学研の新労働時間制度導入を許さない!
 「パルス」11月号でも学研経営が06年中には、裁量労働制やフレックスタイム制など、部署ごとに異なる労働時間制度を導入しようとしていることに触れました。
 経営側の要請に基づく労働基準法改悪で変形労働時間制や裁量労働制が導入され、サービス残業や過労死につながっていること、学研経営も、労基署から指弾された長時間残業とその経費削減のために、IDカード導入等を行い、さらに効率的に労働者を働かせていこうとしていること、専門業務型裁量労働(出版業務での編集・取材等も含まれる)では「協定」(労働基準法38条の3)が、企画業務型裁量労働(企画・立案・調査・分析を行う)では職場の「労使委員会の5分の4」以上の賛成と本人同意(同38条の4)がポイントになること、事業場外のみなし労働時間も見なし労働時間の決定や労使協定が問題になってくる(同38条の2)ことも指摘しました。
 学研の新労働時間制度は、学研経営の労働者への犠牲と不利益の押しつけ策であり、職場の荒廃と過重労働・健康侵害をもたらすものです。これを許さずに厳しくチェックしていくこと、現場からの抵抗と反対の声を上げていくことが必要です。
ふじせ争議と軌を一にする学研の労務政策
 学研経営は自らの長年の暴力的労務政策や不祥事続出の問題体質を反省することなくそれが招いた経営悪化に対し、130名の希望退職募集をはじめ、労働者に責任転化する姿勢を全く改めようとしていません。今回の新労働時間制度導入の動きも、ふじせ争議=下請組合潰しの業務総引き上げ=倒産・解雇攻撃を仕掛けてきた学研の許し難い攻撃と根を一つにするものです。ふじせの春季攻勢を職場の皆さんと結び、展開していくつもりです。
労働契約法制定など、労働法制の改悪動向が背景に
 また、学研の新労働時間制度導入の背景には、最近のさらなる労働法制改悪の動向があります。政府・厚生労働省は、昨年9月に出された「今後の労働法制の在り方に関する研究会報告」に基づく「労働契約法制定等」の労働政策審議会への諮問に加え、今年1月に出された「今後の労働時間制度に関する研究会報告」による“労働時間規制の大幅緩和”の諮問を行い、今年1年の論議を経て、来年の通常国会に「労働契約法」制定(労働基準法等の改悪)案提出をもくろんでいます。
「今後の労働法制の在り方研究会」報告は、幾つかの重要で許しがたい提案をしています。第一には、「労使委員会の活用」です。報告書は、「労使当事者が実質的で対等な立場で自主的な決定を行うことができるようにする」ため、常設的な労使委員会を設置・活用することを打ち出しています。これは、職場における労働者の団結の最終的破壊以外ではありえません。ましてや「労使委員会の5分の4以上の多数決があれば、就業規則変更の合理性を推定する」などの提言は、使用者にとって自由且つ迅速に労働条件を引き下げることを可能とするものです。
 第二には、「解雇の金銭解決制度」の導入です。これは、2003年の労働基準法改悪のときにも議論され、見送られたものですが、再度、提案され、使用者側からの申立ても認めようしています。「違法な解雇」と裁判等で認定されても使用者側が金銭解決を申し立てることができる制度です。使用者側からのこんな申立てまで認めることになれば、文字通り「使用者側の恣意的解雇」が公に認められるようになる制度であり、絶対に認めるわけにはいきません。
第三には、「雇用継続型契約変更制度」を提案しています。これは、使用者が「労働契約の内容変更を提案し、もし応じられなければ解雇する」という提案を行うことが認められる制度であり、何よりも「違法解雇」「不当解雇」という概念がなくなり、使用者の恣意的解雇を容易にする制度に他なりません。
また、「今後の労働時間制度に関する研究会」報告は、「多様な働き方に対応する」として、労働時間規制の大幅緩和を提案しています。具体的には、管理職手前の事務系社員への全面的裁量労働制(ホワイトカラー・エグゼンプション)の導入、「年次有給休暇取得促進」を名目とした「計画年休制度」の拡充と「時間単位取得」の容認、「時間外労働の抑制」を目的とした「割増率」変更(但し、一定量をこえた場合のみ)などです。
「多様な働き方」などという厚生労働省の役人の作文は、正規社員を減らして安上がりで使い捨て可能な経営に取って都合のよい「雇用形態の多様化」が進められている側面を粉飾したものでしかありませんし、労働時間の規制緩和も戦後労働法が保護を図ってきた労働者の生活のリズムと健康を切り刻んで資本の都合に合わせて働かせるようにしようとするものです。これらは、労働者の長い闘いの中でうちたてられた「8時間労働制」の完全な解体を意味しています。ここでも、厚労省の官僚は、「自律的に働き、かつ、労働時間の長短ではなく成果や能力などにより評価されることがふさわしい労働者のための制度」などと、おためごかしを言っていますが、これが労働者のための制度などであるはずがなく、経営者のための制度と言った方がよいでしょう。
フランスで新雇用制度に反対して150万人がデモ!
