学研、3月決算を発表
  6・26株主総会での追及へ!

 会社は、5月18日、06年度3月決算を発表しました。連結売上高は781億円で前年度比7・2%減、同営業損失は2億円、同経常損失は6億5千万円でしたが、固定資産売却益19億円を特別利益に計上して、7億6千万円の純利益としています。単体では、売上高676億円(前期比4・6%減)、営業利益1億2千万円、経常損失1億9千万円、純利益は同上の固定資産売却益計上により8億5千万円でした。
 期末ぎりぎりに学研第2ビルを売却して最終損失=赤字決算を免れるという手段に出た学研の窮状については前回触れました。その上、学研は、来期(07年度)の連結業績予想を営業利益14億、純利益7億円として発表、配当も4円とするなど株主向けのアピールで株価の低下をくい止めようとしています。しかし、この来期予想は、06年に発表された中期経営計画(2カ年計画)の目標(営業利益14億、純利益10億)とさほど変わらない数値になっており、今回の決算の数字は、07年3月決算の目標である営業利益4億、純利益1億という経営計画を達成できていない中、来期が元々の中期経営計画の目標どおりの実績を上げる可能性については厳しいものがあります。
5・18にまたまた業績予想修正(3・26、4・20に続き)
 その同じ日に、会社は、またまた業績予想修正を発表しました。連結経常赤字が1億程度の増大、同売上高も1億余りの低下で、たいした修正ではありませんが、会社が発表したかったのは、純利益が連結、単体とも2億円前後の増加となったことのようです。その理由は減損損失費用の2億1千万円につき、現行ホストコンピュータシステムの廃止及び撤去にかかる費用のうち、1億9千2百万円の減損損失は、2008年3月期に計上すべきと判断した、とのこと。要するにガリレオの4月稼働に失敗したので、コンピュータシステム更新に伴う特別損失が来期へと消えて、純利益が増加した、ということのようです。
 私たちは、ここ数年続いている「連続黒字」の“偽装決算”の実態について、6月26日開催と発表されている定時株主総会の場で、ひき続き追及していくつもりです。
GIC等での悪質勧誘の反省もなく、
        受験塾買収に走る学研経営

 最近、「桐杏学園」(東京)、「あすなろ学院」(東北)、「照和学館」(九州)を買収し、家庭教師の「タートル先生」を傘下に収めるなど派手な買収策を学研は行っています。
「教育もお金で売買する時代か」との嘆きや、「教室の先生のロイヤリティーで稼ぎ慣れた会社がまた人の会社をお金でよこどりだけしてる、自分たちの立場しか考えない会社だから」との声が上がっています。少子化に伴い受験産業全体が頭打ちになる中で、業界再編が進み、私立中学等の受験競争が激化する中、生き残りをかけた中小の塾の身売りを誘って系列下を図る学研。しかし学研GICで、経済産業省から業務停止処分を受けたような「嘘つき勧誘」で塾の生徒を増やすようなことをやって恥じず、何年間も居直ってマスコミ上で露顕してからうわべの反省の弁を流すだけ、の学研のような無責任企業の現状を改めないなら、この業界でさらに次々と問題を引き起こすことになるでしょう。第2、第3のGIC事件のような不祥事を引き起こす可能性が高いと言ってよいでしょう。次のような批判もネット上では掲載されています。
     2007/05/18(金) 14:09:10 ID:ar94BNJ0
      先日、知り合いの学研のおばちゃん(現在は学研を辞めましたが)が来て
      散々、学研の悪態をしゃべって帰りましたが、学研って凄い会社ですね。
      カード勧誘をしない場合は科学や学習の販売ができないシステムになって
      いて、結局、販売をすればするほど赤字になる為に辞めるしかなかったと。 
      学研は結局、本社一本で販売したいみたいですね。利益の大きい代理店や
      教室には頭が上がらないみたいだけどね。イメージが一気にダウンです。
      私でもなんの価値のない怖いオリコカードなんて(元サラ金じゃないです 
      か!)作りたくないから科学の購読中止したもの。
       でも、学研の社員はここみてないのかな?普通、企業がここまで書かれ
      る事無いよね。トップクラスを入れ替えて改革を考えないと落ちるだけだ
      よね。
       2チャンネルなどにも書かれてるよう本当に悪徳会社としかいいようが
      ないです。
       それに引きつづき学研教室も学研同士の生徒の奪い合いで厳しくなるで
      しょうね?
       学研が家庭教師大手「タートルスタディスタッフ」を買収と見ましたが
      学研教室対タートルスタディスタッフの戦いの日も近いですね。
      最終的に学研教室の先生も可愛そうですね。 
      学研が直接塾を経営するとなるとテナント費用や保証金に先生に支払う給
      料、光熱費などを考えるとかなりの毎月経費がかかり赤字になる分学研本
      社は0円で人の家を利用して先生に給料も支払わないでロイヤリティー  
     だけ取れる、おまけにオリコの費用まで稼げるんですものね・・
      でもこんなやり方っておひとよしの女、子どもしか騙せないですよね〜
       教室や買収だとか学研のおばちゃんとか本当に学研って人のものを利用
      するの上手ですね。利用して伸びた会社が独自でやっても本当に力ある会
      社なんでしょうか?
       学研教室という名前を売り込んで利用だけして結局は学研が独自に一本
      化してやりたいだけのだだっこみたい・・・
 私たちは、学研の「企業の社会的責任」に無自覚な恥ずかしい実態をなさけなく思うと共に、ふじせ争議と根を一つにするこうした姿勢への追及をさらに強化していくつもりです。

