的について> 機動的な意思決定と権限と責任の明確化を目的 としたもの。
<持ち株会社構想について> 持ち株会社制度は将来における一つの選択肢として研究・検討してまいりたい。
<オリコとの提携カード発行について>
このカードの利用により集金に関わる事故 や事務処理の煩雑さを廃止でき、お客様と代理店や教室指導者のそれぞれにメリットがあることから導入したもの。カード会員の勧誘を代理店や教室指導者に義務づけているということはない。この点に関連して学研教室の月謝およびロイヤリティの額についても質問いただいているが、具体的な取引の内容についてのお尋ねであり、本総会の目的事項ではないので、答えは控えさせていただく。
教室指導者や保護者から不満が表明されているのは事実です。ロイヤリティは事業の問
題点の一つで重要な改善課題です。能力開発事業の受験塾等への多角化の中で、問
題が噴出してくるでしょう。
<新人事制度導入について>
社内の意見を広く聴取し、裁量労働制を含め、よりよ い制度構築に向けて準備を進めている。
<ガリレオの稼働延期について>
本年3月下旬の段階でデータベースの整理と運用 テストが不十分であったため、慎重を期して稼働を延期したものであり、システムに 不具合があったためではない。
社内報「学研ライフ」では、「4月16日に稼働の予定だったが、システムの品質を検討し
た結果、不具合が解消できず、このままではお客様、お取引様などへご迷惑や混乱をか
けてしまう危険性が高まったため、やむなく稼働を延期することになった次第である」と
記載されており、この答弁は全くの嘘ということになります。記載した小林取締役は本当
のことを記事にしたため解任されたのでしょうか?新システム導入は、新人事制度と合
わせ、労働者にしわ寄せが強まって不満の増大を招いているとも言われています。モラ
ールの低下につながりかねないことがらです。
<会計監査人の選任について> 昨年の株主総会で監査法人を変更することを付議しなかったのは、金融庁の当時の中央青山監査法人に対する処分決定が平成18年5月10日であったことから、他の監査法人との間で正式な監査契約締結の応諾を受ける のは、時間的に困難であったためであり、同監査法人に固執したものではない。また、 当社がその後、会社法に基づき、会計監査人不在を避けるべく、他の監査法人と一時 会計監査人の交渉を進めたものの、契約合意に至らなかったため、今年の株主総会に おいて新たに会計監査人を選任していただく前提で、平成18年9月1日に、みすず 監査法人一時会計監査人に選任することを決定したもの。
去年の株主総会で株主に付議すべき姿勢が全くなかったことが問題。後述。
<学研GICについての行政処分について> この件では大変ご心配をおかけし申し訳ありませんでした。まず、この件の経緯をご説明申し上げます。さる平成18年12月12日、当社の子会社であった株式会社学研GICは、取り扱い商品でありまし た学研大学入試現役合格システムの過去の販売方法の一部について特定商取引に関する法律に抵触する疑いがあるとして経済産業省から立ち入り調査を受けました。ついで本年2月16日、GICは経済産業省から6ヶ月間の営業業務の停止処分を予定している旨を告げられ、弁明書提出による弁明の機会を与えられました。
それに対し同 年2月16日、GICは経済産業省に対し弁明書を提出いたしましたが、今回の行政処分を受けることとなりました。GICは今回の立ち入り調査の約9ヶ月前の昨年3月6日をもって、社会的な環境の変化などにより新規会員の受け入れに関する一切の 営業活動を停止しており、その後は既存会員に対するサポート指導という役務の提供 のみを行っていました。
このような中、経済産業省から一部につき特定商取引に関する法律に抵触する事実 があった、との指摘を受けた次第だが、ご指摘事項の中には過去に特定商取引法の解 釈について、東京都生活文化局からご了解いただいていた部分もありましたので、当社としては、GICと経済産業省との間で若干の解釈の相違もあったものと考えている。これまでGICは顧客からの苦情に対してはその都度誠意をもって対応してきており、そのような解釈の相違もあって、GICがコンプライアンスに抵触するとの認識には至らず、当社もGICが抵触する旨の報告を受けておりませんでしたので、処分を受けるまで問題を隠蔽してきた、とのご指摘は当たらない。また、GICと共に今回の処分を受けました当社の元代理店の学新社についてですが、当社は昨年3月同社と代理店契約を締結いたしました。この契約では、代理店は販売を行うにあたり、法令を遵守しなければならないと定められているにもかかわらず、今回の処分を受けることとなったものであり、大変遺憾であります。なお、当社は既に学新社との代理店契約を解消しております。当社は本社のみならず、各子会社にコンプライアンス関係者を置き、社員の研修を通してコンプライアンスの徹底を図ってまりまいしたが、一部に徹底しきれなかったことがあり、このような結果を防ぐことができませんでしたことは、大変残念である。今後はコンプライアンス担当者および社員の研修を強化すると共に、代理店を含めたグループ全体としてのコンプライアンス徹底に一層努め、信頼される企業グループの創出をめざしてまいる所存です。なお、GICは既存会員への役務の提供もほぼ終了の見通しがつきましたことから、本年5月24日のGICの株主総会で、解散を決議いたしました。
最後に、本件に対するGICの責任および本社役員の責任についてご説明する。GICについては社長ならびに常務取締役は降格と報酬の一部返上、取締役は報酬の一部返上をそれぞれ自ら申し出たため、これらを了承しました。当社の責任については、先ほど申したようにグループコンプライアンスをより徹底強化していくことにより、責任を全うしてまいる所存です。
「GICは顧客からの苦情に対してはその都度誠意をもって対応してきており」というの
は、ネットの書き込みや諸費者センターへの苦情殺到の事実から見ても、全く信用で
きません。この答弁は、全体に言い逃れとごまかしに満ちています。本社・子会社を
貫く問題体質と本社経営陣の無責任を、「グループコンプライアンス」という美辞麗句
ですり変えようとしているとしか言えません。質疑応答を参照。
<学研GICに対する引き当てと責任について>
第55期より引き当てを行っており、これまでに引き当てた額の累計はおよそ57億円です。GICの業績不振は役務 付き商品のキャンセルの増加や、個人情報保護法の施行による営業効率の低下などに よるものであり、特定の個人が責任を問われるべきものではないと考えている。
<東京ふじせ企画労働組合との紛争を解決すべきではないか、との質問について>
