アール闘争とは?
 アールプロジェクト株式会社(現アールインベストメントアンドデザイン株式会社)が行なった06年6月の不当な休業補償打ち切りと解雇によって争議に突入したアール闘争とは・・・。
過重労働で倒れた女性を解雇
 Yさんは、2002年2月に家具デザイン・販売会社=イデーの一部門に入社しました。月の残業時間が290時間という凄まじい過重労働で倒れました。彼女は、会社に「業務上の疾病であることを認め、休業補償と療養補償を行う」よう要求し、会社は謝罪して、この要求に応じました。
 ところが、05年、永井好明がイデーと同社の子会社となったアールプロジェクトの新社長に就任するや、彼は、Yさんに対する排除攻撃を次々としかけ、同年末には、休んでいるYさんに、「来月から復職せよ。命令に従わなければ、制裁措置をとる。これで争議になろうが、会社が潰れようがかまわない」と命令し、以降の団交も拒否してきました。05年1月、経営悪化に陥ったイデーにおける整理解雇の恐れと膨大な残業代未払い等に対し、若い労働者たちが南部労組に加入、彼女がその中心にいたことを嫌っての攻撃でした。私たちは労働委員会に申立を行い、労働委員会が立ち会っての団交が開催されました。ところが、団交の場で会社が取り出したのは、なんと復職拒否回答と補償打ち切り通告でした。そのうえ、会社はYさんを解雇してきたのです。
労働委員会で会社主張を論破
都労委結審直後に、会社は雇用契約不存在確認訴訟と損害賠償請求訴訟を起こし、闘争潰しを図る

 労働委員会において、私たちは、会社主張が嘘とでっち上げであることを、具体的な証拠をいくつも挙げて立証しました(08年7月に組合側一部勝訴の命令が出されましたが、不十分な内容であるため中労委に再審査を申立て、09年現在、中労委で係争中です)。 
 旗色が悪いと感じたのか、会社は、都労委の結審直後に、裁判所に「雇用関係不存在」の訴えを起こしました。解雇は正当だから、Yさんとの間に雇用関係がないことを認めてほしいというものです。それだけではありません。続いて、社長永井は、ビラを撒かれたことによって「筆舌に尽くし難い精神的苦痛を被った」として、Yさんと支える会のメンバー計4名に対し、「300万円支払え」との損害賠償請求の訴えを起こしました。とんでもない話です。労働組合には、労働三権のひとつとして争議権が憲法で保障されています。そして、この権利の行使に当たっては、刑事ならびに民事上の責任に問われないことになっています。
 会社は、「損賠」を一般民事部に提出したのですが、これは労働事件だと裁判所は判断し、「雇用」裁判と合同で審議されることとなりました。会社側は代理人弁護士以外だれ一人出廷せず、法廷では、当事者のYさんが、過重労働の実態、会社の排除攻撃の数々、それによって体調を悪化させられた経緯、そのうえでの不当な解雇について、心に響く陳述を行いました。会社側弁護士は、縮こまって聞いていました。「雇用」訴訟に対しては、組合側からも雇用関係存在確認訴訟を起こし、受けて立つ構えを示しました。
 千代田区三番町にあった会社は、07年7月、争議を丸抱えにしたまま、「溜池山王」駅前の赤坂ツインタワー本館16階に逃げ込み、社名も現在のものに変更しました。
解雇撤回ーリハビリ就労獲得まで闘います。
ご支援を訴えます。

 このホームページには、アール闘争を支える会のニュースから近況報告を掲載してあります。これらも読んでいただき、すべてのみなさんが、アールインベストメントアンドデザイン株式会社に、直ちに争議を解決せよと抗議の声を集中してくださるよう心より訴えます。

                                 アール闘争を支える会/東京南部労働者組合
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