 新聞で報道されていますが、フランスで、26歳未満の若者を雇えば2年間は理由なく解雇できる、という新雇用制度(CPE)への反対運動が燃え広がっています。「企業の採用意欲を高めることで若年失業者を減らせる」と仏政府は主張していますが、とんでもない話で、雇用の不安定化に怒った大学生・高校生も労働者と共に立ち上がったものです。18日に行われた全国的なデモの参加者は、150万人、デモ終盤で参加者の一部が警察当局と衝突し、パリでは166人が逮捕されました。カルチエラタンでも、ソルボンヌ大学の周囲に巡らされた警察のバリケードを壊そうとして約500人が集まり、深夜まで緊張し、地方都市でも同様の衝突があったそうです。これまでの反CPEデモでは最大の動員数となりました。グローバリゼーションの中での企業間の国際競争激化、高い失業率を背景として、各国で労働者へ犠牲強要策が強まっていますが、「理由なき解雇の自由化」の流れを許してはなりません。
3・29 南部地区交流会春季総決起集会に参加を!
 来る3月29日(水)、南部地区労働者交流会は、春季総決起集会を開催します。
 いま、南部交流会に結集する争議団は、品川臨職闘争が中労委命令間近、ス労自主闘争がエッソ石油の合理化、事務・技能職労働者の賃下げとの攻防、ふじせ闘争が学研本社の五反田移転迎え撃ち、4・28反処分闘争が、最高裁決定を迎えるなど、06年に重要局面に入って、力強く闘っています。
 地域合同労組である東京南部労働者組合には、未組織労働者の相談・加入が、ここにきて増加しています。電器設備会社の労働条件改善を闘うテック闘争、残業代未払いの違法残業と闘うイデー闘争、休業補償団交打ち切り攻撃と闘うアールプロジェクト闘争、区立幼稚園への派遣労働での過重業務による発症責任を追及する浅草開発闘争、ビル清掃会社の契約打ち切り策と闘う中央ビル管理闘争、大田区の障害者移動介護費用改悪強行に対する反対闘争、大田区教員の分限免職攻撃との闘い等が闘われています。
 南部交流会はこうした地域の争議・合同労組運動を要にして、争議ー職場を貫く闘う地域共闘の強化・発展をめざしてきました。この1年間は、秋の集会で「こんな時代だからこそ職場に労働者の権利を」と題したシンポを開催し、その後の例会にもユニオン東京合同ブリタニカ分会、全逓芝局の仲間、全学研労組をお招きして、地域の仲間の闘いを共有する場を設けてきました(次回は東急の仲間を予定)。
 グローバリゼーションと市場原理主義に押し流され、資本・国家の労働者への犠牲強要策=格差拡大社会の下での酷い労働現場と生活破壊に対する抵抗を、連合など既成労働運動が放棄している中、職場・地域で反撃の闘いを押し進めようとしてきました。その中で、07年労働契約法制定が大きな焦点になっている労働法制改悪との闘い、今国会でも執拗に狙われている共謀罪成立を阻止する闘い、9・14をはじめとする反弾圧闘争、三宿自衛隊駐屯地への反戦・反基地の闘い、渋谷のじれんや山谷の仲間を先頭とした反排除・反失業闘争、人権と教育を考える品川の会と連帯した日の丸・君が代強制反対、等の重要局面を迎えた共闘課題も闘ってきています。争団連・各地域共闘・全国争議団交流会の仲間との連携も一層強いものになっています。
 南部交流会は、こうした地域・全都の仲間と結んで、南部総決起集会の成功をかちとり、争議団・争議組合と未組織労働者、職場で苦闘する仲間の闘う団結を打ち固めて、争議ー職場闘争に勝利することをはじめ、あらゆる課題の前進、勝利をかち取っていきたいと考えています。
         3月29日(水)午後6:30〜
        大崎第一区民集会所第2集会室
東京南部労働者組合
  東京南部労働者組合は、どんな雇用形態でも、一人でも入れる地域合同労組です。
    解雇、賃金未払い、職場でのいじめ、労働条件に不満、等
    お悩みのことがあったら、何でも相談してください。相談は無料です。
            03−3490−0372   
            080−3204−6803  
            southwind@mbp.nifty.com    メール
  「困った職場に窓を付ける」というブログも開設しました。
   http://southwind.air-nifty.com/blog/2005/06/post_a89a.html
   相談受付と南部労組の仲間の活動の紹介を行っています。

3・12 第25回全国争議団交流会を開催!(略、争団連のページを参照)