この質問は発生後既に30年以上も経過しており、かつ法的な決着がついている出来 事に関するものですが、それにもかかわらず毎年提出されているものだ。質問の内容 は本総会の議案と関係がないので、本来答える必要がないと考えている。しかし、事情もご存じない株主様もおられると考えるので、毎年申し上げている内容と重複するが、説明させていただく。この東京ふじせ企画労働組合という団体は、当社の一部の編集部が 30年以上前に編集制作業務を委託していた編集プロダクションのさらにそ の子会社の社員が結成した組合であると聞いている。この組合員は所属していた会社の経営破綻にあたり、当社が使用者であるので団体交渉に応じろという根拠のない見 解に基づいて長年にわたり当社に対して団体交渉を要求してきた。しかし、このような見解は東京都地方労働委員会、中央労働委員会、東京地方裁判所、東京高等裁判所、最高裁判所と、法制度上考えられる全ての行政機関、司法機関でことごとく退けられており、当社がこの団体の構成員の使用者ではなく、団体交渉などに応じる必要がな いとの判断が確定している。以上のとおりなので、毎年くりかえしご説明しているとおり、当社と東京ふじせ企画労働組合との間には労働争議など存在せず、当社はこの労働組合との団体交渉などに応じるつもりは全くない。東京ふじせ企画労働組合は、その広報誌などにおいて、当社の株主であるインデックスホールディングスと本年2 月に5回目の話し合いを行ったことや同社が「問題解決を望む」と言っていることな どを掲載している。しかし、同社に確認したが、そのような面談を行ったことも、コ メントも述べたこともなく、すべて事実に反するとのことだ。(「いい加減なことを言うな。」「誰が言ったんだよ」の声)
そのような次第であるにもかかわらず、東京ふじせ企画労働組合は、当社の実態をことさらに歪曲し、誤解を助長するような記事を書き立て、ビラの配布やホームペー ジにより公表するばかりではなく、当社の取引先やイベント会場に押し掛けて当社に関する悪宣伝を吹聴するといったことを長年にわたり執拗に続けており、これらの行 為によって当社の信用・名誉を毀損し、業務を妨害しているにとどまらず、地域社会 の皆様に多大なご迷惑をおかけしている。当社は、このような行為に対し、改めて強く抗議し、昨年の株主総会でも申し上げたように当社の企業価値を守るために、この団体の法的ならびに道義的な責任を必要に応じ、適宜に追及する所存である。そのためにこの団体の違法・不当な活動を記録したり、資料収集を行うなど、日常的な態勢 を整えている。最後にくりかえしになるが、当社の企業価値・株主共同の利益を守るために、今後もこの団体との団体交渉に応じたり、ましてや金銭的な要求などに応じ たりすることは一切無いことを重ねて強調しておく次第だ。
以上で、書面による質問への回答を終わる。
総会の議題に関係ないと言いながら、毎回、同じ弁解を弄して株主や社会を欺こうとし
ているのは学研経営の方です。今年は、事前の質問書で、学研の公式サイトにまで、
「株主・投資家の皆様へ」として上記と同様な弁解を掲載していることにつき、もはや、
ふじせ争議は重要な経営事項になっていることを自ら認めるものである、として問い質
しました。学研の釈明の中には、何故、東京ふじせ企画が「経営破綻」したのか、につ
いての記載が意図的に欠落させられています。本社での全学研労組との争議に伴い、
全学研労組潰し(集団暴行・解雇・配転・賃金差別等)の一環として導入したふじせ企
画(学習・科学編集部を中心とした労組員の編集業務を取り上げて仕事干しで潰すこ
とと、その業務を下請けに出し、安い賃金でふじせ労働者を使い回しにすることを狙っ
たもの)に組合ができたことに慌てた学研経営は1週間で、ふじせの労働者35名が行
なっていた「科学」、「学習」「マイコーチ」等の編集業務を総引き上げして、1ヶ月後に
は会社倒産・全員解雇に追い込んだのです。
学研がふじせの労働者の実質使用者にあたるかどうかの「使用者性」判断では、労
働委員会命令が当時の労働者の背景資本追及の「使用者概念拡大」の法理をとるか、
日経連が求める企業秩序防衛(下請け・子会社等の構造的雇用合理化=今日の格
差社会につながる)に応えるのかで、後者を取る不当な政治判断が出され、その不当
命令の取り消しを求めた裁判でも、私たちの敗訴が確定したのは事実です。しかし、
本総会での質疑応答にもあるように、使用者性を否定されたからといって、学研が倒
産攻撃を仕掛けた争議責任を免れるわけではありません。因みに、東京ふじせ倒産を
めぐって破産管財人が学研を相手に起こした損害賠償訴訟では、学研が組合潰しを
狙って業務を引き上げ、倒産を仕掛けた事実と「学研がふじせ労働者の実質的使用
者であること」を明確に認定する判決を85年に出しています。経営間の争いであるこ
の訴訟では、同じ判決の中で業務委託解約は下請けにとってしぶしぶ応じたものでも
「合意解約」故、損害賠償は認めませんでしたが、裁判官は「ふじせ労組が提訴して
いたら勝っていた」と言及しています。私たちは金銭が目当てではないので提訴はし
ませんでした。また、その後、95年には使用者性をめぐる判決のエポックとなる朝日
放送事件の最高裁判決が出され、この判例と学研ーふじせ事件との同一性は明ら
かでしたが、行政訴訟ではそれを争点としながら、実際にはその点の判断を回避した
不当判決となりました。本当は学研の使用者性も明白なのです。
インデックスとの話し合いの事実さえ、今回、こんな嘘でたらめを述べて、言い逃れ
る学研の経営陣の姿勢はほんとうにひどいものです。以下、質疑応答を参照。
遠藤社長 会場からの質問をお受けします。
株主A 株主総会の運営について、昨年の総会で質問の途中にワイヤレスマイクの電源を切られてしま
う、ということがありました。それから一昨年は、まだ手を挙げていたのに全く指名をしない、まだ
発言が残っていたのに質問を受け付けようとしない、こういうことがありました。こういう運営の
仕方は非常に問題で、今日も、まだそういうことをやるつもりでいるのか、ということをまずお聞き
したい。
それから株主の権利である名簿の閲覧等についても差別的な扱いがあった。3点目は先ほど
回答があった東京ふじせ企画労組への対応について。
木村取締役 総会運営について、昨年の総会について詳しくは覚えていませんが、総会運営については
議長の権限で適切な処置を取るということで、運営に問題がある、ということではないと考
えています。
株主A マイクの電源を切るということがどうして適切な運営と言えるのか、総会を徒に長引かせる
ような目的で発言しているわけではなくて、必要な回答を求めて発言していることを妨害す
るようなやり方はよくないんじゃないですか。
木村取締役 私の記憶の限りで申し上げると、ただいまの株主さんは、議長が何度も発言をやめるよう
にというような要請にもかかわらず全く耳を貸さない、ということで、やむを得ずマイクを切ら
せていただいた、ということで混乱を避けるための措置でございましたので全く問題はない、
と考えています。
株主A 混乱はマイク電源を切ることでこそ起きている、発言がまだ終わっていないのに途中で質
問を打ちきり、都合の悪い事は回答しようとしないというそういう姿勢が株主の信頼を損ね
るものだと思う。株主総会の運営の仕方としてほんとにこのかんの学研のやり方は良くな
い、と思います。
遠藤社長 あの、それについては先ほど木村取締役がお答えしたので、2番目の質問に移ってもら
えますか。
株主A これ以上訊いても、お答えがないので2番目の質問にします。