春季闘争後半戦
5・10学研社前闘争
 5月10日、学研本社前で争議解決を要求して出社役員への抗議・追及行動を行いました。7時50分頃、遠藤社長の乗った車が例によって社屋裏手を回って2ビル方向から出社してきました。車の周囲から、「団交に応じなさい」「争議を解決しなさい」等の抗議を浴びせ、構内に走り去って玄関前で停車した車から降りた遠藤社長の背中にシュプレヒコールを浴びせました。ついで、学研および関連の職場の仲間へ朝ビラを配布すると共に、8時頃に出社してきた安田専務を追及したのをはじめ、中森取締役、本間監査役、大谷監査役、太田取締役、富樫専務、の各役員へ抗議・追及を行いました。太田取締役へは、「退任前に争議を解決しろ」と責任を取るように迫るシュプレヒを浴びせました。

 写真=ガードマンと総務社員に守られるようにして
      社内に逃げ込む富樫専務(左端)


 この後、正面口へ移動し、社前に座り込んでの抗議行動を行いました。マイク情宣で社内で働く労働者へのアピ ールを行い、この日の行動を打ち抜きました。
写真=5・10学研社前、役員追及
5・12遠藤社長宅闘争
 5月12日、ふじせ労組と支援共闘会議の代表は横浜にある遠藤社長宅へ団交申し入れ行動を行いました。12時20分頃、遠藤宅へ赴き、電話をかけると遠藤夫人が応対。「出かけていていない」とのいつもの答え。行く先を聞いても「私は知らない」とこれも同じ返答。会社へ行っても受付にも通さない会社の応対が続いているので、申し入れに来た旨を答え、いるのであれば電話口に出てもらいたい、外出中なら連絡を取って欲しいと伝えましたが、「会社のことは分からない」「連絡はとれない」と拒否。それでも、その後も、いつもより長く、遠藤社長との関係などにつき触れながら、応対していた様子から、実は社長が在宅だったのではないか、とも窺わせるものがありました。
私たちは、自宅前で待機をさせてもらう旨伝え、地域へのビラ各戸配布、マイク情宣等を行いました。結局、遠藤社長は姿を見せなかったので、遠藤宅ポストに団交申入書と情宣ビラを入れて、引き上げました。
相も変わらぬ姑息な申入書返送
 5月17日、学研から私たちの組合事務所に配達記録付きで郵便が届きました。開けてみると、遠藤社長宅へ入れた団交申入書とビラが、封筒ごと返送されてきたものでした。「団交申入書を受け取ったということになってはまずい」、というのが学研経営の考えのようですが、おかしな対応です。接点を持つこと自体が不利に作用すると考えている、愚かな姿勢がここにも現れています。
 わざわざ郵送して来るなら、会社が公式ホームページで述べているように「東京ふじせ企画労組との問題」につき、言及して応答すべきです。結局、私たちが団交申入書で指摘していることにつき、反論もできないのが実態なのです。
5・23学研インデックスで情宣行動
 5月23日、学研インデックスがある世田谷区上馬の横溝ビルで、出社してくる労働者にビラを配布しました。学研とインデックスの合弁会社として、教育コンテンツ等を制作している同社の他に、このビルには、インデックスの子会社も入っています。私たちは、インデックスへのこのかんの申し入れを踏まえ、「問題解決が望ましい」との同社のコメントに反して、争議解決から背を向けている学研経営の実態を知らせる情宣行動を行ったものです。