株主名簿の閲覧を今年の2月に申請したのですが、閲覧の請求書を会社に送ったところ
大変時間がかかって、こちらで用意した書式にそって貴社の状況把握という請求理由で
出したのですが、会社からあらためて書類郵送にあたってのお願いということで、誓約書
を書いてほしいということを言ってきたのです。その誓約書の中には、個人情報保護法に
定める個人情報につき、目的以外の使用をしないということ、当該情報を開示しないこと
を誓約するというようなことを求めてきているわけですけど、もちろん、こちらはこれに反す
るようなことを行う意思はなく、今の会社の状況がどうなっているのか気になるので閲覧
請求しているわけですけど、こうした誓約書を書かないと閲覧ができないというようなしば
りをかけてきている、ということについて、株式課の方では皆、このような書式で皆さんに
お願いしているのだという説明をしてましたが、実際には同じ時期に請求した株主さんが、
そのような誓約を書くことも求められずに普通に閲覧ができた、と聞いています。ですから、
このように不当な株主によって差別するような扱いをするやり方がされていることについ
て、どういうつもりなのか、やはり東京ふじせ企画労働組合の関係者であれば、そういう
ようなことをするのでしょうか。
木村取締役 記憶の限りでは、これまで何度か名簿の閲覧の申請を受けましたが、法令に基づいて、
また小社の所定の手続きに基づいて閲覧していただいています。閲覧要求につきまして
は、正当な目的がない限り応じる必要がございませんので、その目的をうかがったまでで
ございます。
また、誓約の件についてお願いしたことについては、請求した株主様が、過去に当社の
株主に当てて、いろいろな行動を起こされている、いわば名簿閲覧の正当な目的とは言
えないような行動がございましたので、そのために誓約をお願いしたものです。
これも学研の株式課の説明と反する答弁です。株式課は、全ての株主にこうした誓
約を書いてもらっている、とごまかしていたのでしたが、木村取締役は、それが嘘だ
とばれたので、このような差別扱いを居直ってこじつけ答弁をしています。「正当な目
的が無い限り応じる必要がない」ではなく、「正当な理由が無い限り拒むことができ
ない」のが株主名簿閲覧です。学研の隠蔽体質、情報開示についての旧態然たる
姿勢を木村答弁は物語っています。株主権の行使に対する学研の不当な対応であ
ることは明白です。
株主A 過去の行動というのは、名簿閲覧に従ってやったことではないでしょう、別に。名簿閲覧を
利用して過去に行動したということがある、というならばともかく、どのレベルで言っているの
か分からないのですが、非常にわかりにくい説明だと思います。
木村取締役 この質問が総会目的に合うかどうか不明ですが、質問されている株主様の書面での質
問をいただいておりますが、そこでもたとえば大株主のインデックスホールディングスのこ
とを触れています。そのようなことから、そのような形で利用いただくと、株主様にご迷惑
がかかるという可能性があるということです。そのような目的でないのであれば、お約束し
ていただけるとかんがえてのことですので、ご了承いただきたいと考えます。
株主A もうこの件はこれで終わりにしますが、インデックスについては株主名簿に関係なく話し合
いをしているので、株主名簿の閲覧は、業務遂行を妨げたり、株主の共同の利益を害する
ような目的で請求するというようなこと、会社が拒絶する正当な理由に該当するようなこと
を私たち自身が一度も行っていませんので、今の答えというのは全く失当であるということ
を付け加えておきます。それでは、3点目の質問に入ります。
遠藤社長 労働争議についてはそれは、先ほど書面でお答えしたとおりです。
株主A 書面の回答に不足していることがあるので、うかがいたいと思いますのでよろしく。先ほど
30年以上という話でしたが、29年です。長くなっていることは確かです。毎年くりかえされ
ているので、私たちも同じことはできるだけ重複は避けたいと思うのですが、議案と関係な
いと言いながら、学研の公式サイトで株主・投資家の皆様へという形で、先ほども説明が
あったようなことを掲載してているんですよね。これはどういう理由でかということを書面で
質問したのですが、回答がなかったのでお聞きしたいのです。
木村取締役 株主・投資家の皆様へ、ホームページでその旨を私どもが表明した理由は先ほど書面質
問への回答にもありましたように何も知らない方、事情をご存じない方が誤解してはまず
いと考えまして、実態をお知らせしただけでございまして、このことにつて何の問題もある
ことでございません。
株主A よくある質問コーナーというところに載せているわけですよね。それだけ株主・投資家に
知ってもらいたい、と。いわば、経営事項として総会の議題に関係ある事項だから一所
懸命弁解しているわけでしょ。学研の業務を妨害しているとか・・
遠藤社長 質問をお願いします(と、発言妨害)
株主A 3点目についてさっきから言っているように
遠藤社長 やめてください(と打ち切ろうとする)
株主A 法的手段も辞さない、というようなこと言って私たちの行動を否定しているわけですけれ
ど、全く歪曲しているわけでしょ。使用者性がないから団交に応じる必要はない、そういう
ふうな回答を行っているわけですけれど、 ジャパマーハイツのこと、この質問したことにつ
いて答えていないじゃないですか、質問書で。
遠藤 お座り下さい。
株主A ジャパマーハイツの争議について、東映が使用者性がなくても争議を解決しているじゃない
ですか。このことについて、どう考えているのかと質問書で訊いているのに、回答してないじ
ゃないですか。そもそも学研の使用者性がないなんてことはないんだけれども、裁判結果も
不当だと思うけれど、学研がふじせを倒産させたという事実は間違いないじゃないですか。
このことについて、どういうふうに責任を取るのですか。
(この発言の途中でマイクの電源が切られる)
遠藤 (再三、妨害の声を発した上で)、あの木村取締役からお答えします。
木村取締役 お答えします。お座りください。
株主A マイクの電源入れてください。切らないでください。
木村取締役 ただいまのご質問は聞こえにくかった株主さんもいらっしゃると思いますが、他社の話で
すか?他社の事例のようなお話ですが、当社では他社の事例について全く存じ上げませ
んし、また、検討する必要もございません。また、コメントする立場にもございません。以上
でお答えとします。
あきれはてた答弁です。結論はどうあれ他社の事例を検討するのは当然です。「使
用者性がないから争議を解決しなくてよい」などというのは通用しない独善であること、
即ち企業を取り巻く社会的環境に目を閉ざして自覚しないことを自ら表明しているの
です。こんな企業では未来はありません。「すべての人が心ゆたかに生きることを願
い」という学研Value 宣言がブラックジョークにしか聞こえないのはこのためです。
株主A 同様の事例だから訊いているわけでしょ。(電源は切られたまま)
遠藤 他の方にご質問いただきたいと思いますので(と遮る)。
株主A ふじせを倒産させた責任について、東映と同じ位置に学研がある、
遠藤 お座りください(と発言妨害をくりかえす)。
株主A 東映は争議を解決したのに、学研はどうしてできないのですか。インデックスの先ほどの
話もこれ事実が違いますよ。インデックスの管理局長が、私たちと話し合って、今は既に
インデックスホールディングスの取締役になっていますよ、この方は。その方が、「問題解
決が望ましい」という回答をしていると、このことについてなぜ、今回のようなでたらめな答
弁をするのですか。 (マイクの電源を入れなさいよ、の声)会ったこともないなどと。(株主
Aの周りに会社の防衛隊があつまり、取り囲む)
遠藤 お座りください。
株主A インデックスの誰が言ったのか、答えてください。マイクの電源を切らな いようにと最初
に言ったじゃないですか。そもそも質問書で出したことに答えていないから、こうしていろ
いろ訊いているのに、マイクの電源を切って一方的に質問を打ち切るという、こういうやり
方、総会運営は、学研が自分たちの争議責任をごまかすためにやっているんだということ
が余計明らかになっているじゃないですか。
(会社防衛隊がマイクを取り上げようとする)
答えてくださいよ。遠藤社長、そういうことをやるんですか。
ふじせの社長も東京ふじせの社長も学研が業務を引き上げたのだということを明らかにし
ていますよ。学研の大橋監査役も過去にそのことを明らかにしてますよね。学研の責任を
認めて、ほんとは争議を解決しようとしたことがあったわけでしょ。それを学研経営が潰し
たわけでしょう。
遠藤 退場いただきますよ。
株主A 質問に答えてくださいよ。(会場からも「質問に答えればいいんだよ」の声) いまのインデッ
クスの件とジャパマーの件はちゃんと質問書に載せているんで、これ、ちゃんんと答えてい
ただきたいと思います。インデックスの件については、先ほど、会ったこともないということ
だったので、それは誰からどのように聞いた話なのか、答えていただきたいと思います。そ
れから、ジャパマーの件についてもちゃんと答えてください。
(社員株主、「議事進行」の声。「質問に答えなさい」、の声と入り乱れる)
遠藤 お座りください。他の方のご迷惑です。
(「社長、答えなさいよ」の声)
株主A 社員株主だけでしょ。そんなこと言っているのは。動員されたロボット株主がそういうことを
言っているだけじゃないですか。
遠藤 他の方、どうぞご質問を。(「今のインデックスのことはどうなったんだ」の声。防衛隊、マイ
クを取り上げようとする。「質問に答えろ」の声。)
株主A マイクの電源を入れてください、去年と同じことやってるんですよ、こうやって。質問途中で
遮って。おかしいじゃないですか。
(「会社は何やってんだ」の声)
遠藤 挙手をしてお願いします、と(予定していたさくら株主らしき男を指名)。
都合が悪くなると、途中でマイクの電源を切り、質問をさせず、応答を拒むということを
学研の経営陣は恥ずかしげもなく今回も強行したのです。
株主B 買収防衛策ですね。時間も大変かかって大変だと思います。経営者の皆さん、ごくろうさま
です。私はですね、今いる株主さん、ただいまのようなトンチンカンな方はのぞきましてで
すね(「何がトンチンカンなん だよ」の声)、トンチンカンだよ。関係ないだろ(と声を荒げる。
これに「科学・学習の仕事をしていて切られたんだよ」と抗議の声が上がる)。
株主とですね、コミュニケーションを持って、常に信頼される経営を、コミュニケーションを、
まともなコミュニケーションですよ、和気合い合いとやることが、第一の防衛策だと思います。
その点についていかがお考えでしょうか。
木村取締役 ただいまの買収防衛策とコミュニケーションについてのご質問ですが、買収防衛策は企
業価値および株主の利益を損なうことのないような形で導入しておりますので、おっしゃ
ったとおりコミュニケーションに注意していって、どういった経営が望ましいのか、どういっ
たものが阻止すべき買い付け行為なのか、っていうようなことをいろいろコミュニケーショ
ンしながら進めていきたいと思います。
株主C この話は今までのと少し次元が違うんで、それはアナクロじゃないかと言われるかもし
れませんが、紙媒体の話で、相変わらず一つ覚えのようですが「科学」の話を少し。この
雑誌を、前にも言いましたが私の孫2人が、非常に愛してまして、上は中学生、下の2年
生の子は毎月発行日に私に催促して来る、ということで続けている。(一部、略)
実際の販売状況を見ると、今年の事業報告書を読んでも、漸減状態だというふうに書
いてある。紙媒体がだんだん下がって来るいうのは一般的傾向かも知れない。かも知れ
ないけれど、学研の科学についてはちょっと次元が違うんじゃないか。要するに言ってみ
れば、今の子どもの殆どは、この存在を知らない。親も知らないで育ってしまった世代が
増えているという状況がある。そうなれば、結局、これに火を付けるのは結局、学研しか
ないんですね。つけなければ、だんだん火は消えていってしまう。火を付けるとすれば、
宣伝しかないんですね。コムスンとかノヴァはやっていることが悪かったので問題になっ
たけど、実際にはああいう急成長を遂げたというのはアドバタイジングというものの力だ
と思う。一犬虚に吠えれば万犬実を伝う、と言うのは良くないが、一犬実に吠えれば万
犬がいつかは吠える、やはり、そこまではちょっとしんどい、実際には金がかかる、けれ
どすぐには実らない、そういうふうな状態があるところでは、やはり責任問題になって来
る、それをシュリンクする人間が出てくる、っていうのは分かりますが、実際には、この雑
誌というのはばかにならないレゾンデートルを持っている、これを広げるのは学研だけの
問題じゃなくて、ある意味じゃ文部科学省だってそう思っている。そういうものをいまは
やらなくしている時代において、そういうものをやらきゃいけないんじゃないか、というふ
うに私は馬鹿みたいに毎年毎年思っています。
ぜひ積極的に取り組んでいただきたい、検討していただきたいと思っています。私見で
すから別の意見があればお聞きしたい、以上です。
遠藤社長 大変、貴重なご意見ありがとうございます。「科学」についてどのような取り組みをして
いるか、和田取締役からお答えします。
和田取締役 「科学」は漸減状況を遂げており、残念なんですが、積極的な広告とい手段もあろうか
と思うんですが、やはり経費の圧縮・縮小という中で、現在取っておりますのは、組織販
売だけに限らず、通販あるいは書店ルート店舗でのルート、それから生協販売でのルー
トと、販売ルートの多角化によりまして、「科学」というものを相当露出しておりまして、部
数を維持していこうという形で現在は臨んでおります。
遠藤社長 多少付け加えさせていただきますと、科学の雑誌の他に、「科学の学研」という考え方か
ら、科学実験教室とかを通じて、科学立国といいますか、科学離れしている状況に対し、
少しでも子どもたちに科学というものの面白さというものを伝えていこうと努力していると
ころです。
毎年発言する株主Cさん(意見を言っても「質問を」と妨害されない)も遠藤社長も、科学