20代から30代の若い社員が多かったですが、やはり学研で起きていることに関心は高く、ビラの受け取りは良好でした。
共闘報告
5・14労働契約法制定反対で国会前行動
 5月14日、労働法制改悪阻止・職場闘争勝利!労働者連絡会は、労働契約法の制定に反対する国会前情宣行動を展開しました。
 政府・与党は168通常国会を「労働法国会」と位置づけ、労働関連6法案を上程しその制定を強行しようとしています。このうち、雇用保険法は成立、パート労働法一部改正案は衆議院を通過、雇用対策法も衆議院で審議、通過へという流れになり、残る「労働契約法」「労働基準法一部改正案」「最低賃金法一部改正案」は委員会審議に入っていないという情勢でした。この行動の行われた日は、憲法改悪への道を開く「国民投票法」が参議院本会議で採決されるという真っ只中で、9条改悪に反対する諸団体の行動が展開されていました。私たちは、就業規則の不利益変更を制度化し、労働組合との労働協約を無効化する労働契約法制定等も憲法28条で保障された労働基本権に基づく戦後労働者保護法制の体系を根底から解体する攻撃であることを訴え、反対の声を上げ、衆議院第2議員会館前でビラ配布、マイク情宣を行いました。
    6月8日、労働契約法制定阻止!決起集会 
            18:30〜東京しごとセンター5F
 を開催し、さらに国会前抗議行動を強めていく予定です。
5・26ジャパマーハイツ闘争勝利報告集会・祝賀会を開催
 4・28反処分闘争、ジャパマーハイツ闘争が連続勝利したこと、4月29日に4・28闘争勝利報告集会とパーティを開催したことは、既にお知らせしました。
 5月26日には、ジャパマーハイツ闘争勝利報告集会が国分寺商工会館で開催され、
都内・三多摩を中心に約100名の仲間が参加しました。会場には、周囲の壁にこれまでの闘いで活躍した沢山の横断幕が張られ、闘いの歴史を伝えるパネルも展示される中、争議団連絡会議や九州・関西での現地闘争を支援してくれた仲間、地元の地域共闘組織としてジャパマー闘争を支えてきた三多摩労争連などが連帯挨拶、当該からは闘争の経過・総括の報告と、支援共闘会議の仲間と共にお礼を述べる二回の発言があり、法的には資本も人事の関係もない東映に解雇・倒産攻撃の争議責任を取らせて職場保障で解決させた意義と平坦ではなかった22年間の闘いの経過につき、途中で感無量となり言葉を詰まらせながら、勝利をもぎ取った喜びが語られました。「手作りの闘いに相応しい勝利報告集会にしたかった」という言葉も、巨像に挑んだアリのような闘いから生まれた実感として、皆の心に響くものがありました。花束贈呈、そして、皆の力で闘い取った4・28、ジャパマー闘争勝利に続く全ての闘いの勝利をめざすシュプレヒコールを上げて終了。2次会、3次会、4次会と勝利の美酒に酔いしれて、祝賀の宴が持たれました。

(写真は、4月29日の4・28反処分闘争勝利パーティ 於・品川プリンスホテル)