教育を科学技術立国論へ無批判的に同化させていることの問題性を分かっていません。
そんな遠藤社長の中にある「科学」って、ちっとも面白くありません。
株主D 先ほど、富樫専務から行政処分のことを処分のことを縷々説明がありましたけれど、あ
らためて質問いたします。手元に3月3日の日経新聞、朝日新聞の記事もございますけ
れど、はしりだけちょっと申し上げますと、日経新聞では「学研系2社、個別指導の嘘で
経産省から業務停止命令」、 朝日新聞では「学研系の塾、嘘で勧誘、二社に業務停止
命令」とあり、これを見て唖然としたわけですが、そこで質問したしたいと思います。
何故、このような不祥事が起きたのかについて、担当役員もいらっしゃると思います
ので、不祥事の起きた原因、究明がどのようにされていて、ケアの方針をどのように取っ
ているのか、担当役員としての責任、先ほどGICの社長云々という話がありましたが、学
研でも担当役員がいらっしゃると思いますので、この3点については担当役員の方から
事情の説明なり責任の取り方なりにつき、ご説明いただきたいと思います。そして、遠藤
社長がこれにどのように対応しているのか、をご質問いたします。
小野寺常務 先ほどの書面回答の通りでございまして、基本的にこれは一年以上前の案件でござ
います。従って、経済産業省の方も、過去の販売方法について一部、特商法に違反す
る疑いがある、ということで平成18年の12月12日に立ち入り検査というものがGICに
ありました。GICは、その9ヶ月前に、3月6日をもって、既に実質的に新規会員の勧誘、
新規営業活動を停止しています。その後は、役務提供をして今日に至っているわけで
ございます。従って、直近の案件に対する処分ではございません。
そのかん、GICでは特商法の解釈をめぐって東京都の生活文化局に、解釈について
のご指導を頂いており、これでよろしいでしょうということになりましたので、学研といた
しましては、先ほどご説明がありしましたように解釈の相違であるということで、基本的
に隠蔽しておったということではございません。我々としては何とも釈然としない感じが
残りますけれど、しかし、いかに過去の案件とはいえ、指導を受けたことは事実でござい
ますので、先ほど申し上げましたように、当社及び当社グループは行政指導を真摯に受
け止め、コンプライアンス体制の一層の強化を図っていく、それが当社としての責任の
取り方ではないかと考えています。
株主D 今の説明で多少理解できないのは、あなたの責任をどう考えているのか、を私はお聞
きしたいと訊いている。担当役員ですから。
遠藤社長 その点については、あの、子会社はそれぞれ経営陣がおりまして、その経営陣が担っ
てやっているという形でございます。従って、一つひとつの関連会社に担当の取締役とい
うものが特にあるわけではございません。しかし、中期経営計画の大きな目標としまして、
グループ経営の強化ということを標榜しておりますので、それぞれの会社に経営者がい
るとしても、グループとしてのトータルとしての経営の責任というものはあろうかと思いま
す。そういう視点からの責任の取り方は先ほど申し上げましたように、GICの社長以下取
締役までは申し出をし、当社の責任としては、グループとしてのコンプライアンスを強化す
ることにより、責任を全うしてまいりたいと考えですので、担当が本社にあるという視点で
はございません。
株主D 社長の責任はどういうふうにお考えになっていますか。
遠藤社長 やはり、同じことですが、グループ経営ということは連結決算でございますから、グループ
としてこういうことになってしまったことについては、遺憾でございます。そういうことに対
する内容を、コンプライアンスを一層強化するよう、陣頭に立って強化をするようにしてい
こうと思っています。 それが責任を全うすることだと認識しています。
株主E いま、GICのことでいくつか出ましたので、関連して質問させていただきます。この問題
は、先ほどの担当の方の説明ですと、ある意味もう過去のことのようにおっしゃっていま
してけれど、まあ、そういう意味では確かに過去のことですよね。それで、株主総会でも
4年くらい前からもう既に出ていたと思うんですよね。それに対して、この4年間、学研の
方は、「もう調査は済んだ」と、「こういうことはないんだ」というお答えがずうっと続いてき
たように見受けられますけれど、その点について、どうでしょうか。
遠藤社長 小野寺常務からお答えします。はあ、・・・(と聞き直して)木村取締役からお答え申し上
げます。
木村取締役 過去におけるGIC関連の問題に対する株主総会での回答についてのご質問かと思い
ますが、過去何度か私も記憶にございますけれど、その時々の当社の認識をそのままお
答えしているだけでありまして、なんら、その時点で知っていることを隠していたとかそう
いうことではございません。以上ご了解いただきたいと思います。
(「何でそうやってごまかすんだ」「不明を恥じろ」の声)
株主E そうしますと、昨年の3月段階で実質的な業務を停止している、という話ですが、学研の
方で、あちこちのいろいろな被害の状況とか苦情とかをネットなどで出されていた、マス
コミでもちらちら出されていたというのを、掌握されたのはいつ頃のことなんでしょうか。
木村取締役 ただいまの当社の認識した時期ということについては、手元に全く資料がございません
し、いつどのように認識したかは今現在はお答えできません。
(「何だよ、それは」の声)
株主E 非常に曖昧な答えなんで不満を持ちますけれど。この件について、先ほど何か東京都
との間で解釈の相違があると聞きました。経済産業省のいろいろなリリース等を見ます
と、東京都の行政指導あるいは静岡県の行政指導これに従わないということが、一つ
処分の中身に含まれています。それから、非常にはっきりしないのは、何があって法に
触れて処罰されたのか、ということが、そちらの方から一つも出てこない、新聞に虚偽
とか非常に曖昧な記述が出てきましたが、経済産業省のホームページを見ますと非常
に具体的な事例が5つか6つ、あがっています。私たちが読んでも、お子さんたちや保
護者の方たちが非常な被害を受けているということが分かるんですけれども、皆さんた
ちはその辺をどこまで理解して発言されているのか、先ほど申し訳ないという言葉が冒
頭ありましたけれど、それから学研のホームページなど見ますと、お詫びという形で出
ているんですけど、それが誰に対して向けられているのか、いっこうに被害者の顔とか
被害の実態とか、それからその被害に対してどういう対策を取ったのか、保障の問題
とか、そういうことが見えてこないんです。それ、是非、聞かせてください。
小野寺常務 多くは基本的にキャンセルに応じないということが一点あります。それから不実の告
知ということで、例えば嘘をついて勧誘したということ、それから告知していないものを
買わせた、そういうことが今回の特商法に違反するという形で立ち入り検査があり、そ
の後処分を受けたということでございます。
株主E それについて消費者レベルでは、そういうことを聞かされていない訳ですよね。最低、
そちらが今おっしゃったようなことでも、ホームページを見ただけでは分からないし、今
後、被害者の全貌がどれくらいあるのか知りませんけれど、経済産業省によれば、200
人は越えていると、消費者センターに寄せられた苦情だけでも、200件くらいあるとい
うことで、もっと数は広がると思うんですけど、そういうことに対する賠償の問題とかを
周知徹底する用意はあるんでしょうか。
木村取締役 ただいまの株主さまのおっしゃた200件というのは、どういうものか分かりませんが、
その苦情が全てが損害賠償に結びつくという認識はございません。私どもが学研GIC
から事情を聞いた限りのことをお答えいたしますと、このたびの経済産業省からのご指
摘について実態はどうなのか、ということをGICでも調査をいたしたかったわけでござい
ますが、経済産業省のご説明で時期・当事者は一切開示できない、というお話ですの
で、GICとしてはその真偽を確かめるあるいは事実を確かめることができない内容であ
ったと聞いております。また、当社ホームページにおいてお詫びを掲載しておりますの
は、これは特定のどなたかに向けて発信したものではなくて、どなたも見れますので、
あらゆる方にお詫びしたということで特定の方に範囲を絞って申し上げたことではござ
いません。
株主E そろそろまとめたいと思います。この問題は、御社のコンプライアンスとかグループ全体
のガヴァメントに大きな影響を与えるもので、根っこは大きいのではないかと思います。
こういう問題を今後も何度も繰り返していけば、当然株主全体の利益にも反することで
ありますしね、その点、深く反省していただきたい。先ほど聞いた報告では、GICの方か
ら何も報告がなかった、だから私たちは知りません、ということですが、そういうようなこ
とでは、たとえば事業報告の中にコンプライアンスの説明がありますよね。それによると
昨年あたり何回か会議が持たれ取締役の中で決議が上がっているはずなんですが、
それが全く効果を発揮していないような感じがします。ガヴァナンス評価委員会というよ
うな第三者の機関があるように書いてありますが、そういう第三者の評議委員会です
か、これは開かれてGICの問題に触れているんでしょうか。最低、半年に1回はやると
書かれてありますから、開かれたと思いますが、その中身を聞かせていただきたい、と
思います。
木村取締役 コンプライアンス、そしてガヴァナンス評価委員会に対するご質問と思いますが、この
ような事態になってしまったことについては重ねてお詫び申し上げます。グループコン
プライアンスの重要性につきましては、今の株主様のご指摘のとおりだと考えていま
す。今後の強化に向けて全員で努力しようと思っておりますが、若干付け加えますと、
どういうような形で強化していくのか、ということにつきましては、一つは、今までは学
研の社員、グループ会社の社員を対象にコンプライアンスについての啓蒙を行ってま
いりました。このたびGICで問題になりましたのは、GICと販売委託契約、つまり社員
ではないセールス契約を結んでいた方が当事者となっているものです。今後のグル
ープコンプライアンスにおいてこういった社員以外の方、お取引先についてどうやって
コンプライアンスを一緒になって考えて、周知徹底していくのか、ということが一つの
視点で強化してきたいことと考えています。もう一つは何か起こった時に、本社の方
に、我々はホットラインというのを引いておりまして、何かあったら連絡してくださいと
いう電話窓口を社内・社外に設置しておりますが、設置したにもかかわらず、こういっ
た我々の知らないことがなかなか上がって来ない、これをどういうふうに吸い上げる
のかということをいま思っております。
GICの問題は社内あるいは第三者コンプライアンス機関でどう話されたのかの質問
に全く答えていません。これら機関は経営責任を曖昧にする隠れ蓑にすぎないので
しょうか。
そもそもGIC問題について、学研はうわべの「お詫び」をホームページに掲載しま
したが、何も「真摯に受け止めて」などいないこと、何がいけなかったのか、何を改め
るのか、本社経営陣はどう責任をとるのかを全く示していません。要するに全く反省
などしていないことが、総会答弁で明らかになってしまいました。
「コンプライアンス強化」を言うだけで、それは現場に責任を転嫁する手段に過ぎず、
不祥事が明るみに出たことがまずかったと思っているだけなのでしょう。
株主E 一つだけ。今のお答えを聞いて一つ思い出したことは、先ほどお答えがありました
学研教室のオリコとの提携ですか、これについて同じような懸念が発生しているとい
うこと、つまり、様々にネット上に不満が表明されているんですよ。指導者の方、会員
の方、それで先ほどの説明だといっさいそういう話は聞いてないという、月謝の収め
方についてですね。こういう変更について不満はないんだと。これはこのままだと、ま
たGICと同じようなパターン、同じ経過をたどって、また処分されるようなことがあるん
じゃないか、と。どうでしょうか、
これについて何か把握されていることはないんですか。
木村取締役 オリコとの学研教室の提携カードについてのご質問ですが、私も確かにネット上の
書き込みがあったことを承知しています。ネット上の書き込みですので、どなたがどう
いう契機で何について書かれているのかというのを全くこちらでは把握できません。
先ほどの書面回答でも申し上げたとおり、こちらではカード会員の勧誘を義務づけて
いるということはございませんので、どういう事情でそういう書き込みがあったのかは
今の段階で調べ切れていなません。今の株主さまがおっしゃったようにGICと同じよ
うになってはいけないというのはおっしゃるとおりでございますので、充分、注意を払
っていきたいと考えています。
株主F 二点ほどあります。一点ずつレスポンスをお願いします。一点目は中央青山監査法
人について、昨年の株主総会で、5月10日に行政処分を受けた、という事実の前で、
その段階での昨年の総会では7月1日から処分が発令されるということで、引き続き
中央青山監査法人に監査を依頼すると、こういうような提案があったと思います。7
月1日から二ヶ月間の業務停止の行政処分を受けたということで、それが切れる直
前の8月末ですか、実際には9月1日から今度は名前を中央青山からみすずと名称
変更しただけの実態的には同じ監査法人に監査をお願いするということを取締役の
責任において決議された、さらにその事態を今日まで見ますと結局、みすずは名称
を変えたものの監査法人としては適格性を失い、解体していくということでやむを得
ず、と私には思えるのですが、今回、株主総会では新日本監査法人に監査をお願
いすると、いう提案になっていますが、どう見ても、中央青山の行政処分との関係で
異様にすっきりしない、2ヶ月間の空白期間が少なくとも監査についてはあったとい
う事実、しかも7月1日の3、4日前ですか、昨年の株主総会は。もう発動寸前であ
るのにもかかわらず、現時点では中央青山は監査法人としての適格性を喪失して
いない、とこういうようなことを言い逃れて言っています。先ほど、富樫専務でしたで
しょうか、中央青山との癒着があるかのような質問に対して誤解を解きたい、という
趣旨の説明があったと思いますが、この答えを見ただけでは、みすずが名前を変え
ただけで中央青山の実態を引きずっているわけですから、これが監査法人として解
体しなければ、今回の株主総会でも名前を変えたみすずを中央青山じゃないんだ
からということで行き続きお願いすることになったのではないのか、こういうような疑
問がごく自然にわいてくるわけですが、その点について、頭から癒着があったと決
めつけていないのですけど、事実のこの1年の経過を取りますとね、そういう疑念が
どうしてもわいて来るんですが、ひとつこの点について明解なお答えをまずいただき
たい。
中森取締役 昨年度、本総会において議題提出しなかったのは何故かというご質問がありまし
たので、何故に本総会に議案提出しなかったのか、をお答えしたまででございます。
つまり、その時点では、中央青山監査法人を選任していたわけでございますので、
そのまま選任し続ける。従って中央青山以外を選任する場合は、株主総会での決
議が必要ですので提案しなければならないわけですが、昨年のあの時点ではまだ
生きておりましたので議案提出しなかった、ということでございます。ただ、その経緯
については先ほど書面でお答えしましたように、18年の5月10日に処分決定が下
りまして、その後一ヶ月強の間で、監査法人を選任することは不可能でございました
ので、やもを得なくああいうことになった、ということでございます。また、一時会計監
査人につきましても、他の監査法人を当たってまいりましたが、結果としてどこも応
諾するところがなかったと、いうところです。従って、本総会におきましては、新日本
監査法人を監査人として選任いただくべく提案した、ということでございます。決して
癒着があったとかいうことではございませんので、ご承知しただきたいと思います。
昨年、会社は、この問題について、かくかくしかじかの事情があり、当面監査人をど
うするか(監査契約は総会での詮議事項であり、総会を起点として一年間の監査契
約となる)を総会に諮るべく議案にすべきでした。私たちが質問書を出してから、会
社は慌てて口頭で総会に了承を求めたのです。一時監査人は監査役会で決定する
ことができるとはいえ、年間方針につき諮ろうとしないのは株主軽視です。処分は5
月でも、中央青山への金融庁の動きは前から出ておりました。逮捕・起訴段階の事
を含め、対処方針を準備しようと考えなかったのは理解できません。ふじせ争議に
対する木村取締役答弁と同様、学研は社会に目を向けずに自らの問題体質の上に
居直り、独善をごり押しするということのようです。
株主F 殆ど、答えがずれているように思うのですが、時間の関係で次に移らせてもらいま
す。次の新人事制度とかガリレオの失敗に関してのものです。 出版社ですから人の
労働が最も有効な経営方針に結びつく、という観点から言いますと、 たとえば昨年
の9月に裁量労働制を12月から導入したい、と発表しましたが、実際12月になりま
すと、発表したんだけれど実は、できない、こういうことを言っています。こういうこと
は、何故、そうなっているのかということ、その根本につき、今の質問に答えてもらっ
てからお聞きしたい。とりあえず、9月に発表して12月に実施すると言ったものが何
故できなかったのかお答えいただきたい。
岩井取締役 今現在、当社は人事制度全般に関する見直しを行っておりまして、予定としては
来年の春以降施行していきたいと考えていますが、その中で労働時間制度につい
て先行して新しい労働時間制度を導入しようと、もう数年前から課題として取り組ん
でまいりました。で、裁量労働制の導入を標榜したことも事実でありますが、この導
入に当たっては、いわゆる出退勤のシステムのことであるとか、それらに基づくもろ
もろのルールをですね、かなり細かく定めた上でないとかえって職場に混乱をきた
す恐れがある、ということで多数派の組合の意見も仰いだ上で、とりあえず当初の
予定を見送るという事態がありました。
株主F 今の答えを聞いて、実際は見なし残業という形で裁量労働制に実際に残業時間
がどれくらいあるか、ということの裁量の範囲が実は残業が非常に多いので、その
ことについて裁量労働制にストレートに反映させることができない、という事情があ
ったんではないか、と考えます。これは、別に答えは、私はそういう意見なので、直
接はいいですけど、結局、そういう形で人事・労務政策が、このような形で発表した
ものが、今のお答えですと来年の春とおっしゃいましたね、すると去年から言います
と、一年半くらい先に延ばしたいということですね。そこらへんのところが、結局、社
員の志気として、どうやって働くかということで、裁量労働制が適切なのか、ここら
へんが見なし残業で、残業時間が多いから、それで金勘定だけで計算するみたい
な労務政策というのは、いかがなものか、というふうに思います。
次にこれ密接に関連します、職場環境の大幅な改善、これは何と言っても五反田
への新ビルへの移管ということがあると思います。新ビル移転で、何と言っても私
は、先程来出ています東京ふじせ企画労組との争議というものが現実に存在をして
いる、ということです。労働委員会つまり行政機関、司法機関で結論が出ているの
で、その点について皆さん誤解のないように、という先ほどの説明がありましたが、
争議というのはそういうことを越えて解決するということがやはり経営者の裁量だろ
う、と思います。
過去の例をさかのぼって大分前のことですけど、例えば朝日新聞社が有楽町に
ありました本社を築地に移転をする、とこういうことがありました。その際、当時輸送
を担当していた明和産商という会社があったのですが、そこでの労働争議が、朝日
新聞の築地移転を前に争議を抱えたまま、このような移転というのはスムーズに行
かないという英断をもって朝日が解決をしたということの事例、もう一つ、24年間に
わたって中央公論社労働組合有志が争議を継続していったわけですが、これもま
た行政機関・司法機関において残念ながら労働者側の意見が通らなかった、しか
し、読売新聞社との、実際には吸収合併でしょうが、中央公論新社として発足する
寸前にその争議を解決した、つまり、社屋の移転、そうした大きな変化、そのことに
争議をひきずったままではうまく行かない、と考えるのが常識であって、そういうこ
と関係なく今、当社には争議は存在していないというような見て見ぬ振りをすること
は、かえって今後の経営の道を誤ることになる、と私はそういうふうに思います。是
非、その点を、過去の二つの事例だけを言いましたが、行政機関・司法機関で組合
側が負けているわけですが、解決をかち取った、という事例を是非多大な参考にし
て英断をお願いしたい、と思います。
遠藤 ご質問ですか。
株主F そういう事実を知っているかどうか、聞きたいのですが、どうでしょう。
遠藤 あの、よそ様のことは別にしまして、私どもは新社屋へ移転することは、大変前向き
に期待しているところでございます。また、争議等々に関しましては先ほど、文書で
お答えしたとおりでございますので、以上です。
話し合うことで経営にとっても道が開けて来る、ということを学研の経営陣も受け止
めるべきです。
株主G 今日、会社から出ている報告書6頁のところに、他の会社の株式の取得状況とし
て1〜3まで書かれていますが、それぞれどれくらいの金額で買収したのか、教え
てください。
中森取締役 まず、東北ベストスタディが買収金額2億円、株式会社タートルスタディスタッフが
3億6千9百万円、合併いたしました学研クエストが2億6千3百万円、という内容
です。
株主G 5月19日付で会社が発表した中期経営計画、ニュークリエーティブプラン06−07
がありますよね。昨年5月ですね。これによると2007年3月期の連結売り上げが
782億、2008年3月期が810億、単体で2007年3月期が680億、2008年3
月期が700億という経営目標ですが、これは現状でも生きているのでしょうか、そ
れとも下回っているのか上回っているのかを、それから今の子会社3社を含むもの
なのか含まないものなのか、をお聞きしたい。
中森取締役 中期経営計画自体は変えていません。ただし、買収した会社を含めていたかは、
その時点ではまだ買収が為されていませんので、含めていませんでした。但し、
能力開発事業については今後成長戦略をとっていくということで、M&Aを視野に
入れておりましたので、それ相応の金額につきましては、その個別の会社のこと
ではなくて含めてございます。
株主G 関連して。そういう新しい分野に投資していくということは経営としては頑張ってや
っていくという決意が見られるんですけど、先の学研スクールマネジメントとか今
度のGICのような絶対に起こらないのか、たとえば塾の経営と言ったら、そこの先
生・経営するオーナーと生徒さんとの関係っていうのが非常に重要だと思うのです
が、今まで、そういうことは在りません、ありませんって言っていたのが、実はあれ
は悪いことをやってました、と。これではおさまらないですからね。ふじせのことだっ
て元々学研が業務を出していた会社じゃないですか。
遠藤社長 質問はどういうことですか?
株主G だから、これからのことですよ。
木村取締役 先ほどから何度かお答えしていますように当社では今後、グループコンプライア
ンスを強化していきたいと申し上げておりますので、それでお答えになっているか
と思います。ふじせについては重ねて書面質問での回答も申し上げましたし、先
ほどのご質問にもお答えしましたので、以上で回答にさせていただきます。
(「答えていないじゃないか、途中で打ち切ったじゃないか」の声)
株主H 質問書を出して、それにお答えいただきましたが、それに関連して2点あります。
1点目はクロスディア戦略について、ご回答いただいてますけど、それについてお
聞きしたい。これから、学研が大きく飛躍する一つのものとしてクロスメディア戦
略、ということをうたいあげているわけですけど、昨年から立ち上げて、その一部
には既に撤退している部門もあるわけで、そういうクロスメディアの中で他社もク
ロスメディアということを言ってこれから商売をしようということになっているわけ
で、早くもそういうクロスメディア戦略において撤退ということが出てきたことにお
いて、これから広告クライアントの獲得とか、アライアンスの提案とか一般的なこ
とではなくて、具体的に学研のクロスメディア戦略の中で、撤退という事態が生
まれたわけで、それをどのように総括して乗り越えるものとして、学研は具体的
な戦略をどういうふうに展開していくのか、ということを聞かせていただきたい。
遠藤社長 あの、撤退しているものとは何を指しておっしゃっているのか・・・。
株主H ペット教室じゃないですか。
遠藤 ペットはクロスメディアとは関係ない中で立ち上げて、クロスメディアが立ち上が
る前から計画してやっていたもので、あれはクロスメディア事業の中のものでは
ございません。分けて考えていただきたい。
株主H 経営の方はそう言うことですけど、ただ、ペット事業室においてリアルな雑誌と
ウェブを介した展開ということでまさにメディアをクロスして商売しようという形で
展開しようとしたんではないですか。
「わんLOVE」というサイトが窓口だけ掲載され、閉鎖されているので、社長答弁
は完全なごまかしでしょう。最後まで嘘の多い総会答弁でした。
遠藤社長 クロスメディアというのを立ち上げたましたのは今年2月からでございまして、具
体的な展開ということは、クロスメディアの一番の大もとの発想と言いますのは、
リアルを出版社と言うならば、リアルな(ヴァーチャルの言い間違い?)コンテン
ツを世の中に発信していく、そういう企業でございまして、そのコンテンツを創造
し、発信していくメディアとして今まで主たるメディアは紙であった、これをあらゆ
る、考えられる手段で、そういうコンテンツを発信して行こうというのがクロスメ
ディアの基本的な考えでございます。それが、どういうビジネスモデルになるの
か、というのを直近で考えれば、発信していくメディアが宣伝のメディアになるこ
ともある、またEコマースも生きるであろうし、またその情報に課金することもで
きる、ということもございますが、それは従来の在り方で、今後それによって、集
客、お客様が集まるところ必ずビジネスは成立するであろう、との信念に基づい
て、ビジネスモデルを確立していこうというのが基本です。これはもう一つ付け
加えるなら、コンテンツを創造する出版社として、今後めざすべき姿として努力し
ているところです。
質問に答えていない空疎な答弁というほかありません。クロスメディアの具体的
な戦略はないということでしょう。
遠藤社長 そろそろ採決に移らせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
(動員された社員株主、拍手。「全然、具体的に答えてない」の声)
株主H 先ほど、GICの責任をめぐって、グループコンプライアンスの強化という答えが
あったのですが、学研スクールマネジメント、そして今回学研GICと続いて、一
方において学研は能力開発分野においてM&Aを積極的にやっていくというこ
とですが、こういう状態の中で、グループコンプライアンスではなくて、経営が経
営者として責任を明確に持つ、そういう姿勢でもって緊張感のある経営をしてい
く、ということで、どうしても担当経営者・経営陣の責任を明確にしていく必要が
あるのではないか、ということを申し添えておきたいと思います。
木村取締役 コンプライアンスと経営者の責任についてのご質問ですが、先ほどから何度も
申し上げておりますように、グループコンプライアンスを強化していくことが取締
役としての責任を果たしていくことだと考えています。
遠藤 それでは、報告事項・決議事項について審議を尽くしたものと判断しますので、
審議を打ち切り、決議事項の採決に進ませていただきたいと思います。皆様、い
かがでございましょうか。
(社員株主ら、拍手。「(尽くしたなんて)判断しない」。「反対」の声)
以下、取締役選任、会計監査人選任、大規模買付ルール(買収防衛策)改正、等の決
議事項を可決して閉会。